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Joni Mitchell

Joni Mitchell, “For the roses” (1972)

二枚の名盤中の名盤”Blue”と”Court and Spark”に挟まれ、やや影が薄くなりがちな一枚だが、これも素晴らしいアルバム。ライナーノートには、Joniのヌード(背中側からですけどね)が入っているというのも話題になった一枚。

イチオシなのは、9. “You Turn Me On, I’m A Radio”。Joniの曲の中では最も好きな曲のうちの一つ。ハーモニカはGraham Nash。ギターが本当に格好よい。カントリーっぽい曲調・題材でありながら、コーラスワークの洗練されていること、こういうミスマッチが面白いのだ。6. ””For the roses”、11. “Woman and heart and mind”も大好き。やっぱり、Stephen Stillsっぽいギターが面白いのだ。8. “Electricity”のギターのアレンジは、70年代後半とか80年代前半に流行ったような感じのもので、時代を一歩先取りしてた感じでしょうか。1.“Banquet”, 4. “Lesson In Survival”, 7. “See You Sometime”, 12. “Judgement Of The Moon And Stars (Ludwig’s Tune)”といったピアノ弾き語り曲もいいのです。

3. “Barangrill”は、”Court and Spark”以降ではよく聴かれた曲調。今から思えば、これが予告編だったのか?といったところでしょうか。

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Joni Mitchell, “Court and Spark”(1974)

名盤との評価が定着している一枚(一例:Rolling Stone誌の500 Greatest Albums of All Time、111位)。フュージョンがクロスオーバーと呼ばれていた頃に、Larry Carltonを筆頭とするその手のミュージシャンも数多く参加して作られたアルバム。かと思うと、ロックンロールっぽい曲、従来のアルバムを踏襲した路線の曲も入っていて、渾然一体となっている。その意味でフォークの延長に留まっていたそれ以前の作品と一線を画す作品なのだが、いろんなスタイルを取り込みながらも、決して呑まれる事無くあくまでも Joniらしい曲の作りを保っているところがすごい。現在のJoniのスタイルを理解するうえでは重要なアルバム。

2. “Help Me”, 3. “Free Man In Paris”は言うまでもなく名曲。CarltonのギターもJoe Sampleのキーボードもすさまじい。”Free man in Paris”のバックアップボーカルはCrosby and Nashだ。8. “Raised On Robbery”も、その自由なスタイルが大好きな曲。一方で、1. “Court And Spark”, 4. “People’s Parties”, 5. “Same Situation”のように、本人のギター・ピアノ弾き語りが軸になる従来の作りの曲もさえている。

私が保有しているのは邦盤のCD再発盤。付いてきた日本語のライナーノーツは、オリジナルLP発売時の小倉エージ氏によるものそのまま。小倉さんのライナーノーツは、西海岸趣味の私は何十と読んできているが、この一枚のはちょっと違う。解説と言うよりは、当時の興奮をそのままストレートに文字にした様子が伝わってくるようで、それも面白いのです。絶対の必聴盤。

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Joni Mitchell, “Hejira” (1976)

これはすさまじいアルバム。邦題は「逃避行」。まず、1. “Coyote”から涙ものだ。Jaco Pastorius(当時Joniと交際していたはず)のベースがすさまじい。Guitar/Bass/Percussionだけのトリオなんだけど、この音世界はいったいなんなのだろう?2.“Ameria”もすごい。3. “Furry Sings the Blues”のコードワークあたりは、80年代のJoni作品の先駆け的だなあ、とも思う。表題曲の5. “Hejira”では、無性にアメリカ時代を思い出してしまう。この曲をカーステで聴きながら、夜の街を車で走っていたなあ、と。この曲でも、Jacoが壮絶。7. “Black Crow”は、歌い始めからどきっと来る。9. “Refuge of the Roads”は、メロディーのつくりは初期作品的なんだけど、音の作りは中期作品的、おもしろい世界になっている。

まとまりのない文章になってしまったが、絶対の必聴盤。買うべし。

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Joni Mitchell, “Song to a seagull” (1968)

デビュー盤。ジャケットはサイケだが、いかにもフォークシンガーという感じがする音の作り。プロデュースはDavid Crosby、ベースでStephen Stillsが参加している。CSNの一枚目が出たのって確か69年だからそれよりも前の事になるんですかね。

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Joni Mitchell Pat Metheny and Lyle Mays

Joni Mitchell, “Shadows and Lights”(1980)

Jaco Pastrias, Michael Brecker, Pat Metheny, Lyle Mays等が参加したライブアルバム。これは映像作品としても発表されている。Patは当時まだ売り出し中で、JoniのパートナーだったJacoのおまけとしての参加という感はぬぐえない。しかし、ビデオは、初期のPatの映像を堪能できる貴重なものとしても嬉しい存在だ。もちろんJoniのすごさは言うまでもなし。

 

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Joni Mitchell, “Clouds” (1969)

“Both sides, Now”が収録されている。“Chelsea Morning”が個人的には一番好きな曲。ギターはとにかくすごい!

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Joni Mitchell, “Blue”(1971)

フォークシンガー路線時代の最高傑作じゃないだろうか。濃い深い蒼が印象的なジャケットなのだ。CDだからいいようなものの、LPだったらかなり怖いわね。ピアノの弾き語り曲と、マンドリンとギターが絡む曲が大半。Stephen Stillsが“Carey”に、James Taylor“California”“All I want”“A case of you”に、ペダルスチールのSneeky Peteが“California”“This flight tonight”にそれぞれ参加。

“All I want”は、とにかく何かをひたすら求めてさまよってる感じの歌詞。かと思うと、紙切れには縛られないがタイトな関係を歌う“My old man”が直後に来る。この曲は、思わぬメロディーラインの展開を見せるピアノ弾き語り曲だ。“Little Green”は、どことなく”Both sides now”を思わせる曲調。“Carey”はメロディーラインはまぎれなくJoniなんだけど、リズムはすっかりStillsに乗っ取られている曲だ。“California”のどことなくルーズな感じもいいね。

ジングルベルのぱくりで始まるピアノ弾き語りの“River”は、元々好きな曲ではあったのだけれど、後年これを痛烈な印象を伴って思い出すことになった。NHKでも放映されていた「アリーマイラブ」(Ally McBeal)で、Allyの恋人のLarryがこの曲を弾き語りするシーンがあったのだ。クリスマスの直前に、遠くに住む子供を思って歌うのだけれど、重いシーンだったなあ。で、あとは上にも書いた“A case of you”はやっぱり素晴らしい。“California”と言い、この曲と言い、James Taylorのギターだってのは、すぐにピンと来てしまうね。

このアルバムは、MTV系のケーブルチャンネルVH1の選んだ100 Greatest Album of Rock & soul”の第14位にランクされていたことがある。前後は誰でも知っているような名盤ばかりでどれくらい高く評価されているか改めて驚いた。

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Joni Mitchell, “Ladies of the Canyon”(1970)

“Woodstock”“The circle game”を含む、初期の代表作。個人的には“Big Yellow Taxi”がJoniの曲の中でももっとも好きな曲の一つなのだ。“Converation”とかもいいですね。このアルバムでは、Joniはギターのほかに、ピアノでの弾き語りを多く取り入れている。“The Arrangement”なんか、聞き込むといい曲なんだよなあ。

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Joni Mitchell, “Misses” (1996)

96年暮れに発表になった、”HIts”と”Misses”からなる二枚ばら売りという奇妙なベスト盤を取り上げてみる。邦題は忘れてしまいたいほど酷いものだったので、ここには書かぬ。

二枚目の”misses”の方は、Joniがシングルカットしておけば良かったと後悔している曲を集めてあるらしい(80-90’sの曲が多い)。私は、こちらの3曲目の“A Case of You”が気に入ってしまった。これは、71年の”Blue”に収録されているのだが、曲自体は勿論のこと、裏にしぶく入っているJames Taylorのギターもよろしい。

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Joni Mitchell, “Dog eat dog”(1985)

Thomas Dolbyが参加していることで当時は話題になったと記憶している。その他のゲストもMichael McDonald, James Taylor, Steve Lukather, Wayne Shorterと豪華なもの。音的には前作の傾向を引き継ぎ、シンセベースが多用されたりと80年代風である。タイトル曲の“Dog eat dog”“Impossible Dreamer”などが好きだが、歌詞はハードなのである。

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Joni Mitchell, “Turbulent Indigo”(1994)

何も言うまい。生ギターを弾く人なら、5. “Last Change Lost”をとにかく聴いてみてほしい。7.“Not to Blame”Jackson Browneがおこした「事件」を題材にとったものらしく、JBファンでもある私にとってはちょっと複雑なものがある。

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Joni Mitchell, “Wild things run fast”(1982)

GEFFENに移籍してのアルバム。確かこの頃のGEFFENの看板アーティストは、当時アメリカではヘビーメタルに分類されていたJourneyではなかったか?それはさて置き、このアルバムの音の造りっていうのはまさに80年代初頭のぎらぎらの音で、そのころ高校生をやっていた私にとってはこたえられないものになっている。その分、私好みのアコースティックギターやピアノが抑えられているのは、ちょっとさみしいものもあるにせよ。

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Joni Mitchell, “Night Ride Home”(1990)

Thomas Dolbyが参加していることで当時は話題になったと記憶している。その他のゲストもMichael McDonald, James Taylor, Steve Lukather, Wayne Shorterと豪華なもの。音的には前作の傾向を引き継ぎ、シンセベースが多用されたりと80年代風である。タイトル曲の“Dog eat dog”“Impossible Dreamer”などが好きだが、歌詞はハードなのである。

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Joni Mitchell, “Hits” (1996)

96年暮れに発表になった二枚ばら売りという奇妙なベスト盤を取り上げてみる。邦題は忘れてしまいたいほど酷いものだったので、ここには書かぬ。

一枚目の”hits”の方は、文字どおりヒット曲が集められている。その中には、“Woodstock”“Both sides, now”のように他人に提供してヒットした曲も含まれる。自ずと、70年代の曲が多くなる.。

このCDはArizonaにいたときに殆ど常に車の中でかけっぱなしにしてたせいか、妙にArizonaへの郷愁を感じてしまう。まあ、Joni自身は、AZとは縁遠いCanadaianで、むしろ雪が似合うんだろうがね。

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Joni Mitchell, “Taming The Tigers”(1998)

Wayne Shorterが6曲に参加といつもより出が多い。「いつも通りによい」というアルバムだが、前二作と比較したときに、少々インパクトに欠ける気がするのは気のせいか?