アリゾナに居候してました

本ページの構成

  1. 緒論
  2. アリゾナのありかを地図上で確かめる
  3. アリゾナの当たり前の街頭風景
  4. グランドキャニオンに行ってみる
  5. モニュメントバレーに行ってみる
  6. Arizona Watcher -その後のアリゾナ-

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緒論

アリゾナ州は、アメリカ南西部の内陸に位置する通称"Grand Canyon State"である。州内での標高差が大きいため、植物は針葉樹林からサボテンまで、動物は熊からがらがら蛇にいたるまで、各種取りそろえているというのが、売りである。他方、州都のフェニックス圏は人口200万人を超えておりいまだ人口は急増中、モトローラ・インテルなどの大生産拠点もあるという、実はハイテク州なのである。

日本ではいまだマイナーな州かもしれないが、アメリカ人には「冬の避寒地」「西部気分に浸れる土地」と観光地として人気がある。また、ネバダに属すると思われがちなグランドキャニオンがあるため、そうとは知らずにアリゾナに足を踏み入れている日本人も実は多い。SPEEDが"Oh, my true love"とか歌っていたプロモの撮影地だったのだが、「お、アリゾナじゃん」とはしゃいだ人は少ないのであろうな。

私は1995.4-1997.3までの二年間ここに滞在していたが、最近flash backというのか、無性に帰りたいんだなあ。

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アリゾナのありか

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アリゾナはSouthwestの内陸州である。

アメリカの地図上でアリゾナのありかを示した。南は海のように見える表示になっているが、実際にはメキシコと国境を接している。北東の角が、アメリカで唯一四つの州が接しているFour Cornerである。

 東西方向に最長約540km, 南北方向に最長約580kmの幅がある。面積は30万平方キロをちょっと下回るくらいで、これは日本の総面積の8割程度に当たる。最北で北緯37度、最南が31.5度であり、これは日本で言えば日光〜鹿児島の緯度に対応する[ref.1]

日本との時差は、年中通して16時間である。

ハワイ・アラスカを除くアメリカ本土では、東海岸と西海岸の間に3時間もの時差がある。アリゾナはMountain Standard Time(山岳標準時間帯)に属していて、通常西海岸より一時間早く、東海岸より二時間遅い。ところが、アリゾナ州は他州と違って夏時間を取らないため、夏の間は西海岸と同じ時間帯に属してしまうようになる。しかしながら、州内のインディアン保護区の自治政府は夏時間を採用しているので、州内にさえ時差が生じるなど多少面倒である。

Reference:
[1] 「アリゾナ--日本人のためのビジター・ガイド」、(Ace Japan Consulting, Phoenix, ISBN 0-9629581-1-5)

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アリゾナの当たり前

私が住んでいた、フェニックス圏についてです。

暑い!

サボテン

ええ、暑いです。7-8月の最高気温の平均は、摂氏40度を超えます。冬場は暖かいので快適です。市街地をちょっと外れると、延々サボテンの生える砂漠が続いています。左は、ASUの構内で撮ったものです。これはだいぶ小振りのものなので、いずれ巨大サボテンの写真と入れ替えます。

あと、お気づきかと思いますが、土が赤いです。はじめてアリゾナに来たとき、飛行機から地面を眺めると、ひたすら赤い土の砂漠が続いていて呆然としたものです。

こうも暑いと

プール どこのapartment complexも、通常共用のプールを持ってます。一般家庭でも、かなりの家がプール付きです。私のところは、日本で言う1LDKで、家賃US$630の程度です。パーキングが無料なのも、東京に住んでいたことのある私には驚きです。

特に私が住んでいたのが大学街のTempeだったせいもあるけれど、治安がかなりいいのはありがたい事でした。でも、2000年に行った時には、ダウンタウンで警官が撃たれる事件が起こっていたな。夜のdowntown Tempeは以前ほど安全ではないようです。

Camelback Mountain

プール Scottsdaleにある、Camelback Mountainです。でも、この辺り一帯の山はどれもラクダの背中みたいな格好をしているので、この名前の必然性がわかりません。

このあたり一帯は、一大リゾート地帯になってます。他州ナンバーの車が、とろとろ走っていて困ることがあります(特に冬場)。

単なる街角

街角 ここの人々は、水と緑に飢えています。だから、町中に人工的な緑があふれています。でも、暑いだけあって、変な植物が植えられています。

だから何だと言われると困るのですが。

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Grand Canyon

がっかりすることなかれ

グランド・キャニオン 何度でも書きます。Grand CanyonはNevadaではなく、Arizonaにあります。

ところで、キャニオンは私が同行した訪問者には意外に不評でありました(複数回)。おそらく、スケール感覚が掴めないのだと思います。奥行き20km、幅450kmといった程度らしいですから。アリゾナ人の間で一般的なのは、谷底まで一日かけて降り、コロラド川でキャンプしながら数日遊び、また一日かけて上って来るという楽しみ方のようです(私は未体験)。

あと、上から見る場合でも、光線の加減はとても重要です。時間があったら、是非国立公園内のロッジにでも泊まって、丸一日でも茫然とながめていて下さい。公園内の移動手段は(アメリカの国立公園はどこもそうだが)限られるので、レンタカーは必需だと思います。ただし、speedingの取り締まりが盛んなようです。ご注意を。

おすすめポイント

夜明け キャニオンで夜明けを見た人は多いと思いますが、キャニオンが東西に伸びている都合上、正面から朝日が昇ってくる光景を目にした人は少ないはず。

ところが、Grandview PointYaki Pointの間で、道路が南北に走っていて、東側にキャニオンが開けている箇所があります。正面から上ってくるキャニオンの朝日は感動ものでありました。名もないポイントのためか、私たちの外には誰もおらず、まさに貸し切り状態でした。機会があれば、是非ご覧あれ。

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Monument Valley

モニュメント・バレー

「な〜んか知らんうちに、アメリカに来てもうたわ〜。」とかいうCMが日本であったと思いますが、そのバックがこのモニュメントバレーです。非常に分かり易い景色なので、日本人にも好評です。僕も、ここ、大好きです。

難点は、交通の便がとても悪いことです。周囲の宿泊施設も、充実している訳ではありません。でも、このモニュメントバレーに行かれる方があったなら、是非そこまでの道から見える景色を心に刻んで下さい。このあたり一帯は、ナバホ・インディアンの居留地です。殆ど何もない荒れ地ですが、ところどころに民家が見えます。超大国アメリカで、違った時間の流れの中で生きている人々がいます。彼らは彼らなりの社会問題(失業問題等)を抱えています。それは、西部開拓にまつわるアメリカの暗部でもあるのです。

おすすめポイント

モニュメント・バレー左の写真は、夕暮れ時にvisitor centerのあたりから撮ったものです。日が傾くにつれてBute(岩塔)の影が徐々に伸びてきて、日が沈む頃には紫色の暗い空。ぼーっと見てました。昼間なら、上の写真を撮った周回道路上のポイントから大パノラマが楽しめます。

 

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Arizona watcher -その後のアリゾナ-

アリゾナから戻って、早いものでもう8年にもなる。それでも、アリゾナのことは今でも気にかかる。ふと気づいたこと、書き残しておきたいことを書き足していこう。[2004.12.17開始]

田臥よりはるか以前に

今年(2004)は、Phoenix Sunsと契約し、日本人として初のNBAプレーヤーとなった田伏勇太のことが、よくマスコミに取り上げられている。私も密かにその活躍をwatchしている。今でこそ四大プロスポーツが揃うPhoenixだけれど、私がアリゾナに足を踏み入れた当時はMLBのダイアモンドバックスは存在せず、二年目にようやくNFLのPhoenix Coyotesが出来たくらいだった。NFLのカージナルスはめためたに弱く、同じくSun Devils Stadiumを使っていたASUにはるかに人気の面で劣っていた(ちなみにASUは、1997正月のRose BowlでOhio Stateに惜敗し、全米チャンピォンを逃したのだ)。圧倒的な人気だったのが、NBAのSuns、当時はCharles Barkleyがいて、そこそこ強かったのだ。私は一度も見に行かなかったけれど。

ところで、アリゾナには田伏以前に日本人プロバスケットボールプレーヤーがいた、っていうことを知っている人は少ないかもしれない。女子プロリーグWNBAのPhoenix Mercuryで、1997-1998の二(正確には1.5?)シーズンプレーした萩原美樹子さんのことだ。当時、JOMOのエースだった萩原さんだが、いかんせんマイナーな女子バスケ、マスコミでの取り上げられ方も極めて小さかった。帰国後ほどなく現役引退したが、その後の早稲田大学への入学が少し話題に。今年は、久々にアテネ五輪に参加した女子チームのアシスタントとして、その元気な姿を見ることができた。うれしかったなあ。

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