荒井由実、「14番目の月」 (1976)
これも名曲揃い、文句なしの名盤。80年代に繋がるpopな音の作りが、邦楽においてもこの頃確立したんだな、と思わされるのが1. 「さざ波」。2. 「14番目の月」は、つくづく名曲だ。4. 「朝陽の中で微笑んで」は、ちょっと不思議な曲。曲はしっかりユーミンワールドなのに、ギターのアルペジオはまぎれもなくこの時代のフォークっぽいもの。このアンバランスが、奇妙にはまる。どういう思考回路になってるのか自分でわからないのだが、何故かこの曲を聴くと僕の頭の中には同時代の中村雅俊の「俺たちの旅」が思い浮かんでしまうんだけど。
で、このアルバムを代表する一曲と言えば、5. 「中央フリーウェイ」ですね。多摩地区の米軍基地の多くが未返還だった時代の話なんで、どうも実感がわかないのだけど。6. 「何もなかったように」, 7. 「天気雨」も、天才的としかいいようのないメロディーメーカーとしてのセンスを存分に発揮した曲。