これがソロデビューアルバム。そのpopsのセンスは天才的で、おぢさんはすっかり参ってしまった。顔のつくりもかわいいし。3曲目の“Unforgivable Sinner”が本国で馬鹿売れして高い評価を受けているようだが、私の好みはちょっと違う。
私の一押しは、一曲目の“Sitting Down Here”(これは結局二枚目のシングルとなる)。コードカッティングが心地いい、アコースティックロック。また、声質がいいのだよね。若さゆえの細さと言うか、繊細なところにこれはもう生理的としかいいようのない好印象をもってしまう。6曲目の“So I see”や“Where I’m headed”も、乾いたいいソフトロックに仕上がっている。
一方でスローな曲をじっくり歌っている曲も良い。“Playing my game”や“Flown away”, “A place nearby”などがいい例かな。で、なんと言っても素晴らしいのが“The way we are (acoustic version)”。ピアノだけのバックなのだけれど、声質が声質なだけに、ぐぐっと捉えられてしまう。この曲でアルバムを締めるなんて卑怯だと思う。これじゃあ何年でも次回作を待つわな。
あと、符割りがちょっと変わっている、という特徴がある。子音の発音が弱いという特徴と相まって、私の英語力では歌詞をうまく単語に分解できないのが悔しい。