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阿部芙蓉美, 「沈黙の恋人」 (2012)

iTune Music Storeで、最近は滅多にしない衝動買いというのをしてしまいました。邦楽のマイナー系(失礼)ってのは普段は探索範囲外なのですが、一曲目の“highway, highway”のPVに何故かYouTubeでぶち当たってしまい、そのウィスパー系の声に引き込まれたのです。

wikiによると、この人は稚内のご出身だそう。ワタシと同じ北海道人なんですね。Sarah McLachlanが好きなのだそうですが、その影響ははっきり聴いてとれます。Sophie Zelmani, Kathryn Williamsなんかにも通じるところも。こういう世界はじっくり歌詞を聴き込まないと本当のところはわからないのですが、まずは「聴いていて疲れそうなところがない」「ギターを中心とした薄い音の作りがとても気に入った」というのが第一印象。

ダントツに良かったのが、最初に挙げた“highway. highway”とタイトル曲の「沈黙の恋人」の二曲。他には、「君とあの意味」, 「いつかまた微笑みあえる日が来るまで」“cinema”「希望のうた」あたりを気に入りました。

この文章は暫定稿。聴き込みながらreviseをかけていこうと思います。


  1. highway, highway
  2. 君とあの海
  3. エイトビート・サッドソング
  4. いつかまた微笑みあえる日が来るまで
  5. cinema
  6. 清い正しい美しい
  7. 更地
  8. 沈黙の恋人
  9. 希望のうた

Silje Nergaard, “Unclouded” (2012)

Silje Nergaardの新作。彼女がデビューして20年、何度か消えかかったのにしっかりジャズシンガーとして再生し、今でも歌声が聴けるというのは、本当に嬉しいことです。Sony系になってから、国内のiTune Music Storeから購入出来ないのが痛い。割高なヨーロッパ盤を、アマゾン経由で仕入れました。

本作は、Siljeのボーカル+Håvar Bendiksen、Hallgrim Bratberg二人のアコギが核になったサウンドです。YouTubeでのインタビュー動画では、ギター弾きだった父親の影響を語っています。原点回帰なんですね。アコギ二台と女性ボーカルってのは、SOYに似た世界なんですが、これが素晴らしい。薄い音造りと、Siljeの声は似合います。

佳曲揃いの本作ですが、特に聴きどころとして何曲か挙げておきましょう。まずは、5. “Ordinary sadness”でしょう。まずは、聴いてみてください。

1.“All I had”, 4. “The moon’s a harsh mistress”, 8. “When Our Tune Is Played”あたりは、フォークっぽさを残すポップス。一方で、3.“God’s mistakes”あたりは、がっつりジャズです。9. “I Will Write You Every Day”, 10. “Human”は、とてもきれいなバラード、必聴です。

さてアコギ弾きの方々は、下のYouTube動画も必見です。アルバムには収録されていない、Michael Jacksonの”Black and white”のカバーなのですが、アコギがとにかく面白い。見てしばらく、にやにやが止まらなかった逸品です。

Siljeの最新動向は、Facebook経由で得るのが正解です。気になる人は、フォローしてみてください。


  1. All I Had
  2. Norwegian Boatsong
  3. God's Mistakes
  4. The Moon's A Harsh Mistress
  5. Ordinary Sadness
  6. When The Morning Comes
  7. Det Var For Sent
  8. When Our Tune Is Played
  9. He Must Have Been Telling A Lie
  10. I Will Write You Every Day
  11. Human

Workshy, “Bitter Sweet” (2011)

発売直後にiTunes Storeで購入したのに、今までレビューを書いていませんでした。久々に新譜のレビューを書けるチャンスだったのに、出遅れちゃいましたね。

さて、この作品、なかなか素晴らしいのです。1. “Looking Forward To”と4. “Bitter or Sweet”の二曲が特にお勧め、ワタシのiTunesでのratingは五つ星です。その他、11. “West End Lane”, Michael John McDermattがボーカルを取っている10. “Only Maybe”も素晴らしい。

さて、WorkshyのオフィシャルウェブがFacebook上で開設されています。興味を持たれた方は是非。
http://www.facebook.com/WorkshyOfficial
また、Chrysta Jonesは個人でも参加していて、ワタシは友達登録していただきました。こういうつぶやき方をする人なのか、と新しい発見でした。


  1. Looking Forward To
  2. Misunderstood
  3. Better Days
  4. Bitter or Sweet
  5. Venus as a Boy
  6. How it's Gonna Be
  7. Throw Away the Key
  8. Slip Away
  9. Silly Games
  10. Only Maybe
  11. West End Lane
  12. We'll Keep Striving

Lene Marlin, “Twist the truth” (2009)

3/30日付けで本国発売になっていたLene Marlinのアルバムを、日本盤の発売はなさそううな状況でもあるので、iTunes Music StoreでDL購入した。(先行シングルの、”Here we are”については既に本ブログにてレビュー済み)

前作”Lost in a moment”の派手なエレクトリックな音にはがっかりしたが、本作は一転してacousticな音の造り。それにも関わらず、またもがっかりしてしまった。

やはり、デビュー盤のような鮮烈さを、10年を経過して20代後半になり、声質も変わってきた彼女に求めるのは無理なのだろう。薄い生音で勝負した場合、Kathryn Williamsのような人が出てきているだけに、比較するとイマイチなのだ。歌で聴かせきるには、歌唱力・曲の力、どちらも今ひとつ足りないような気がする。

やはり気になるのは、ここ二枚目以降の三作で音の造りがバラバラだということ。いろんな音にチャレンジしてさまになる(たとえばNeil Youngとか)ほどの力はないでしょう。ここは好意的に、単に迷走期なのだと思いたい。いつかきっと自分自身の音を確立して戻ってきてくれるのを、気長に待とうと思う。それはきっと彼女が30代後半くらいになってからだと思うのだけれど。


  1. Everything's Good
  2. Come Home
  3. Here We Are
  4. Story of a Life
  5. You Could Have
  6. I'll Follow
  7. Learned from Mistakes
  8. Have I Ever Told You
  9. Do You Remember
  10. You Will Cry No More

白井貴子 & Crazy Boys、「地球 -HOSHI-」 (2008)

昨年の「白井貴子 & Crazy Boys」名義でのツアーに引き続く、久々のニューアルバム。最近のソロ作が好きな私としては正直微妙なところもある。高音にぶら下がったまま降りてこなかった80年代当時の白井さんのボーカルはあまり好きではないし、それ以前に80年代前半の邦楽ロック(J-popと言うべき?)は、今思うに拙い音楽だったと思う部分も大きいからだ。ロッカーとしての白井貴子は、21世紀にどんな姿で戻ってきたのでしょう。
2. “Time Limit”は、疾走感あふれる80年代っぽい硬い音の作りのロックででよろしい。3.“Believing”も、ちょっと高音域でがんばりすぎなんじゃないの?と思う部分もあるけれど、良い曲だと思う。一番出来がいいなと思われるのが、4. “Run 風のように 雲のように”。タイトルのセンスには全くうなずけないが、この疾走感はたまらん。ギターとかシンセのフレージングは20年前にタイムスリップした感覚。レベッカってこんな感じだったな、とふと思う。6. “Start Again”は、ソロ作に一番近い感じだろうか。エキサイティングでもないが、安心して聴ける曲です。


  1. 潮騒
  2. 最初で最後のメッセージ
  3. LOVE + HOPE 心のままに
  4. It's My Rock
  5. I Follow The Sunshine 太陽を追いかけて
  6. Start Again
  7. Orion
  8. Run 風のように 雲のように
  9. Believing
  10. Time Limit
  11. 雨あがり

Corrinne May, “Beautiful Seed” (2007)

とても好きな歌い手さんの最新盤。発売後一年経って気付くなんて、いかに情報収集をさぼってるかってことですね。

さて本作ですが、どうにも突き抜けきらない感じがあります。いつものCorrinne Mayのように聴こえるのですが、「この曲はすごい!」という感じの曲がないのです。ひとつには使っている音域の問題があるような気がします。彼女は中音域での声質が素晴らしい人ですが、ちらっと織り込む高音域のフレーズが非常にアクセントとして効くのです。しかし、今作は中低音域に大半のフレーズが収まってしまっているので、いささか退屈に響くのかも。あとはピアノ弾き語りに近い形の方がいい気がします。オーケストレーションが厚過ぎるんじゃないかな。

2.“Shelter”, 12.“On my way”あたりは、まあまあいいかな、と思います。


  1. Love Song For #1
  2. Shelter
  3. On The Side Of Me
  4. Five Loaves And Two Fishes
  5. Beautiful Seed
  6. Leaving
  7. Scars (Stronger For Life)
  8. City Of Angels
  9. My Little Nephew
  10. Slow Down
  11. Green-Eyed Monster
  12. On My Way
  13. 33
  14. Shelter (Cherry Blossom Edition)
  15. Little Superhero Girl (Acoustic Edition)

Norah Jones. “Not too late” (2007)

Norah Jonesの三作目。売れているようだが、どうにも私にとってはつまらない作品。なぜそう感じてしまうかと言えば、アメリカンルーツミュージックに寄り過ぎて、ジャズっぽさが薄れたのが原因じゃないかと思う。“Thinking about you”はいい曲だと思うが、オリジナルだというのに、どうも誰かの(The Bandあたりかな?)カバーのような気がしてしまうのだよね。


  1. Wish I Could
  2. Sinkin' Soon
  3. The Sun Doesn't Like You
  4. Until The End
  5. Not My Friend
  6. Thinking About You
  7. Broken
  8. My Dear Country
  9. Wake Me Up
  10. Be My Somebody
  11. Little Room
  12. Rosie's Lullaby
  13. Not Too Late

Workshy, “Smile Again” (2007)

5年ぶりとなる新譜が、テイチク系のImperialレーベルから出た。相変わらずの洗練されたサウンドは見事なのだ。しかし、前作”Mood”のように、心奪われるようなものにはなっていない。どうしてだろうかと考えてみたのだが、原因はどうやらChrysta Jonesのボーカルの声域にありそうだ。Workshyのは高音域を売りにしてようだが、前作で私が心奪われたのは低中音域の豊かさだった。この作品は、その中低域を使った曲が非常に少なく、初期作品のように高音域にぶら下がったような曲が多い。これはもう生理的なものだとしかいいようがなく、アルバムの出来の評価の指標としては不適切なものなのだが。

いいなあ、と思った曲は、3.“Publiceye”, 7. “Breakthrough”のあたり。2.“smile”や6.“Call on me”なんかは、初期作品っぽい軽さというか、キラっとした派手さがある曲だ。


  1. Hello It’s Me
  2. Smile
  3. Public Eye
  4. I Wonder
  5. Out Of The Cold
  6. Call On Me
  7. Breakthrough
  8. Every Day is a Holiday
  9. The One You Love
  10. It's All Over

Silje Nergaard, “Darkness Out Of Blue” (2007)

発売直後に購入したものの、レビューをさぼっていたアルバム。通常盤とミニフォトアルバム付きの限定盤が出たのだが、もちろん私は後者を購入してしまった。ファン心理とは恐ろしいものだ。

さて、ヨーロッパでジャズシンガーとしての地位を気づきつつあるSiljeだが、この作品には、デビュー当時に近いポップシンガーとしての彼女の色が強く出ている。曲はポップだが、バックの連中はジャズとしての解釈で演っているという、とても面白いバランスのアルバムで、そういう意味では一時期のJoni Mitchellっぽい感じもあるだろうか。

2.“How Are You Gonna’ Deal With It”, 4. “Who Goes There”, 7. “The Beachcomber”、8. “When Judy Falls”, 10. “The Diner”など、いい曲がてんこもりだ。

一番気になったのが、タイトル曲でもある11. “Darkness Out Of Blue”。リズムの刻みに、Methenyの匂いがする。締めの12. “Paper Boats”も、すごいなあ。

変な意味で特筆に値するのが3.“Before You Called Me Yours”。これはJoni Mitchellの”Circle game”に酷似していて、わざとやったとしか思えない曲です。


  1. Paper Boats
  2. Darkness Out Of Blue
  3. The Diner
  4. Wastelands
  5. When Judy Falls
  6. The Beachcomber
  7. What Might Have Been
  8. Aren't You Cured Yet
  9. Who Goes There
  10. Before You Called Me Yours
  11. How Are You Gonna' Deal With It
  12. Let Me Be Troubled

山本潤子、 “Songs” (2007)

2010/08/10 渋谷TSUTAYA

元赤い鳥・ハイファイセットの山本潤子さんがJ-pop(この表現は非常にキライなのだが)の名曲をカバーするという企画のアルバム。潤子さんは、どう考えても史上最強の日本人女性ボーカリストの一人だし、好きなんですよ。上手いし、説得力もあるし、声もやはり素晴らしい。

でもこの一枚の存在意義がどうしてもわからない。カラオケが上手いおねーさんが歌っているのと、どう違うのかがわからない。原曲を越えていくようななにかとか、「今、ここで新しいものを生み出そう」という心意気みたいなものが感じられない。

でも、amazonのレビューなんかでは、結構好評なのです。多分いいアルバムで、ワタシがオーディエンスの枠内に入ってないというだけなんでしょう。


  1. サンキュ
  2. CROSS ROAD
  3. 恋の予感
  4. Missing
  5. ロビンソン
  6. 桜坂
  7. 空と君のあいだに
  8. 最後の言い訳
  9. 世界に一つだけの花
  10. 心根 〜一本桜〜
  11. 翼をください
  12. 一本桜 [ヴォーカリーズバージョン]

James Taylor, “at Christmas” (2006)

“Winter wonderland”, “Jingle Bells”, “Santa Claus is coming to town”, “Auld Lang Syne”(蛍の光)などの定番も入ったクリスマスアルバム。ジャズっぽいアプローチに、Jamesのアコースティックギターが絡むつくりの曲が多い。

Joni Mitchellの“River”を取り上げているのに興味を持って購入したのだが、歌詞こそ同じものの、コード解釈やメローディーラインの取り方がJoniのオリジナルのとはかなり違って聞こえて、「こうなっちゃうのかな?」というのが正直な感想。

“Baby, It’s cold outside”はNatalie Coleとのデュエット。これはなかなかよろしいです。


  1. Winter Wonderland
  2. Go Tell It On The Mountain
  3. Santa Claus Is Coming To Town
  4. Jingle Bells
  5. Baby, It's Cold Outside
  6. River
  7. Have Yourself A Merry Little Christmas
  8. The Christmas Song (Chestnuts Roasting On An Open Fire)
  9. Some Children See Him
  10. Who Comes This Night
  11. In The Bleak Midwinter
  12. Auld Lang Syne

Jennifer Kimball, “Oh hear us” (2006)

“Veering from the wave”以来、8年ぶり2枚目となるソロ名義でのオリジナルアルバム。ポップさは薄くフォークっぽいが、アコースティック臭くない、という不思議な仕上がり。アルバムの前半は全く乗れず「外したか?」と思ったが、後半がなかなか良い。6. “When I was lost”, 7, “East of Indiana”あたりがお気に入り。8. “Lightning Bugs”は面白い。この手の変てこなリズムは前作でも見られたが、これが彼女の真骨頂だろうか。9. “Ballad #61”のAc. Gtr.のオープンチューニングも面白い。CSN&Yっぽいと言うか、Joni Mitchellっぽいと言うか。無条件でお勧めというわけでもないし、全くの外れというわけでもないし、微妙なアルバムというのが結論。


  1. Can't Climb Up
  2. Don't Take Your Love Away
  3. Eternal Father
  4. Is He Or Isn't He?
  5. The Wheel
  6. Last Ride Home
  7. When I Was Lost
  8. East Of Indiana
  9. Lightning Bugs
  10. Ballad #61
  11. Wrap Your Troubles In Dreams

鈴木祥子、「鈴木祥子」(2006)

デビュー18年目にしてのセルフタイトルアルバムで、40歳を過ぎての初作品。アルバムのために曲を書く、というのではなく、書いた曲をライブでやっていって、いいものをアルバムとして出す、というスタイルを取ったらしい。今までのアルバムは、一枚一枚の中でもバラエティ豊かというか、すごく音楽性の幅が広いことをみせつけているかのような感もあり、それは時として器用貧乏っぽい印象を与えることもあったのだけれど、本作は至ってシンプル。けだるさというか、全力疾走から一息入れたような感じを受けるし、それが決してマイナスに作用していない、等身大の姿を映し出しているかのようなところが非常に好きだ。

2.“Love is a sweet harmony”や4. “Passion”は好きだなあ。洋楽を消化しきった人じゃないと、絶対に書けない曲だ。3. 「何がしたいの?」は、「見失い感」とでも書いておきましょうか、壮絶な曲だ。ぐさっと来る一曲。1. 「愛の名前」、5. 「契約 (スペルバインド)」、8.「忘却」もいい曲です。10. “Blondie”も、すさまじさを感じる曲。11. 「道」は、ピアノのイントロがもろにCarole Kingの”So far away”ですな。一方、6.「ラジオのように」の再演・再収録は、ちょっと意味がわからない。確かにこのテイクの方が僕としては好きなのだけれども、あえてオリジナル盤に再収録するほどの出色でもないかな、というのが個人的な感想。

何曲かでエレキバイオリンを弾いているROVOの勝井祐二さんの動向には個人的に興味があった。彼は札幌の高校の一期下で、自主制作盤やらライブやらの告知を校内に張りまくる有名人だったので、直接話した記憶はないけれど知っていた。「こんな田舎でやってても限界あるだろうに」などと当時は思っていたのだが、本当に影響力のあるミュージシャンになってしまったんだなと感動。80年代初頭の売れたロックのスタイルを消化しきった感のある祥子さんと、その時期には売れ線のロックなんてまるで聴いていそうになかった勝井さんが一緒に仕事して、壮絶な一枚を仕上げてるところが、ある意味とても面白いなあ。

追記: 「忘却」のYouTube動画を発見。アルバム収録のバージョンとは異なるアコギ弾き語りバージョンですが、その凄まじさはわかっていただけると思います。しかし、アコギがNeil Youngっぽくて面白い。


  1. 愛の名前
  2. Love is a sweet harmony
  3. 何がしたいの? (Naked Mix)
  4. PASSION
  5. 契約 (スペルバインド)
  6. ラジオのように
  7. Frederick
  8. 忘却
  9. LOVE/IDENTIFIED
  10. BLONDE

Leigh Nash, “Blue on blue” (2006)

いつのまにか解散していたSixpence none the richer。メインボーカルだったLeigh Nashがこのたびソロデビュー。なかなか面白いアルバムだと思う。ギターバンドだったSixpence none the richerの枠を外れて、歌の良さが生きるアレンジをもらっているせいだろうか。ちょっとロリ声でDonna Lewisっぽい傾向などは変わらず。

1.“Along the wall”, 2.“Nervous in the light of dawn”でなぜか思い出したのが、Lene Marlinの二枚目。明るく突き抜けきったような音ではなくて、どことなく憂いをおびた曲調が日本人受けする予感。7.“More of it”のサビのあたりは、CMソングに採用されてもおかしくなさそうな抜けのいいギターポップロック。8.“Angel Tonight”は、わたし的には一番のあたりの曲。アレンジがどことなくCardiganっぽいのが面白い。

総じて、ほっとしながら「おかえりなさい」と言えるアルバム。おすすめです。

新しい公式サイト Leigh Nash Music


  1. Along The Wall
  2. Nervous In The Light Of Dawn
  3. My Idea Of Heaven
  4. Ocean Size Love
  5. Never Finish
  6. Between The Lines
  7. More Of It
  8. Angel Tonight
  9. Blue
  10. Cloud Nine
  11. Just A Little

Maggie Reilly, “Rowan” (2006)

これもiTune Storeで調達したもの。私が世界で一番声がきれいだと信じてやまないMaggie Reillyの最新作。昨夏にCDの邦盤も発売になっていたはず。

しかし、正直この作品はしんどい。トラッド志向が強くなって、ポップス色は非常に薄くなってしまった。”Echoes”の時代の音が好きだった私としては、ちょいと受け入れがたい。2. “Who Knows Where the Time Goes?”, 4.“Star”, 8.Heartsongあたりは、まあ聞けます、っていう程度でしょうか。


  1. Away Wi' the Faeries
  2. Once I Had a Sweetheart
  3. Heartsong
  4. The star
  5. Promises
  6. All Things Are Quite Silent
  7. Who Knows Where the Time Goes?
  8. Trees They Do Grow High
  9. Cam Ye O'er Frae France
  10. Miss you
  11. Wild Mountain Thyme

Shelby Lynne, “Suit yourself” (2005)

とにかくすっかりやられちまった作品。

もちろんShelby Lynneにもやられたのだが、それ以上にピーター・バラカンにやられたという印象だ。あまりにも意味不明なので、説明しておこうと思う。ある土曜の朝、ピーターバラカンがDJを努めるNHK-FMの番組を聴いていたら紹介されたのがこの一枚。ピーターバラカンといえば、最近の人には「ドキュメントUSA」などの報道ドキュメンタリーの印象が強いだろうが、我々の世代にとっては80年代半ばの洋楽MTV全盛期に「ホッパーズMTV」という特色のある番組のVJをしていたのが思い出深いはずだ。当時から彼の紹介するクリップは、売れ筋だけを追わない特色のあるものが多く、私もかなり影響を受けたのだが(典型例がSing out sisterかな)、この一枚の紹介がラジオから流れてその記憶がまざまざと蘇ったのだ。やっぱりすごい人だなあ、と。

上記バラカン氏によれば「デビュー作以降はプロデューサーに恵まれずさっぱりだったのが、セルフプロデュースで大復活」なのだそうだ。とにかく最初の一曲1.”Go with it”のフォービートの乗りがすごい。この手のアメリカンな音をここまで見事に演じ切る人は、(私がこの方面に疎いにせよ)初体験だ。2.”Where am I now”, 3.”I cry everyday”といい曲が続く。とにかく「かっこいいなー」という一言なのだ。5.”Old time sake”は、Americaの”I love you”を強烈に思い出す一曲。6.”You and me”も素晴らしい曲だし、と挙げていくときりがない。最後の12.”Track 12″は、12曲目っていうやる気なさげなタイトルなんだけど、けだるさが心にしみてくる佳曲。「スチールギターの音っていいなあ」と久しぶりに思ったな。

とにかく外れのないすごいアルバムで、私的には2005年上期のベストアルバム。強力にお勧めいたします。


  1. Go With It
  2. Where Am I Now
  3. I Cry Everyday
  4. You're The Man
  5. Old Times Sake
  6. I Won't Die Alone
  7. You And Me
  8. Johnny Met June
  9. You Don't Have A Heart
  10. Iced Tea
  11. Sleep
  12. [Hidden Track]

Ivy, “In the clear” (2005)

5作目。ジャケットは飛行機の窓、タイトルと相まって面白い。いつのまにか、ギターサウンドへ回帰している。2. “Thinking About You”, 4. “Tess Don’t Tell”, 6. “Corners Of Your Mind”あたりのギターサウンドの疾走感と、へなへなしたボーカルのアンバランス感はThe Cardigansを彷彿させて面白い。一方で、9. “Ocean City Girl”, 10. “Feel So Free”あたりのスローな曲も結構良いのです。


  1. Nothing But The Sky
  2. Thinking About You
  3. Keep Moving
  4. Tess Don't Tell
  5. Four In The Morning
  6. Corners Of Your Mind
  7. Clear My Head
  8. I've Got You Memorized
  9. Ocean City Girl
  10. Feel So Free

Cloudberry Jam, “The Great Escape” (2005)

Cloudberry Jam再結成後の二枚目。個人的には、ブラスを多用したアレンジにちょっとなじめない。Jennie Medinの声も、太さは感じるが、ちょっと勢い不足かな。4.“7 Days A Week”, 8. “I Will Feel Better” あたりはいいと思う。

彼らの音楽はブランク期を経て確実に進化しているわけで、その方向が私の好みとは違う方向に行ってしまっているようだ。


  1. Easy
  2. Not Ever
  3. Sleeping The Days Away
  4. 7 Days A Week
  5. You Did Fool Me
  6. The Great Escape
  7. You And I
  8. I Will Feel Better
  9. Hey, I'm Not Afraid
  10. Radio
  11. Summerbreeze (Sundqvist)
  12. Easy (Sunaga T Experience Remix)
  13. Your Love (P. Drake Classic Club Remix)

The Indigo, “The Flair” (2005)

The Indigoの7枚目。市川さんのある種豊富すぎるアレンジのバリエーションが、逆に器用貧乏っぽい印象を最近数枚は受けていたのだが、本作はデビュー盤に近いアコースティックロック/ポップス路線で、僕的には非常に好きな音になっているのだ。特に、2. “waiting for you”, 4.“I’m busy”, 8. 「あの雲をつかまえて」あたりは、音的には好き。11. “Just the way you are”はBilly Joelの名曲と同タイトルだが、カバーではなくオリジナル。しかし、音が好きなわりにはのめりこめないのは、歌詞の問題だろうか。特に英詞の部分は曲から浮いてしまってますね。


  1. Joyride to the Moon
  2. waiting for you
  3. ファンタジスタ★ガール
  4. Journey
  5. I'm busy
  6. my sweet bird
  7. Life is very short (Instrumental)
  8. あの雲をつかまえて
  9. 君のそばにいてあげる
  10. 愛の呼吸
  11. Just the way you are
  12. flair

Natallie Inbruglia, “Counting down the days”(2005)

アコースティックポップさを前面に打ち出した最新盤(といっても発売から2ヶ月経っているが)。ミディアムテンポの1.“Starting Today”を、まずはさわやかに歌い切る。続くは、ファーストシングルとなった2.“Shivar”。インパクトのある曲だ。3.Satisfiedも良い曲。タイトル曲である4.“Counting down the days”は、このアルバムの中でも、私が最も好きな曲の一つ。これは、やはりフィルスペクターサウンドなのかな。スローな6.“Slow Down”もしっとりと仕上がっている。どこかで聴いたメロディーの運びなんだけど(多分邦楽)、どうしても思い出せない。8.“Perfectly”もポジティブに仕上がった音だ。

とにかく、よこもここまでアコースティックに徹し切れたね、という音作りで渡し的には大満足な一枚。お勧めです。


  1. Starting Today
  2. Shiver
  3. Satisfied
  4. Counting Down The Days
  5. I Won't Be Lost
  6. Slow Down
  7. Sanctuary
  8. Perfectly
  9. On The Run
  10. Come On Home
  11. When You're Sleeping
  12. Honeycomb Child

Corrinne May, “Safe in a crazy world” (2005)

バラード漬けだった前作とはちょっと違った一枚。1. “Little Superhero girl”は、本国シンガポールをはじめ、東南アジアでヒットしている様子。幼児向けTV番組にヒントを得た曲らしいのだが、楽しげですね。2. “Save me”は、心の内のちょっとどろっとしたところを出した作品だろうか。最近結婚したとのことで、こういう部分を上手く出せるようになったのかもしれない。

タイトル曲の5. “Safe in a crazy world”もストリングが乗ってくるピアノ弾き語り曲。自分の世界にしっかり引き込んでくれる。7. “Angel in disguise”もそうだが、アルペジオを多用するようになったのは、Vannessa Carltonの”A thousand miles”のヒットの影響なのだろうか?9. “The birthday song”もいい曲だ。

さて、このアルバムの一番の当たりは3. “Free”Beth Nielsen Chapmanっぽさも感じるが、音の処理の洗練された感じはこの人に軍配があがりそう。さすが。11として、別バージョンも含まれている。

このアルバムも外れがない。前作のインパクトにはやや劣るかもしれないが、音に幅を広げた点を見るべきと思う。私としては、2006年上期ベストの一枚です。地道に全米を回っていたりもするので、メジャーになってほしいですね。


  1. Little Superhero Girl
  2. Save Me
  3. Free
  4. Everything In Its Time
  5. Safe In A Crazy World
  6. Let It Go
  7. Angel In Disguise
  8. If I Kissed You
  9. The Birthday Song
  10. Every Beat Of My Heart
  11. Free (Radio Edit)
  12. (They Long to Be) Close to You

Anna Nalick, “Wreck Of The Day” (2005)

Billboardアルバムチャートで20位まで行ったデビュー盤。いい若手ロックシンガーだ。1. “Breathe (2 AM)”は最初にシングルカットされた曲だが、やはり良い。.3. “Paper Bag”, 6. “In The Rough”, 9. “Bleed”あたりも非常に好きな曲調。4. “Wreck Of The Day”はタイトル曲だが、クラシックロックの要素をしっかり消化した妙に惹かれる仕上がりとなっている。84年生まれだからアルバム発売時は21歳。周りが作ってくれた音、という要素がまだまだ強いだろうが、これからどう化けていくかが楽しみなアーティストの一人だ。


  1. Breathe (2 AM)
  2. Citadel
  3. Paper Bag
  4. Wreck Of The Day
  5. Satellite
  6. Forever Love (Digame)
  7. In The Rough
  8. In My Head
  9. Bleed
  10. Catalyst
  11. Consider This

Kathryn Williams, “Over fly over” (2005)

作のカバーアルバムからは、そう間を置かずに出てきた新作。なかなかよろしいのです。“Indifferences#1”の、ゆるゆる感が素晴らしい。“Old low light #2”なんかは非常に彼女らしいなと思う曲。

さて、そんな中で私としては、“Beachy head”という曲に注目したい。やたらさわやかな曲調と、そうでもない歌詞の対比が面白い曲なのだが、問題はこのタイトル。これが地名だと気づいた人は多くないはずだが、この近くに住んでいたことのある私には覚えがありました。このページのSeven Sistersの項を参照。slip offなんて言葉が歌詞に出てくるので、おそらく間違いないと思う。


  1. Three
  2. Indifference # 1
  3. Breath
  4. Old Low Light # 2
  5. Just Like A Birthday
  6. Shop Window
  7. Beachy Head
  8. Escaping
  9. City Streets
  10. Unlit The Dark
  11. Baby Blues
  12. Full Colour

Lene Marlin, “Lost in a moment” (2005)

また、4年も待たされるのだろうとのんびりしていたら、あっさり出てきた新作。日本語版のライナーノーツによれば、サントラ用の単発の仕事が発展して、瓢箪から駒のアルバムに仕上がったそう。ジャケットの写真などを見ると、姿の様変わりに唖然としたりもするのだが、もうデビューから6年も経っているのだから不思議もない。前作での日本のレコード会社のプロモーションはやる気なさげなものだったが、本作ではさらにそれに輪をかけている印象だ。

“How would it be”とか“What if”は、ベースラインがPoliceを思わせるポップな曲で聴きやすい。アコギのカッティングが心地よい“Eyes closed”は、1stの雰囲気を漂わせている。“My lucky day”“All I can say”あたりは、前作の延長線上にある感じなのだが、どことなく明るさも感じる良い曲なのだ。

しかし、全体としては音の作りが派手すぎて、ボーカルが埋もれてしまっているかな、という印象。彼女のさわやかさと今に壊れてしまいそうな繊細さの危ういバランスが感じ取れないのだ。一作目での“Sitting Down Here”や二作目での“You weren’t there”のような、「この一曲で決まり」という曲もなく、どうにも突き抜けきらないのがもどかしい。しかし悪いアルバムという訳でもなく、前作とは打って変わって本人が楽しそうにやっているというところで評価が難しい(無理な明るさかなとも思ってしまうのだが)。ちなみにこのCD、copy-controlledではあるが、私のカーステで無難に再生できました。これはありがたい。


  1. My Lucky Day
  2. All I Can Say
  3. How Would It Be
  4. Hope You're Happy
  5. What If
  6. Leave My Mind
  7. When You Were Around
  8. Never To Know
  9. Eyes Closed
  10. It's True
  11. Wish I Could
  12. Still Here [bonus track]

Rebekah Jordan, “The Trouble With Fiction”(2005)

1997年にRebekah名義で“Remember to Breathe”を発表。このアルバムには現在でも中古屋で遭遇する確率が高いので、当時日本でもそれなりに受け入れいられたのだと思う。二作目の発売がなく消息がわからなくなっていたのだが、たまたま公式サイトを発見して最近の動向を知った。女優業にむしろ忙しかったようだが、2005年に6 songs EPとして出した久々のミニアルバムは、日本でもiTune storeで購入できる。

で、本作品なのだが、非常に良い。前作のように、アコースティックな曲〜オルタネ爆発な曲まで混在という感じではなく、ちょうど私の好きなアコースティックな路線あたりで落ち着いてまとまっている。blackっぽさを感じさせないblackな音は、相変わらず健在。2. “Dreams”がStevie Nicksのカバーである以外はオリジナル。特に好きなのが、4.“The Art of Losing”。メロディーの運びも、ギターのコード感覚も、とてもいい。3.“Happy”も、面白いなあ。5.“Bliss”もきれいな曲。外れがないアルバムと思えるのは、6曲に絞っているからか?大手レーベルに属さずとも、CDという媒体の物理的な容量にとらわれずとも、ダウンロード販売みたいな発表の仕方が出来るようになったってのは、マスプロ的ではない良質な作品が出てくることを確実に助けている、ということが実感できる作品だ。


  1. Happy
  2. The Art of Losing
  3. Bliss
  4. Sweet Here After
  5. Lovely Life
  6. Dreams

Swan Dive, “Popcorn and a Mama Who Loves Me Too”(2005)

Victor移籍第二弾。前作ほどのインパクトは感じられないが、決して悪いアルバムではなく、「相変わらず良い」という表現が適切か。しょっぱなの“Get back together”なんかは、Bee Geesの”How deep is your love”っぽい音の運びで始まって、あとはSwing out sisterっぽく曲が展開していくという大人の音なのだ。“Trouble”なんかはブラジルっぽくもあり、「Nashville系」という括りに騙されてはいけない音の多彩さが目立つ。

そうなると、逆に単純な音が素晴らしくも感じられたりする。“You are my superstar”,“Mumbling a goodbye”のあたりは、メロディーの美しさが引き立つ曲。逆に勢いでもっていってしまう“We are two”も楽しげでいい。歌詞は最初は“We are two”なのに、最後は“empty chairs, broken cup, “に引き続いて“We were two”となってしまうので、決して単純に楽しい曲ではないんだけれど。“Now that I found you”あたりも余裕の感じられる曲でいいよね。


  1. Get Back Together
  2. Trouble
  3. You Are My Superstar
  4. Mumbling A Goodbye
  5. We Are Two
  6. Misery Go Round
  7. Butterfly Come Home
  8. Now That I Found You
  9. Moon Violet
  10. Photographs
  11. Shining Hour
  12. Goodnight My Love

Bethany Dillon, “Bethany Dillon” (2004)

いわゆるクリスチャン・ミュージックな人。トラッドから、アコースティックロックまで、アメリカンな音のエッセンスを吸収した1988年生まれの若手である。

これがソロデビューアルバム。ドブロが入っていて、カントリーのバックグラウンドを感じさせる“Revolutionaries”から、どこか懐かしい音だ。“Great big mystery”なんかも、アコースティックロックで面白いね。


  1. Revolutionaries
  2. Great Big Mystery
  3. Beautiful
  4. Move Forward
  5. For My Love
  6. All I Need
  7. Aimless
  8. Lead Me On
  9. Exodus (Faithful)
  10. Why
  11. A Voice Calling Out

Mary Lou Lord, “Baby Blue” (2004)

1965.3.1生まれだというので、僕自身とも2ヶ月と違わないんだな。Nirvanaを理解できない私にとってはどうでもいいことなのだが、Kurt Cobainの元恋人とも言われる人らしい。その真偽とは全く無関係に、このアルバムは素晴らしいものだと思う。誰に一番近いか考えてみたのだが、頭に浮かんだのはMatthew Sweet、フォークロックっぽいSSWという位置づけだろうか。

総じて外れのないアルバムなんだけど、特に好きなのは、1. “The Wind Blew All Around Me”, 4. “Baby Blue”の二曲。


  1. The Wind Blew All Around Me
  2. Long Way From Tupelo
  3. 43
  4. Baby Blue
  5. Cold Kilburn Rain
  6. Farming It Out
  7. The Inhibition Twist
  8. Because He's Leaving
  9. Someone Always Talks
  10. Turn Me Round
  11. Stars Burn Out
  12. Ron
  13. Fearless
  14. Old Tin Tray

Kathryn Williams, “Relations” (2004)

Kathryn Williamsの二枚目は、意表をついたカバー曲を集めたアルバムとなった。二枚目というタイミングにはちょっと首をかしげてしまう。もう一・二枚オリジナルアルバムで彼女の色を強く出してから、このアルバムを聴きたかった、と思うのだ。カバーアルバムというものは、The Indigo“My fair melodies”のようにアレンジ陣が頑張るか、EPOの “Pop track”のように本人の卓越した歌唱力で聴かせるか、といったところがない成功しないように思う。このアルバムの選曲というのはとても好きなのだけれど、選曲の妙だけが売りであれば自分と趣味の合うDJの番組を聞くのとどう違う?とも思ってしまうのだ。

不満めいたことから書き出してしまったが、本当にこの選曲は好きなのだ。彼女のバックグラウンドと自分のそれが重なる部分が大きいことを知ると、彼女の一枚目が気に入ったのもうなずける。Neil Young“Birds”Jackson Browne“These days”などと来ると、もうたまらない。何と言っても涙ものの選曲は、“The ballad of easy rider”だ。アメリカン・ニューシネマを代表する”Easy ride”のサントラで使われたアコースティックバラードの名曲で、後期The Byrdsによる作品。こういう曲を聴いて育った人かあ、と思うと一層親近感が湧くのであった。“In a broken dream”あたりも素晴らしい出来。


  1. In A Broken Dream
  2. Birds
  3. Thirteen
  4. Hallelujah
  5. The Ballad Of Easy Rider
  6. A Guy What Takes His Time
  7. Candy Says
  8. How Can We Hang On To A Dream
  9. I Started A Joke
  10. Easy And Me
  11. Spit On A Stranger
  12. All Apologies
  13. Beautiful Cosmos
  14. These Days

平松八千代、”Travelling Soul” (2004)

長いキャリアの中でも、これが初ソロ作ということになる。あまり店頭では遭遇せず、5店目くらいの横浜西口のHMVでようやく購入した。最初の正直な感想は、「微妙なアルバムだな」であった。正直、Soy時代の八千代さんを知らなければ、おそらく購入していなかったと思う。どうもアルバム全体を通じて突き抜けきらない感じがするのは何故だろう、と随分考えた。曲がいまいちなのか、アレンジの問題なのか、歌い方なのか、声質の変化なのか、録り方の問題なのか、と。ヒントになったのは、「抱きしめたいのに」とか“Rescue Me”だった。いわゆる、「英語歌い」というやつか、日本語として響いてこないのだ。また、声域の広さを過剰に意識したのか、ワンフレーズ中でかなり音域の飛ぶ曲がかなりある。八千代さんの場合、シームレスに全部の音域をカバーするのではなく、それぞれの音域をそれぞれちょっと違った歌い方でカバーするタイプなので、音域の飛ぶフレーズはぶち切れに響いてしまう感がある。

そういう点から見ると一番出来の良い曲は、桑田佳祐の“Journey”のカバーではないかと思う。長めの文節からなる歌詞と、ゆったりしたメロディーの動きが八千代さんには合っているように思う。「これは日本語か?」とデビュー当時物議を醸した桑田さんの曲だというのが皮肉なところだ。

などと、ちょっと不満を持ちつつ、購入後数日を過ぎると、“You are like the sunshine”のメロディーを口ずさんでいる自分に気づく。“Back to me”なんかも、Love Psychedelicoっぽいなと思うけど、好きな曲だ。“Love is blue”あたりは、Indigoっぽくもあるが、やはり良い曲。何だかんだと言いながら、結局はまってしまっている自分。やはり八千代さんは素晴らしいのです。


  1. You Are Like The Sunshine
  2. Kiss
  3. Back To Me
  4. Love Is Blue
  5. 滲んだ月
  6. Rescue Me
  7. Real Love
  8. 抱きしめたいのに
  9. Journey
  10. Turquoise Blue Sky

Alanis Morissette, “So-called Chaos” (2004)

これはすごい一枚だと私は思うのだ。一曲目の“Eight easy steps”の冒頭から、ちょっと中近東っぽいかと思われる「アラニス音階」(私が勝手に名づけたもので、一般性は全くない)が炸裂。そこから、一気にロックの王道を行くようなシャウトへと流れ込んでいくのだ。分厚い音作りに支えられながら、Alanisの強烈な個性が押し寄せてくる曲だ。“Spineless”“Knees of my bees”なども同じような曲想。

二曲目の“Out is through”では一転して、アコースティックな音使いから曲が始まり、さびのところのメロディーは、「アラニス音階」のおどろおどろしさからはほど遠い美しさのだ。続く“Excuses”なども、透けて見えながらも表には出て来ないアラニス特有のおどろおどろしさが、曲の美しさを一層引き立てている。こういった系統の曲の中で私が最も気に入ったのが“Not all me”。シンガーソングライター系のあっさりな音作りで、曲が映える。


  1. Eight Easy Steps
  2. Out Is Through
  3. Excuses
  4. Doth I Protest Too Much
  5. Knees Of My Bees
  6. So-Called Chaos
  7. Not All Me
  8. This Grudge
  9. Spineless
  10. Everything

Rachael Yamagata, “Happenstance” (2004)

Tower RecordsでもHMVでも平積みされている。ピアノの弾き語りということで、Norah Jonesとの類似性を打ち出したような案内文を店頭で見かけたが、Jazzのバックグラウンドは殆ど感じらない。かと言ってVanessa Carltonのようなクラシックの基礎がある感じでもなく、やはりロック系の人という認識で聴くのがいいんじゃないかと思う。今年屈指のスマッシュヒットであると私は思うし、新人ではピカイチではなかろうか。

“Be be your love”の、ゆるゆる感がたまらない。ハスキーな声質とのマッチングで、けだるさがしっかり出ていてはまる。“Letter ahead”のピアノの不協和音の気持ち悪さもいいね。でも、さびではすっきり抜けのいい音に解消されるところがさらに良し。この曲で使われているピアノはちょっとチューニングがずれている?“Paper doll”は、バックのアコースティックギターのオープンチューニングに、にんまり。CSN&Yの、”Judy blue eyes”がちょっと思い出されてしまうのだ。


  1. Be Be Your Love
  2. Letter Read
  3. Worn Me Down
  4. Paper Doll
  5. I'll Find A Way
  6. 1963
  7. Under My Skin
  8. Meet Me By The Water
  9. Even So
  10. I Want You
  11. Reason Why
  12. Moments With Oliver
  13. Quiet
  14. Ode To...

Lisa Loeb and Elizabeth Mitchell, “Catch the moon”(2004)

Lisa Loebと、IdaのElizabeth Mitchellの共作による、子供向けのアルバム。この二人、大学時代のルームメイトで、”Liz and Lisaというグループで自主制作盤も残していると、日本盤のライナーノートにある。オリジナル作ほどの冴えは期待できないが、“Oh Susanna”とか“Donguri/Rolling acorn”(どんぐりころころ)などのおなじみの曲は、微笑ましく聴けることでしょう。


  1. Big Rock Candy Mountain
  2. Little Red Caboose
  3. Oh Susanna
  4. Catch The Moon
  5. La Manita
  6. Twinkle Twinkle Little Star
  7. Stop And Go
  8. New Morning
  9. Oh Groundhog
  10. Butterfly
  11. Donguri/Rolling Acorn
  12. Free Little Bird
  13. Fais Do Do

Lisa Loeb, “The way it really is”(2004)

前作は契約がこじれたのか、日本盤が本国より数ヶ月先行発売になったり、別レーベルから再度発売になったりと慌しかったのだが、本作はブルーグラスなどになじみの深い人にはピンと来るRounderレーベル系のZOEからの発表。日本ではVictorの取り扱いとなるようだ。本国では商業的に成功しないと思うのだが、日本ではまずまずの出足のよう。

最初の二作ほどの輝きはないとの、散々な評価をよく見かけるが、僕は結構この作品が好きだ。2. “I control the sun”, 3. “Hand me down”, 5. “Try”, 11.“Now I understand”あたりをiPodで常時携行。特に好きなのは4. “Fools like me”。たたみかける歌詞がLisaワールド全開なのだ。


  1. Window Shopping
  2. I Control The Sun
  3. Hand Me Down
  4. Fools Like Me
  5. Try
  6. Diamonds
  7. Will You Wander
  8. Probably
  9. Accident
  10. Lucky Me
  11. Now I Understand

Cloudberry Jam, “Movin’ On up” (2004)

再結成第一作。昔ほどいいか?と問われれば答えはNoなのだが、それでも好きな一枚だ。“your love”から、タイトなリズムセクションの上で、ギターとハモンドが自由に絡み合うCloudberryらしい音。それでも埋もれることのないJennieの骨太なVocalは、やはりすごい。“When tomorrow comes”も、ドライブ感で一気にもっていってしまうという彼らの専売特許が炸裂。下手にブラスなんて入れてほしくないなあ、と切に願う。“people are starting to care”も似たような感じかな。“my evening”“ain’t gonna”でのJennieも格好よい。


  1. Your Love
  2. If You Leave Me Now
  3. My Everything
  4. Let The Man
  5. When Tomorrow Comes
  6. No Matter Why, No Matter What
  7. Ain't Gonna
  8. Simple Sweet Mistake
  9. Can I Stay
  10. People Are Starting To Care
  11. Waiting For Someone
  12. Simple Sweet Saxophone

The Indigo, “Song is love” (2004)

ちょっと油断をしていたすきに、二枚アルバムが発売になっていた。一枚飛ばして、オリジナルとしては5枚目となる最新盤を先に購入。全体的に、夏を強く意識したアルバムの作りになっているように思われる。

“kiss in the sky”からアルバムは始まる。極端に上手ではないけれど中低音でじっくり聞かせる田岡美樹のボーカルが冴える。ゆったりサウンドから私が思い出したのは80年代初頭のAORグループSneaker。夏の昼下がりにぼーっと聞くのにふさわしい。続く“squall”は、ボサノバっぽいリズムの刻みで、これまた心地よし。「恋の魔法」は、生ギターのカッティング、ブラスのアレンジが心地よいポップ・チューン。“miracle”なんかは、とてもIndigoらしい曲だ。(ちなみにイントロからは、EPO「無言のジェラシー」が思い出される)


  1. kiss in the sky
  2. squall
  3. 恋の魔法
  4. 綴られてゆくストーリー
  5. フレーム
  6. miracle
  7. I Do! (album version)
  8. 明るい夜
  9. dragonfly
  10. あなたのすべてを
  11. a place in the sun
  12. あなたと分け合う日々に

Avril Lavigne, “Let go”(2004)

立派に成長した二枚目。プロデュース陣も、かなり入れ替えたようだ。実際良く売れたし、これで人気は定着したのだろう。“Take me away”みたいな重い音の作りでも、なかなかさまになっている。“Together”は、なんとなくいいなあ、という曲。“He wasn’t”は、前作で言えば“sk8er Boi”みたいな曲だ。以上の二曲の声質・歌い方から痛烈に思い出されたのが、リンドバーグの渡瀬マキ。“Nobody home”も好きな曲想で、これからはLene Marlinをふと思い出した。“Fall to pieces”あたりをさらりと歌えるのも、やはり才能か。“Freak out”みたいな曲では、北米系のgirl’s rockのいい継承者だっていう匂いをぷんぷんさせている。前作でのAvrilを「作られた存在」と書いたが、着実に実績を積みつつそれから抜けていけそうな予感を持たせてくれるね。


  1. Take Me Away
  2. Together
  3. Don't Tell Me
  4. He Wasn't
  5. How Does It Feel
  6. My Happy Ending
  7. Nobody's Home
  8. Forgotten
  9. Who Knows
  10. Fall To Pieces
  11. Freak Out
  12. Slipped Away

Meja, “Mellow” (2004)

前作の無理なロックっぽさに戸惑った私だったが、この一枚での変貌ぶりにも驚きを隠せない。一転して、ボサノバフレーバーあふれるポップス路線への転換だ。イギリス人のHamish Stuartのプロデュースで、録音もイギリスで行われている。年齢相応に大人らしい音楽をしよう、ということなのだろうけれど、声質と曲がマッチしていないように思われる。こういう路線を聞き慣れている人にとっては、Swing out sisterWorkshyとの落差の大きさにがっくり来てしまうだろう。あるいは、スカンジナビアポップスからジャズへと戻って成功したSiljeとの比較でも、だいぶ見劣りしてしまう。二枚目までのスカンジナビアン・ポップス爆走路線が、彼女には一番合っている気がしてならない。

そんな中でもちょっとうれしかったのがカバー曲だ。Joni Mitchell“Circle game”とか、Carole King“Too late”なんかを歌っているのにはちょっと感激。他にも、ジョビンの曲を二曲ほど取り上げているが、Pat Methenyの影響で、ブラジル音楽に興味がある割にはさぼって聞いていない勉強不足の私としては、ちょっとコンプレックスを感じてしまう選曲でもあるのだった。うだうだと不満めいたことを書き連ねたが、基本的には私の好きな路線ゆえ、次作でより洗練された音を聞かせて欲しいと願うのだった。(でも、またとんでもない路線へ鞍替えしてしまうのだろうがな・・・)


 
  1. Life Is A River
  2. Agua De Beber
  3. Kiss Me Again
  4. O Le?ozinho (Little Lion)
  5. Red Light
  6. Wake Up Call
  7. It's Too Late
  8. The One
  9. Dindi
  10. The Circle Game
  11. Hippies In The 60's (Mellow Version)

The Indigo, “My Fair melody 2” (2004)

Satisfaction”America「名前のない馬」、Van Halenの“Jump”と、好きな曲が並んでいたので期待したのだが、ちょっと遊びすぎですね、これは。まあでも、アコースティックっぽくまとめた“Jump”は、なかなかかも。


  1. Satisfaction
  2. Get It On
  3. Sunday Morning
  4. 名前のない馬
  5. Jump
  6. 高校教師
  7. ラビン・ユー・ベイビー
  8. Little Wing (Album Version)
  9. Satisfaction (Can't Get No Satisfaction Dub)

Swan Dive, “William & Marlys” (2004)

しばらくの間、私の車の中ではこのアルバムがかけっぱなしにしていたという、お勧めの一枚。久しくデビュー盤の“You’re beautiful”を「この一枚」としてきたが、その座を交代。Swan Diveと契約解除してしまったSonyさん、惜しいことをしました。Victor Entertainmentさん、ナイスフォローです。

一曲目の“Good to be free”は、どことなく初期ビージーズなどを思い起こさせられる曲。わざと舌っ足らずに歌っているのは、Mollyの新境地かな、と思う。“Hometown”も、ストリングのアレンジがかっこよく、しかもMollyの歌が冴えるスローな曲。“Almost over you”は、昔ながらのアメリカンフォークの香りが面白い曲。“Happy for you”では、ペダルスティールのかぶってきかたに、初期Eaglesを思い起こさせられる。“That hat”も、Mollyのボーカルがきれいなスローな曲。一転、“Up with love”は、Swing out sisterあたりダブるポップス炸裂の音作りで、このアルバムで一番の当たりの曲と見た。“Few thousand days ago”は、late 60’s風と言えばいいのだろうか、これもいい曲。“Where am I going”はバラードだが、これもこのアルバムで一・二を争う佳曲。Americaの”Daisy Jane”(邦題:「ひなぎくのジェーン」)とか、Glenn Freyの”The one you love”(邦題:「恋人」)なんかと繋がる曲想だ。“Automatically Sunshine”は上記“Up with love”とも通じる、突き抜ける感じのポップな曲。日本盤ボーナス曲の“Western sky”“Sleeper”も聞きやすい曲。外れの殆どないアルバムで必聴盤と言えましょう。


  1. Good To Be Free
  2. Hometown
  3. Almost Over You
  4. Leftover
  5. Happy For You
  6. That Hat
  7. Up With Love
  8. Becoming
  9. A Few Thousand Days Ago
  10. Where Am I Going ?
  11. Automatically Sunshine
  12. Western Sky
  13. Sleeper

Sarah McLachlan, “aftergrow”(2004)

久々のスタジオ収録オリジナル盤なのだが、これがなかなかすばらしいのだ。“Fallen”は、しっかり歌い上げた、「いかにもSarah McLachlan」、「いかにもシンガーソングライター」、という感じの曲。“Train Wreck”あたりも私は好き。“Push”“Dirty little secret”も、本当に綺麗な曲で心に染み入るね。


  1. Fallen
  2. World On Fire
  3. Stupid
  4. Drifting
  5. Train Wreck
  6. Push
  7. Answer
  8. Time
  9. Perfect Girl
  10. Dirty Little Secret
  11. Fallen (Live)
  12. Answer (Live)

Swing out sister, “Where our love grows”(2004)

本国での人気もすっかり落ち、このアルバムは日本限定発売なのだそうだ。非常に寂しい感じもするし、グループの将来が気になったりする。それでも新星堂あたりの売り上げではトップ5に入るのだそうで、SOSは最近のカフェミュージックブームにも乗って、やはり日本人受けする音を作るグループであり続けているのだ。思えば、私の好きなSwan Diveあたりも、ほとんど日本以外では売れていないわけで、こうしたアルバムをしっかり出し続けてくれる日本のレーベルに感謝すべきなのだろう。

で、このアルバムなのだが、残念ながらインパクトに欠ける一枚となっている。詳細なレビューは、また後日。


  1. Love Won't Let You Down
  2. Where Our Love Grows
  3. When The Laughter Is Over
  4. Certain Shades Of Limelight
  5. From My Window
  6. Caipirinha
  7. Where Our Love Grows (A Cappella)
  8. Let The Stars Shine
  9. We'll Find A Place
  10. Happy Ending
  11. La Source
  12. Love Won't Let You Down (More Love)

Sweetness, “Ashtray floors”(2004)

旬の時期は逃してしまったが、是非書き残しておきたい一枚。僕が大好きな街San Diegoのインディーズバンドらしい。たしか、横浜のタワーで購入したのだが、試聴ブースのキャッチコピーは、「はじけきったThe Cardigansってこんな感じ?」だった。正に言い得て妙、即購入を決意したのだった。私の感想は、「たしかにThe Cardigansっぽい。しかし、Sixpence none the richerっぽい要素も多々あるな」というもの。

1. “Spellbound”はもう、The Cardigansそのものという感じの一曲。ポップさと格好良さの入り混じったドライブ感あふれる仕上がり。1.“Angry Candy”も似たような感じか。4.“I’m not sorry anymore”はSixpenceっぽさあふれる音の作り。こういう音の抜けの良さはアメリカのバンドらしいな、と思う。5. “Inbetweenwhiles”は、スローな曲もこなせるぞ、という感じの一曲。
6. “A synonym”とか7.“The balld if you and me”あたりは何と言えば良いのだろうか、ひたすらにポップだ。8.“S beautiful things”もまたCardigansっぽい。9. “I shall return”からは、どことなくThe Byrdsっぽいものを感じる。ギターのアルペジオの音の運びかな。11. “Lovenaplove”は、今時のアメリカのバンドには出せないヨーロッパっぽい音。面白い。締めとなる“The way you say my name”も、ポップギターバンドらしい良い曲。

まとめると、決して上手くはないが人を惹きつけるなにかがあるMarie(姓はクレジットされていない)のボーカルには要注目。しかし、よくもこんなバンドを見つけてくるものだと、日本のレーベルのポテンシャルの高さに感動した一枚。Quice Recordsというのが日本発売元です。

Sweetnessの公式サイト http://www.sweetnesstheband.com


  1. Spellbound
  2. Angry Candy
  3. Renne Ran Home
  4. I'm Not Sorry Anymore
  5. Inbetweenwhiles
  6. A Synonym
  7. The Ballad Of You & Me
  8. 5 Beautiful Things
  9. I Shall Return
  10. Time To Say Bye Bye
  11. Lovenaplove
  12. Rachel & Neil
  13. The Way You Say My Name

Lillix, “Falling Uphill” (2003)

輸入盤を購入したのだが、カバーに「マドンナの認めた」バンドだとの日本語の紹介文のシールが貼ってあった。インスト面でだいぶサポートメンバーも入っているので過大評価もいけないのだろうが、完璧なコーラスワークを誇る実力派。お子様ガールズロックとあなどってはいけない。これを聴いて、Avril Lavigneなんかは、私の中ですっかり霞んでしまった。(実際彼女たちは、インタビューなどで同じカナダ出身のAvrilのことをかなりこきおろしている。)

音の作りとしては、西海岸系のアメリカンハードの王道を行く、という感じだ。しょっぱなの“Tomorrow”のサビから、そのコーラスワークに圧倒されるのだ。続く“Quicksand”でふと思い出したのがBanglesだった。“It’s about time”あたりは、いいミディアムテンポのポップロック。それにしてもコーラスはすごいな。“Sick”なんかは、演奏がタイトでリズムがいいのだ。この曲が、このアルバムではベストかな。続く“Invisible”も、キーボードがメインのちょっと洗練された感じの曲。

とにかく外れのないアルバムなのだ。ポップなメロディラインと、ちょっとハード目で厚い音の作り、そしてそれをしっかり支える演奏力、と欠点が見当たらない。アメリカンハード好きの皆さん、これは「買い」です。

と、買った当時は相当入れ込んだが、直に聴かなくなった一枚。


  1. Tomorrow
  2. Quicksand
  3. Its About Time
  4. Dirty Sunshine
  5. Sick
  6. Invisible
  7. 7月1日
  8. Because
  9. Promise
  10. Fork In The Road
  11. Lost And Confused
  12. What I Like About You

Jennie Medin, “the world through my eys” (2003)

大学院生をやっているというJennie Medinの復帰ソロ作。プロモーションで来日もしたらしい。博士号取得を目指してる割には余裕あるなあ、と感じてしまうのだが。

しかし、ソロ作とは言え、これは”Blank Paycheck”あたりのCloudberry Jamの音っぽい。音が薄めだから、Jennieのボーカルがぐんと前に出てくる感じはある。“too good(too good to be true)”から、これはやっぱりSwedishでしょ、というサウンド。“next lifetime”も、ポップスとロックが融合した絶妙の曲で、ちょっと骨太なJennieの声質が生きるね。“the world through my eyes”は、60’sっぽいバックの音作りだがしっかり現在の音。“you are not alone”なんかは、Swing out sisterなんかと共通した洗練さのある曲。テンションの効いたコードワーク、スネアの音が心地よい。この曲は好きだな。

“bitter end”“I just wanted you to know”“come on (take me far away)”も90年代のSwedish popsらしい、Cloudberryっぽい曲。でも、ひたすらにドライブ感で持っていくのではなく、どこかためがあって、落ち着いた仕上がりというか、ちょっとした貫禄を漂わせている気がする。“Some might say”“unbreakable”みたいに、アコースティックギター一本を軸に組み立てる曲でも、いい歌を聞かせてくれる。うん、気に入った。お勧めの一枚。


  1. Too Good (Too Good To Be True)
  2. Next Lifetime
  3. The World Through My Eyes
  4. You Are Not Alone
  5. You Keep Telling Me
  6. Bitter End
  7. I Just Wanted You To Know
  8. Intermission: Back On Your Feet
  9. Some Might Say
  10. Come On (Take Me Far Away)
  11. Unbreakable

Sophie Zelmani, “Love Affair” (2003)

前作と比較してみると、アコースティック色を一層強めた感がある。音は一層薄くなり、前作で私が面白がったようなアレンジは影を潜めた。Donna Lewisなんかとも共通するロリ声+アコースティックギター一本、などという曲も多い。歌がべらぼうに上手いわけでもなく、かと言ってJoni Mitchellのような強烈で多彩な個性があるわけでもなく、そうなるとアルバムの後半に入ると聞き通すのがちょっとしんどくなってきてしまう。

“September tears”“Maja’s song”“Grand as loving”なんかはいい曲だと思います。


  1. September Tears
  2. Maja's Song
  3. To Know You
  4. Memories
  5. Truth
  6. Keep It to Yourself
  7. Grand As Loving
  8. Dream Gets Clear
  9. Fade
  10. Hard to Know
  11. Your Way
  12. Stay with My Heart
  13. Lost in Love

Maria Mckee, “High Dive” (2003)

effenとの契約は切れて、自分のレーベルからの発売。アンナ・バナナの名盤と同じタイトルでちょっとぎょっとする。“To the only space”は、カントリーがちょっと入った60年代後半っぽい音。表題曲“High Dive”も適切な例えが見つからないけど、いい曲だと思う。“My friend foe”“Love doesn’t love”Non religious building”も60年代後半を意識した音の作り。Buffalo SpringfieldとかJeffersonのあたりかな。

最後に来ている“From our T.V. teens to the tomb”とか“Worry birds”とか曲はいいんだけど、声質と合ってない感じがするかな。どうも高音域の声の伸びが落ちていることが関係しているような気がする。聞きとおして、いまいち突き抜けきらない感じのする一枚。


  1. To The Open Spaces
  2. Life Is Sweet
  3. After Life
  4. Be My Joy
  5. High Dive
  6. My Friend Foe
  7. In Your Constellation
  8. Love Doesn't Love
  9. We Pair Off
  10. No Gala
  11. Non-Religious Building
  12. Something Similiar
  13. From Our T.V. Teens To The Tomb
  14. Worry Birds

Lene Marlin, “Another Day” (2003)

ようやく入手した4年ぶりの新譜。デビュー作の成功というプレッシャーの中で、18歳が22歳に成長したその軌跡が伺えるアルバム。日本で前作並みの商業的な成功をおさめられるかどうかは疑問だが、間違いなく傑作だ。まず、音の作りが大きく変わったことに気が付く。前作では、歌詞をぎゅうぎゅうに詰め込んだ譜割りだったが、本作はゆったり。すかすかの音符の歌のバックに、細かい刻みのギターが入る。このギターも前作はコードカッティングが主体だったのが、本作はアルペジオが主体。U2的な音の作りなのだ。じっくり歌いこんでいて、angel voiceが染みてくる。

このアルバムの特徴は、シングルカットされた“Another day”とか“you weren’t there”、あるいは“from this sky”などに端的に現れている憂いを帯びた曲にあると思う。個人的には、前作に触発されてNorwayを訪れたときの街の印象や、このアルバムが出た直後に訪れた秋のスイス(見事に蹴られた就職の面接)の街並みの印象と重なるのだ。“faces”とか“my love”も同じように良い曲だ。“whatever it takes”なんかは、アコギのカッティングが心地よいいい曲だ。実は苦しんで苦しんで、ようやく産み出したこのアルバムが、私にとっての彼女の最高傑作になるのかもしれない、と、三作目の発売時にこれを聴き直してみてそう思うのであった。

[2003.12.15追記] ノルウェー本国のシングルチャートであるhit40.noによれば、ファーストシングルだった“You weren’t there”は、10週以上トップをキープした。二曲目の“Another day”は出足不調なようだが、トップ10に二曲同時にチャートインしているのは、地元アーティストとしては、やはりすごい。


  1. Another Day
  2. Faces
  3. You Weren't There
  4. From This Day
  5. Sorry
  6. My Love
  7. Whatever It Takes
  8. Fight Against the Hours
  9. Disguise
  10. Story
  11. Enough

Shelby Lynne, “Identity Crisis” (2003)

これは、ある意味正統的なナッシュビルっぽいカントリーアルバムですね。カントリーロックとブルーグラスには対応できるのですが、純カントリーはどうも苦手です。しいて言えば、1. “Telephone”, 3. “If I Were Smart”あたりはまだ受け付けますが。


  1. Telephone
  2. 10 Rocks
  3. If I Were Smart
  4. Gonna Be Better
  5. I Don't Think So
  6. I'm Alive
  7. I Will Stay
  8. Lonesome
  9. Evil Man
  10. Buttons And Beaus
  11. Baby
  12. One With The Sun

Silje Nergaad, “Nightwatch” (2003)

Universalからの三作目となるこのアルバムは、一曲を除いてSilje自身による曲で構成されている。Norway本国ではポップスチャートでも、10位台につける健闘を示した。(ちなみにLene Marlinの”Another day”の首位独走が10週を超えた頃の話。)“How am I supposed to see the stars”“You send me flowers”などの曲では、Siljeが元々持つシンガーソングライター的な要素を強く感じさせられるかと思えば、“Dance me love”などでは、しっとりとしたジャズバラードが聴けたりする。“I don’t want to see you cry”“Take a long walk”の音の運びからは、なぜかSteely Danが思い出されるのだ。ヨーロッパでSiljeのアルバムがジャズチャートで健闘しているのは、こうした取っ付き易さが大きく影響しているのだろうと思う。昔からのSiljeファンにもお勧めできるアルバム。“Tell me where you’re going”“Brevet”と並ぶ必聴盤ではなかろうか。

ところで、このアルバム唯一のカバー曲というのが、“This is not America”。1985年の映画”Falcon and the snowman”のサントラに収録された、David Bowie+Pat Methenyという意表を突くコラボレーションによってヒットした懐かしいあの曲だ。SiljeはやっぱりMethenyに戻っていくのか、とも一瞬思わされた。ラストの“On and on”はセルフカバー


  1. How Am I Supposed To See The Stars
  2. Once I Held A Moon
  3. Dance Me Love
  4. You Send Me Flowers
  5. I Don't Want To See You Cry
  6. In A Sentence
  7. Take A Long, Long Walk
  8. This Is Not America
  9. Be Gone
  10. Borrowing Moons
  11. Unbreakable Heart
  12. On And On

The Pretenders, “Loose Screw” (2003)

ライナーノーツによれば、レゲエ盤にしようかという話もあったくらいだというくらい、レゲエっぽい曲が多く収録されている。わたし的には微妙なアルバム。

しょっぱなの“Lie to me”から笑えた。ギターのリフについては、「おお、Stonesっぽい」というのが一般的な受け止め方だろうが、私はBaffalo SpringfieldというかNeil Youngの”Mr. Soul”が頭に浮かんでしまった。


  1. Lie To Me
  2. Time
  3. You Know Who Your Friends Are
  4. Complex Person
  5. Fools Must Die
  6. Kinda Nice, I Like It
  7. Nothing Breaks Like A Heart
  8. I Should Of
  9. Clean Up Woman
  10. The Losing
  11. Saving Grace
  12. Walk Like A Panther
  13. Complex Person [Spanish Version]
  14. I Wish You Love

Michelle Branch, “hotel paper” (2003)

ちょっと大人になったな、とまずは感じる彼女の二枚目。2003.7.12付けのBillboardアルバムチャートでは初登場2位を記録。“are you happy now?”“find your way back”とハードめのポップロックから始まる。このあたりの曲はシングルカットされて、それなりに売れるだろうと思う。(ちなみに、1st singleの“are you happy now”は7週目で25位)。

アコースティックな“desparately”、ミディアムテンポの“tuesday morning”“where are you now”、pop色の強い“breathe”あたりが、わたし的にはお勧め。Sheryl Crowが参加した“love me like that”も良い。

普通、アルバムの前半がしっくり来て、後半はいまいちというパターンが多いのだが、このアルバムに対する私の印象は全く逆だ。レコード会社がプッシュする路線と違う部分を私が気にいっている、ということなのだろうな。


  1. Believe In It
  2. Intro
  3. Are You Happy Now?
  4. Find Your Way Back
  5. Empty Handed
  6. Tuesday Morning
  7. One of These Days
  8. Love Me Like That
  9. Desperately
  10. Breathe
  11. Where Are You Now?
  12. Hotel Paper
  13. Til' I Get Over You
  14. It's You

Workshy, “Mood” (2002)

これも金沢のタワーレコードの試聴ブースで聞いて、一発でやられてしまったCDである。メロウな曲調が特色で、丸められたコードワークがひたすら心地よい。さて肝心のChrystaのボーカルであるが、絶叫・熱唱型とは反対の力が抜けた歌い方なのだが、しっかりテクニシャン。いわゆる美声とはちょっと違うのに、ひたすらに心地よいのだ。一言で言えば大人なのです。

一曲目の“Forever”でのファルセットにすっと抜くところにいきなり感動。二曲目の“how it is”も上質のポップスである。六曲目の“summer’s gone”なんかも、コーラスの組み立てがお気に入りの曲なのだ。とにかく、仕事から帰って、ちょっと照明を落とした部屋で脱力しながらひたりたい、そういう一枚である。


  1. Forever
  2. How It Is
  3. Believe It
  4. Have It Your Way
  5. The Girl In Question
  6. Summer's Gone
  7. Caught Up
  8. Don't Rely On It
  9. For A Minute
  10. The Penny Drops

Miranda Lee Richards,”The Herethereafter”(2002)

発売直後に購入していたものの、レビューせず放置すること、早6年ですか。この作品は、なかなか面白いのです。Wikipediaによれば、サンフランシスコ育ちで両親はコミックアーティストだとのこと、カウンターカルチャーの中で育ってきたことが伺える。60年代後半のJefferson Airplaneとか、ヒッピーカルチャーの香りがするものを21世紀になってあえて作ってきたところが面白かった。

1. “The beginner”はStonesのカバーなのだそうだけど、オリジナルを知らず。でも、アレンジはサイケですねえ。2. “The Long Goodbye”は一番日本で売れた曲らしい。60年代後半のロックの色と、彼女自身がFavoriteとして挙げるChrissie Hynde (The Pretenders)の匂いがプンプンとする一曲で、私的にも一番のお気に入り。4. “Right now”, 7. “Last Solstice Of The 70’s”, 9. “Beauty Queen”, 13. “When We Go Walkin'”あたりも、いいですねえ。


  1. The Beginner
  2. The Long Goodbye
  3. Folkin' Hell
  4. Right Now
  5. I Know What It's Like
  6. Ella
  7. Last Solstice Of The 70's
  8. Dandelion
  9. Beauty Queen
  10. Seven Hours
  11. The Landscape
  12. Swamp Song
  13. When We Go Walkin'

Glenn Frey, “Solo Collection” (2002)

5. “The one you love” (放題:「恋人」)だけを聴きたかった。本当は、この曲が収録されたオリジナル盤[“No fun around” (1982)]を探していたのだけれど、なかなか遭遇しない。そこでTSUTAYAで借りたのが、このベスト盤。他のベスト盤ではライブバージョンが収録されていたりするので要注意。

文句なしに、ロックバラードの秀作です。この曲が出たのはイーグルス解散で、Glenn FreyとDon Henryがソロアルバムを競うように出していたころ。ちょうどこの曲あたりで私は洋楽を聴きだすようになったのでした。


  1. This Way To Happiness
  2. Who's Been Sleeping In My Bed
  3. Common Ground
  4. Call On Me (Theme From "South Of Sunset")
  5. The One You Love
  6. Sexy Girl
  7. Smuggler's Blues
  8. The Heat Is On
  9. You Belong To The City
  10. True Love
  11. Soul Searchin'
  12. Part Of Me, Part Of You
  13. I've Got Mine
  14. River Of Dreams
  15. Rising Sun
  16. Brave New World
  17. Strange Weather [Live]

Vanessa Carlton, “Be not Nobody” (2002)

自分のピアノとストリングのバックアップを多用したアレンジとで、クラシック教育を受けた雰囲気を感じさせつつも、シンガーソングライター系の音を作っている点が面白い。明るくスカっと抜ける曲はなく、マイナー系の曲が多くなっている。

ピアノのイントロが印象的な、3曲目の“A thousand miles”が大当たり。“ordinary day”“pretty baby”“rinse”なんかも良い曲だ。


  1. Ordinary Day
  2. Unsung
  3. A Thousand Miles
  4. Pretty Baby
  5. Rinse
  6. Sway
  7. Paradise
  8. Prince
  9. Paint it Black
  10. Wanted
  11. Twilight
  12. Twilight [Live Version]
  13. Wanted [Ripe Mix]

The Indigo, “sound of fragrance” (2002)

早いものでもう四枚目なのだ。生ギターのカッティングで組み立てていくような音作りは影を潜め、ホーンを使ったアレンジが多くなっているのだが、それでもやはり市川さんの仕事は素晴らしい。

しょっぱなの「永遠の愛」から、indigoサウンド炸裂。「といかけ」から「素晴らしい明日」に続くあたりなんかは、カーペンターズですねえ。「夏の雨」の最初のメロディーは、山下達郎の”downtown”っぽいかな。

“stay”は、このアルバムでは唯一と言ってもいい、アコースティックな薄い音の作りの曲なのだが、素晴らしい。力の抜けた田岡美樹のボーカルがいいね。


  1. 永遠の愛
  2. Drive
  3. といかけ (Album Mix)
  4. 素晴らしい明日
  5. 夏の雨
  6. 月の轍
  7. Sound Of Fragrance
  8. 呼吸しよう!
  9. キス
  10. I Saw The Light
  11. Stay
  12. といかけ ~Reprise~

Avril Lavigne, “Let go”(2002)

デビューアルバム。“Complicated”が日本でも当たって、テレビCMを見た人も多いはず。気に入ったのは、三曲目の“sk8er Boi”。この曲は、声質やら80年代前半を意識したアレンジのせいだろうか、NenaとかGo Go’sを思い出されてしまう。なにせ30代もどん詰まりという年齢の私ゆえ、同世代のファンとは異なり、そういうところについつい注意が向いてしまうのだ。


  1. Losing Grip
  2. Complicated
  3. Sk8er Boi
  4. I'm With You
  5. Mobile
  6. Unwanted
  7. Tomorrow
  8. Anything But Ordinary
  9. Things I'll Never Say
  10. My World
  11. Nobody's Fool
  12. Too Much to Ask
  13. Naked

Corrinne May, “Fly away” (2002)

とにかく素晴らしい作品。ピアノ弾き語りをメインとするシンガポール出身の女性SSWで、声質と曲がひたすらに美しいのだ。この作品は2002年の発表で、当時日本でも発売になったが、私は気づいていなかった。最近二作目の日本発売に伴って取り扱い先を変えての再発売となったのでこの作品に出会ったが、知らずに過ごした4年間を悔やんでしまう。Carole King的な王道を行く人だとのコメントを多く見かけるが、最近の人では誰に一番近いだろうかと考えると、Beth Nielsen Chapmanではないかと思う。声質でふっと思い出したのは宇多田ヒカル、高めの声域でちょっと似ていることがある。

一番はまってしまった曲が10. “Will you remember me”だ。ありがちな美しいスローバラードっぽいのだが、コード進行と曲の展開に仕掛けがたくさんある。曲の頭から、ピアノ+シンセで薄いながらも広がりを感じさせる音世界をまず作る。声質にとにかく引き込まれてしまう。局の後半が圧巻。思わぬタイミングで、テンションのかかったコードがぽんと入ってくる(augumentかな?)。最後の”will you remember me? remember”とひたすら続くリフレインがものすごい。これのどこがすごいの?と思う人が多いだろうというのは想像つくのだが、おそらくこれは80年代初頭を体験した人間の郷愁に訴えかけてくるものがあるからだろう。

タイトル曲の1. “Fly away”も、ものすごい曲だ。ピアノ一本でじっくり最後まで聞かせきるバラード。上と違って音に仕掛けはないんだけど、声質と歌唱力を堪能すべし。高音域まで、力むことなくきれいに出し切れるこの人は、いったい何者なのでしょう?“2. Same side of the moon”は、生ギター+シンセがバックの曲。聴かせてくれます。5. “If you didn’t love me”, 9. “Walk away”, 11. “Journey”もいいピアノバラードだ。全部は書ききれないが、外れ曲がないアルバムで、「明かりを落とした部屋で、正座してスピーカーに対峙して聞きましょう。」とそう言いたくなる一枚。

しいて難を言えば、きれいすぎる、あぶないところがない、ということだろうか。音自体に、どこかとげとげしたところとか、どろどろしたところが、まったく感じられないのだ(歌詞はそうでもないかも)。ソングライターとしては、Joni MitchellとかRickie Lee Jonesの域には達しないな、と感じるところはそういうところに原因がありそうだ。決して批判してる訳ではないのだ。私の場合、この二人と比べてしまいたくなる女性シンガーなんて、滅多にいない。どうしても比べたくなってしまう、という時点で、私にとっては凄い人なのです。


  1. Fly Away
  2. Same Side of the Moon
  3. Something About You
  4. Fall To Fly
  5. If You Didn't Love Me
  6. Stay On the Road
  7. Mr. Beasley
  8. All That I Need
  9. Walk Away
  10. Will You Remember Me
  11. Journey
  12. Mr. Beasley (unplugged)

Sixpence none the richer, “divine discontent” (2002)

久々に出てきた新譜。大半がNashvilleでの録音だ。前作と傾向に大きな差異はない。“Breathe your name”“tonight”と心地よい。しかしながら、前作における“kiss me”のような、「これで決まり!」というインパクトの強い曲は無いような気がする。

「は~っ?」っと思ったのが四曲目のイントロ。えらく懐かしく、「ぱくりか?偶然か?」との思いが頭をよぎったが、正解は純然たるカバー。原曲はCrowded houseが歌っていた“Don’t dream it’s over”。このカバーはさわやかに仕上がってしまっていて、音の暗さ・重さが印象的な原曲を若い頃に好んで聞いていた私としては、ちょっとさびしい気もする。

[2003.8.10追記] 最近何やら”Sixpence none the richer”で検索をかけて来る人が多いと思っていたのだが、この“Don’t dream it’s over”が、映画「10日間で男を上手にフル方法」(原題:”How to lose a guy in 10 days”)のCMでやたらかかっているからなのだろうか?調べてみると、この映画のサントラに収録されているのは、“Don’t dream it’s over”ではなく、前のアルバムに収録されていた“kiss me”のようだ。いったい、どうなってるの?

[2003.12.12追記] ふだん映画を見ない私ではあるが、二ヶ月ほど前のアメリカ出張の際の機内上映で、上記「10日間で男を上手にフル方法」を見てしまった。“Kiss me”はバスケの会場のシーンで使われていたが、“Don’t dream it’s over”は使われていなかった模様。日本の配給会社の作戦だったというのが結論のよう。


  1. Breathe Your Name
  2. Tonight
  3. Down And Out Of Time
  4. Don't Dream It's Over
  5. Waiting For The Sun
  6. Still Burning
  7. Melody Of You
  8. Paralyzed
  9. I've Been Waiting
  10. Eyes Wide Open
  11. Dizzy
  12. Tension Is A Passing Note
  13. A Million Parachutes

大貫妙子、”note” (2002)

2012/08/05 新杉田TSUTAYA

鬼才大貫妙子さんの2002年のアルバムを今頃になって聞いています。この時期の大貫さんは、山弦の二人と一緒に仕事をしているのですよね。山弦とは、(最近は松たか子の旦那としてむしろ知られているかもしれない)佐橋佳幸さんと、小倉博和さんのアコースティックギターデュオ。これに平松八千代さんを加えたSOYは、ワタシ的には大好物です。

1.「あなたを思うと」、2.「緑の道」、3.「ともだち」、8.“Snow”あたりの山弦コラボ作品が秀逸。山弦としてはちょっと抑えた、しかしツボを抑えたプレイで大貫さんの魅力を引き出しています。

一方で4.“Wonderland”なんかは、シュガーベイブの流れそのままのポップス、6.“Le Musique”あたりは、これも初期のトレードマークだったヨーロッパっぽい音造り、9.「星の奇跡」は、”pure acoustic”の頃の音造り。このとき大貫さんは多分48歳、新しいものを次々繰り出すという作品ではありません。しかし、自分の魅力を引き出してくれる山弦のようなアーティストとのコラボを取り入れつつも、自分がかつて作ってきた音でしっかりとアルバムをまとめるような安定感が際立つ心憎い作品。外れのない佳曲揃いです。


  1. あなたを思うと
  2. 緑の風
  3. ともだち
  4. Wonderland
  5. La Musique
  6. 太陽がいっぱい
  7. Snow
  8. 星の奇跡
  9. ただ

Beth Orton, “Trailer Park”(1996)

メジャーデビュー盤。ジャケットのカバーフォトがなんともいいな。邦盤のライナーノーツによれば、かなり複雑な音楽的バックグラウンドを持つようだ。でも、私は単純なアコースティック好き。“Don’t need a reason”“Sugar boy”“Whenever”“I wish I never saw the sunshine”あたりがお勧め。

気持ちよくアコロックで疾走する“Live as you dream”“How far”も良い。

 


  1. She Cries Your Name
  2. Tangent
  3. Don't Need A Reason
  4. Live As You Dream
  5. Suger Boy
  6. Touch Me With Your Love
  7. Whenever
  8. How Far
  9. Someone's Daughter
  10. I Wish I Never Saw The Sunshine
  11. Galaxy Of Emptiness
  12. It's Not The Spotlight

Norah Jones. “come away with me”(2002)

実にアメリカらしいシンガーソングライターだと言えるだろう。ピアノの弾き語りがかっこよく、どことなくSiljeっぽいのかな。二曲目の“Seven Years”は生ギター一本のバックから始まるのだが、これもいい曲だなあ。四曲目の“Feelin’ the same way”もいい感じの曲だ。10曲目の“Painter’s song”はジャズっぽい曲でこれもいいな。12曲目の“Nightingale”は、このアルバムでは数少ない自作曲だけど、これもいい感じなので、次作は自作曲を増やしてみてほしい。13曲目の“The long day is over”もさりげなく虚無的な歌詞がなかなか良い。


  1. Don't Know Why
  2. Seven Years
  3. Cold Cold Heart
  4. Feelin' The Same Way
  5. Come Away With Me
  6. Shoot The Moon
  7. Turn Me On
  8. Lonestar
  9. I've Got To See You Again
  10. Painter Song
  11. One Flight Down
  12. Nightingale
  13. The Long Day Is Over
  14. The Nearness Of You

Vanessa Carlton, “Be not Nobody” (2002)

Rachael Yamagataのページにも書いたのだけれど、ロックっぽいRachael Yamagata、ジャズベースのNorah Jones、そしてクラシックベースのVanessa Carltonと、かなり色分けのはっきりしたピアノ弾き語りのシンガーソングライターが出てきて面白い時代なのだ。

このアルバムはよく売れたし、この人のセンスはやはりすごいと痛感させられる一枚。はっきり言えば、そんなに好きなタイプじゃないはずなのに、何故か延々と聞き続けてしまうという不思議さがある。“White Houses”の、ひたすら刻んでくるバスドラが妙に気になるのだ。ストリングとピアノが絡んでクラシックの匂いをぷんぷんさせながらも、どことなくテクノだ。

“Annie”もVanessaの色が強く出ている曲で、何故か何故か引き付けられてしまうのだ。そして、きれいにまとめた“San Francisco”も素晴らしい。“like a boy of summer gives his first kiss”なんてあたりの歌詞を女性がさらりと歌いきってしまうところが、四十を過ぎてしまった私にはまぶしく、痛いのです。“Papa”みたいな曲も、彼女でないと書けない曲だな。


  1. White Houses
  2. Who's To Say
  3. Annie
  4. San Francisco
  5. Afterglow
  6. Private Radio
  7. Half A Week Before The Winter
  8. C'est La Vie
  9. Papa
  10. She Floats
  11. The Wreckage

Kathryn Williams, “Old low light” (2002)

横浜・上大岡の新星堂の試聴ブースで気に入り購入した一枚。生音がすばらしい。昔ながらの定義の「シンガーソングライター」という言葉がぴったり来る人だ。

ウッドベースの単調さが印象的な一曲目の“little black numbers”から、音作りがどことなくLisa Loebっぽいなあ。自分の趣味が固定化されてきてると、危機感を感じてしまう。


  1. Little Black Numbers
  2. White, Blue And Red
  3. Mirrorball
  4. Devices
  5. Daydream And Saunter
  6. Beatles
  7. Wolf
  8. Tradition
  9. Swimmer
  10. On For You
  11. No One Takes You Home
  12. 3am Phonecall

Beth Orton, “Daybreaker”(2002)

コースティック回帰が強まった感のあるアルバム。Ryan Adamsって人とのデュエットの“Concrete sky”が、アコースティックな佳曲。“Carmella”は、初期のJoni Mitchellにも通じる、フォークっぽい音の作り。“This one’s gonna bruise”も、やはりいいアコースティックな曲。Eddi Readerといい、最近はBritishな人たちの方がこういう音作りが得意なのかもしれないな、などと考えてしまう。

“God Song”は、懐かしのEmmylou Harrisとのデュエット。

余談ながら、ジャケットの歌詞・クレジットは、大変読みにくく難儀する。


  1. Paris Train
  2. Concrete Sky
  3. Mount Washington
  4. Anywhere
  5. Daybreaker
  6. Carmella
  7. God Song
  8. This One's Gonna Bruise
  9. Ted's Waltz
  10. Thinking About Tomorrow

The Indigo, “My fair melodies” (2002)

発売後しばらく経って気づいて購入したのだが、なんと全曲とも英語曲のカバーという一枚。このグループの音楽的背景がよくわかる一枚。変な英語を歌詞に入れ込まないところがいいと以前書いたが、英語のときはきっちり英語で勝負してくるというその姿勢におそれいる。田岡美樹の英語だが、アクセントはかなりきれい。

選曲も、原曲の年代がまちまちで面白い。もちろん、知ってる曲も、知らない曲もあるのだが、一曲目がいきなりCarole King“I feel the earth move”で、「えらい、渋いところ突いてくるのぉ」という感想を持った。それにしても、市川氏のアレンジは、やはり素晴らしい仕事なのだ。

カーペンターズが原曲の“Rainy days and mondays”なんかは、どうしても原曲に負けてしまっている。しかし、カレンのphonogenicな声質(あるインタビューで、カレンのレコードに乗りやすい声質をRichardがこう表現していた)と比較しては、それはやはり酷というものだろう。

Suzanne Vegaの“Luka”を取り上げていたのには、ふと学生時代が懐かしく思い出された。元の歌詞は幼児虐待を扱ったシビアなものだったと記憶しているんだけど、仕上がりは上質のポップ。

Minnie Ripertonの“Lovin’ you”にチャレンジしているのも、なかなか面白い。原曲の高音域ボーカルとは大きく異なり、中低音域で抜いたボーカルでこの曲を歌い上げるというのは、なかなか意表を突いた攻撃だ。

原曲の解説などについては、the indigoの公式サイトにあるこのアルバムを紹介しているページ中の、田岡美樹筆のライナーノーツの方が参考になる。ご一読あれ。


  1. I FEEL THE EARTH MOVE
  2. FEEL LIKE MAKIN’ LOVE
  3. LA-LA MEANS I LOVE YOU
  4. RAINY DAYS AND MONDAYS
  5. PERFECT
  6. L' MOUR EST BLEU
  7. DON'T GO BREAKING MY HEART
  8. LUKA
  9. MY CHERIE AMOUR
  10. LOVIN' YOU

Naimee Coleman, “Bring down the moon” (2001)

しょっぱなの“My star”は小気味よいポップスで、どことなく同じアイルランド出身のSinead Lohanに似た音の作りだなと思わされる。シンセ多用なわりに、しっかりアコースティックしてるところは、Donna Lewisっぽくあるような気もする。しかし、ライナーノーツによればこれはおそろしくNaimeeっぽくない曲なのだそうだ。

タイトル曲の“bring down the moon”“Delicate”もなかなか印象深い曲に仕上がっている。こっちの方が彼女っぽいのでありましょう。曲だけ聴いてるとポップな“Standing Strong”も、歌詞はちょっと考えちゃいます。なんだか“precious”という語にこだわりあるらしく、歌詞に多用しているなあ・・。デビューから間があいているわりには、これが二枚目らしい。


  1. My Star
  2. Hold On
  3. Sparkle
  4. Love Song
  5. Sugar Me
  6. Bring Down The Moon
  7. Delicate
  8. Standing Strong
  9. Misunderstood
  10. Altered
  11. Your Arms
  12. Oridinary World

Meja, “Realitales” (2001)

日本先行発売になったアルバム。待ちに待った新譜だったが、わたくし的には大変期待外れ。彼女のポップ色が好きだった人は買わないのが正解。


  1. Hippies In The 60's
  2. Present Delay
  3. Spirits
  4. Land Of Makebelieve
  5. Ready
  6. Babysteps
  7. Under The Sun
  8. Scum Like Me
  9. Runnin' Hiding
  10. Hippies In The 60's (Acoustic Version)
  11. Spirits (Acoustic Version)
  12. If (You Weren't There)
  13. Awakening
  14. Atlantis Outro

Lisa Loeb, “Cake and Pie” (2001)

このアルバムの発売前後、ちょっとした混乱が起こっていた。まず日本発売が本国より4ヶ月早かった。本国で発売されたA&M盤は商業的に成功せず、同年のうちにレーベルを変え、一部の曲目を入れ替えて”Hello Lisa”(Kittyちゃんがジャケットに載ってるやつ)として再発。

内容はと言えば、前二作ほどのキレは無く、確かに売れないのもわかるのです。しかしワタシ的には、2.“Bring Me Up”, 5.“Someone You Should Know”, 7.”We Could Still Belong Together”, 8.“Kick start”, 9.””, あたりが好き。


  1. The Way It Really Is
  2. Bring Me Up
  3. Underdog
  4. Everyday
  5. Someone You Should Know
  6. Drops Me Down
  7. We Could Still Belong Together
  8. Kick Start
  9. You Don't Know Me
  10. Payback
  11. Too Fast Driving
  12. She's Falling Apart
  13. Look Me In The Eye

白井貴子、”HANA” (2001)

アコースティックにこだわった一枚。前作ほどのインパクトは感じなかったけれども、「アジサイ」“Blooming Days”“Peace of love”「野生のマーガレット」(1990年の”BOB”からのセルフカバー)など、いい曲が多いアルバムだ。


  1. Living
  2. パラダイスシアター
  3. 元気になーれ
  4. 栄養のうた
  5. ガーネットの涙
  6. 愛してるよ
  7. Happy Station
  8. Born Free
  9. 古都恋歌
  10. 緑の河
  11. Rodのテーマ
  12. 幸せになりますように

Natallie Inbruglia, “White lilies island”(2001)

こちらはぐっとエレクトリックな音作りだった二枚目。歌詞をぎっしり詰め込んだ譜割りの1.“That day”は、それなりのインパクト。アコースティックな音の作りの3.“Satelite”あたりが、私はやっぱり好きかなあ。5.“Wrong Impression”, 9.“Sunlight”なんかも面白い曲ではある。12.“Butterflies”, 13.“Come September”あたりも、彼女の歌の良さがわかる曲だ。

しかし、ボーナストラックが半端な位置(10曲目)に入ってるので、本国盤そのままのジャケットや、PCで再生したときのMedia Playerの曲名リストと、実際の曲名が最後の方でずれるのは困ったもんだな。


  1. Torn
  2. One More Addiction
  3. Big Mistake
  4. Leave Me Alone
  5. Wishing I Was There
  6. Smoke
  7. Pigeons And Crumbs
  8. Don't You Think
  9. Impressed
  10. Intuition
  11. City
  12. Left Of The Middle

Michelle Branch, “The spirit room” (2001)

1983年生まれ、18歳でのデビューは鮮烈だった。私がかつて住んだArizona州PhoenixからGrand Canyonへ北上していくと、Flagstafという小さな街を通る。route 66が通過する、のどかで綺麗な田舎町なのだが、彼女はそこの出身だと言う。あの町からこういう人が出てくるのかと、ちょっと驚きだ。

このアルバムはよく売れた。なかなかハードな“everywhere”が一曲目なのだが、私が気に入っているのは二曲目から続く“you get me”“All you wanted”“you set me free”“something to sleep to”のあたりだ。心地よいアメリカンロックが続く。一転してロックバラード調の“goodbye to you”(10曲目)も、かなりいい仕上がりである。


  1. Everywhere
  2. You Get Me
  3. All You Wanted
  4. You Set Me Free
  5. Something To Sleep To
  6. Here With Me
  7. Sweet Misery
  8. If Only She Knew
  9. I'd Rather Be In Love
  10. Goodbye To You
  11. Drop In The Ocean
  12. All You Wanted [Unplugged Version]

The wayfaring strangers, “Shifting Sands of Time” (2001)

Matt Glaser, Tony Trishkaら、ボストンのあたりの名うてのBluegrasserたちのバンド”the wayfaring strangers”のボーカリストとしてJennifer Kimballが参加しているというアルバム。しかし、(bluegrass的には)豪華なゲストボーカル陣に主役を奪われた格好になっているのは、”acoustic-based folk-pop”のJennifer好きの私にはとても悲しい。

しかし、15年ぶりに購入したブルーグラスアルバムである。神様だったTrishkaも随分おとなしい感じになってしまったなあ、と昔日を懐かしんでしまった。さて、検索エンジンなんかでこのページをひっかけた(特に40代前半の)ブルーグラス関係者で、Clarence WhiteとかRuss Barenbergが好きな関東の学生だった私に心当たりがある方、メールでも出してやってください。


  1. Shifting Sands of Time
  2. Man of Constant Sorrow
  3. High on a Mountain
  4. I'm Blue, I'm Lonesome Too
  5. Motherless Child
  6. Cry, Cry, Darling
  7. June Apple
  8. Memories of You
  9. Funeral in My Brain
  10. Working on a Building
  11. Strange Bird
  12. Rank Stranger
  13. Wayfaring Stranger

Silje Nergaad, “at first light” (2001)

気づかぬ間に出ていた新譜を横浜のタワーレコードにて発見。旧作の焼き直しとかもないし、前作よりしっかりジャズボーカルアルバムしているように思われる。


  1. There's Always A First Time
  2. Be Still My Heart
  3. Let There Be Love
  4. So Sorry For Your Love
  5. Now And Then
  6. Two Sleepy People
  7. Keep On Backing Losers
  8. Blame It On The Sun
  9. At First Light
  10. There's Trouble Brewing
  11. Japanese Blue
  12. Lullaby To Erle

The Indigo, “Records” (2001)

プラスティックケースを開けて、いきなり「はっ」と思った人は、昔からの洋楽マニアの人でしょう。CDのラベルが、Atlanticレーベル(CSN&Yなどを手がけていた)のLPのそれを模したものなのだ。

インストを一曲目に持ってきているのに意表を突かれる。二曲目の「ココロニ」から、ボーカルありのindigoワールド炸裂。四曲目の“pain”は、マイナーコードでの生ギターのカッティングが、どことなく「はっぴいえんど」を思い起こさせられ、とても好きな曲。。五曲目の「恋の女神」は、市川氏がindigoの公式サイトのアルバム紹介でネタばらしをしているが、Doobie Bros.ですねえ。

“She said”「夏のプリズム」“melody”「電話」と、とにかく佳曲が続く。根強いファンが付くグループでしょうね。田舎暮らしでライブとかに行けないのが残念だ。


  1. 7 ~overture~
  2. ココロニ
  3. ラベンダーの傘
  4. pain
  5. 恋の女神
  6. BEAUTY
  7. SHE SAID
  8. HOME TOWN
  9. 夏のプリズム
  10. MELODY
  11. 電話
  12. 雨あがり
  13. BRANDNEW DAY
  14. ココロニ ~reprise~

Ana Martins, “Linda” (2001)

勉強しようと思いつつ全く追いついていかないボサノバ。そんな私にも、この一枚は一味違うとわかる。バックアップミュージシャンのテクニックによるところが大きいのだと思うが、「すごい音を聞かされている」って思いに囚われるのだ。3. “Tardes Cariocas”, 4. “Ninho De Vespa”あたりが特に強烈で印象に残る。かと思うと、4. “Bewitched [Encantada]”や、11. “Saudade Fez Um Samba”は、肩の力が抜けたいい曲。夏の昼下がり向きだ。


  1. O Tal De Samba
  2. Berimbau
  3. Tardes Cariocas
  4. Ninho De Vespa
  5. Bewitched [Encantada]
  6. Pra Que Discutir Com Madame?
  7. Linda
  8. Alegre Menina - Porto
  9. Amoe Certinho
  10. Caminhos Cruzados
  11. Saudade Fez Um Samba
  12. Correnteza

Swing out sister, “Somewhere deep in the night” (2001)

貫禄の一枚と言ったところだろうか。しょっぱなの“Through the sky”から、すっかりSwing outの世界に引きずり込まれてしまう。引き続く“Will we find love”もいい。

このアルバムでは私的にはベストの一曲は、“What kind of fool are you?”だろうか。メロウな感じがたまらない。“Where the hell did I go wrong?”も、似たような感じでいい。(曲名までどことなく似ているが)

さすがにデビューから15年も経つだけあり、初期の作品のようなポップス炸裂感はないけれど、大人の音になって、それでも魅力を失わないswing out sisterはやっぱりすごいぞ、と思わされる一枚。


  1. Through The Sky
  2. Will We Find Love?
  3. Somewhere Deep In The Night
  4. The Vital Thing
  5. What Kind Of Fool Are You?
  6. Suspended In Time
  7. Alpine Crossing
  8. Fool Tag
  9. Where The Hell Did I Go Wrong?
  10. Non E Vero Ma Ci Credo
  11. Touch Me Now
  12. The Vital Thing (Take B)
  13. Where Do I Go?
  14. Now Listen To Me

Angela Ammons, “Angela Ammons” (2001)

デビュー当時17歳。Michelle BranchやAvril Lavigne的なガールズロックと捉えておけばいいのだろうか。しかし、良いpop-rockを聞かせてくれる。1. “Big Girl”や、2. “When It Doesn’t Matter”あたりは、単純に「いい!」と思える。アップテンポな曲は歌いきれるが、スローな曲はからっきし、というのが若いシンガーの定番だが、4. “Someday Soon”みたいなスローな曲でもしっかり歌いきって馬脚を現さないところは見事。


  1. Big Girl
  2. When It Doesn't Matter
  3. Always Getting Over You
  4. Someday Soon
  5. You'll Be Gone
  6. Walking Backwards
  7. Pretend
  8. This Is Who I Am
  9. Take My Hand
  10. Echo
  11. Broken

The Pretenders, “Viva El Amor” (1999)

ギターバンドっぽい音への回帰が顕著な作品。「お帰りなさい。」と言いたくなる。“human”は非常に気に入ったが、実は他のバンドのカバーだと聞いてちょっと驚いてしまった。変な表現かもしれないけど、「伝統的なPretendersの音」だもの。“From the heart down”はきれいにまとめたスローバラード。“Who’s who”も、古くからのファンは涙なしには聞けぬ曲だろうな。

“One more time”はJanis Joplin節ってな曲で、Chrissieってこういう趣味があったのか、などと感じてしまったよ。“Leagalise me”はJeff Beckがギターを弾いているところに注目。それにしてもleagalizeではなくleagaliseなのね、さすがBritish。

最後に、日本盤の歌詞対訳中でうなずけない箇所を一点。“popstar”の中の、”red meat”ってそりゃ「赤い肉」だけど、これ「牛肉」の意味ぢゃないの?


  1. Popstar
  2. Human
  3. From the Heart Down
  4. Nails in the Road
  5. Who's Who
  6. Dragway 42
  7. Baby's Breath
  8. One More Time
  9. Legalise Me
  10. Samurai
  11. Rabo de Nube
  12. Biker

Heather Nova, “South” (2001)

前二作が売れてツアー疲れをしてしまい、バミューダでちょっと休息をとっての新作。明るい音が印象的。ピッチも安定して聴きやすくなった感がある。

軽めのアコースティック・ポップロックに大きく傾いた音作り。しょっぱな“If I saw you in a movie”から、良い感じなのだ。一番のお勧めは“It’s only love”“virus of the mind”も良いアコロックで、ちょっとSheryl Crowっぽい音の作りだ。“heaven sent”もいいポップロック。

一方で“waste the day”なんかは、タイトル通りのけだるい曲でこれもいいな。夏の昼下がり向きじゃなかろうか。


  1. If I Saw You In A Movie
  2. Talk To Me
  3. Virus Of The Mind
  4. Like Lovers Do
  5. Waste The Day
  6. Heaven Sent
  7. It's Only Love
  8. I'm No Angel
  9. Help Me Be Good To You
  10. When Somebody Turns You On
  11. Gloomy Sunday
  12. Tested
  13. Just Been Born

Eddi Reader, “Simple Soul” (2001)

私としては、これがEddiとの出会い。前々から気にはなっていたが、どの一枚から手を出していいものか悩んでいた。そんな人ではあったが、試聴ブースで実物を聴いて、ためらうことなく購入した一枚。他のアルバムと比べた場合、「シンガーソングライター」らしい生音勝負に徹したのが本作の特徴。一曲目の“Wolves”から素晴らしい。二曲目の“The wanting kind”は、一番のお気に入り。


  1. Wolves
  2. The Wanting Kind
  3. Lucky Penny
  4. Simple Soul
  5. Adam
  6. Footsteps Fall
  7. Blues Run The Game
  8. I Fel A Soul Move Through Me
  9. Prodigal Daughter
  10. Eden
  11. The Girl Who Fell In Love With The Moon

EPO, “air” (2001)

5.「星の舟歌」が、とても印象的な一曲だ。6.「ずっとここにいよう」も近年のEPOらしい佳曲。9.「百年の孤独」は、“Wica”からの再録。EPOがいい年齢の重ね方をしてるなってことが伝わってくるい曲です。

あと一曲どうしても言及しておかなければいけないのが、4.「土曜の夜はパラダイス」。これは冒頭にあげた”Vitamine EPO”の中にも収録してされていたポップ路線爆走時代の曲だが、これを見事にボサノバ調に消化しきっているところを聴くと、完全にあの時代からは吹っ切れたのだなと感慨深いものがある。

 


  1. 花のように
  2. 春の水
  3. 枕の港?ゆりかごのうた
  4. 土曜の夜はパラダイス
  5. 星の舟歌
  6. ずっとここにいよう
  7. コナゴナ
  8. Over The Rainbow
  9. 百年の孤独
  10. 蘇州夜曲

Shelby Lynne, ”I am Shelby Lynne” (2000)

2000年発売のデビュー作で、グラミー新人賞を獲得したアルバム。もっとも、これ以前にC&Wシンガーとしての長いキャリアがあるので、デビューと言うのも実は語弊がありそうだが。アメリカンルーツミュージックの泥臭さを残したロックで、Sheryl Crowのマーケットを食い荒らそうかという見事なかぶり方と思って調べると、プロデューサーが一緒らしい。

1. “Your Lies” , 2. “Leavin'”, 3. “Life Is Bad”あたりが泥臭いロック全開の曲だが、私が心惹かれたのはむしろ 4. “Thought It Would Be Easier”, 8. “Dream Some”あたりの静かな曲。押し付けがましくなく、あっさりと、しかし聴き手を捉える歌というのは、意外に少ないもので貴重。アリゾナの車も途絶えた郊外の道端で、夕暮れ時に聴いてみたくなるね。


  1. Your Lies
  2. Leavin'
  3. Life Is Bad
  4. Thought It Would Be Easier
  5. Gotta Get Back
  6. Why Can't You Be?
  7. Lookin' Up
  8. Dream Some
  9. Where I'm From
  10. Black Light Blue

The Carpenters, “Gold-Greatest Hits” (2000)

1970年代を中心に大ヒットを連発した伝説の兄妹デュオThe Carpentersのベスト盤。いわゆる「ポピュラー」に分類されるものなので、ロックファンとしてはこれを語るのは気恥ずかしいところもあるのだけれど、やはりKaren Carpenterは不世出・別格の女性シンガーである、と言うのが結論だ。NHK-BSで見たカーペンタース特番で、Richard CarpenterはインタビューでKarenの声をPhonogenic(レコードに乗りやすい)と表現していたけれど、とにかく厚いというか、豊かというか、特に低音域であらゆる倍音成分がほどよくブレンドした声なのだ。

それぞれの人が、それぞれの曲に対していろんな思い入れを持っていることと思う。私は、1. “Yesterday Once More”, .2. “Superstar”, 3. “Rainy Days And Mondays”, 14. “(They Long To Be) Close To You”, 19. “Sing”あたりが、ポップス史を語る上で忘れることの出来ない不朽の名曲だと思う。決して「面白い」と思うような曲ではないのに、「でもやっぱりいい曲」と認めざるを得ないところが、カーペンターズがカーペンターズたる由縁で、長い間人々の心をひきつけている原因なのだと改めて思う。


Ticket To Ride We've Only Just Begun (They Long To Be) Close To You Superstar Rainy Days And Mondays For All We Know
  1. Goodbye To Love
  2. It's Going To Take Some Time
  3. Yesterday Once More
  4. Top Of The World
  5. Sing
  6. I Won't Last A Day Without You
  7. Jambalaya (On The Bayou)
  8. Please Mr. Postman
  9. This Masquerade
  10. Solitaire
  11. Only Yesterday
  12. I Need To Be In Love
  13. Touch Me When We're Dancing
  14. Calling Occupants Of Interplanetary Craft

NIna Gordon, “tonight and the rest of my life” (2000)

“Veruca Salt”から独立してのソロデビュー盤。

まとまりがあるような、ないような、結構微妙なアルバムなのだが、私にとっては面白い。ミディアムテンポのロックである“now i can die”から入っていく。とても心惹かれたのが二曲目の“2003”。アレンジが気に入ったのだけれど、この懐かしい音、いったいどこで聞いたのだろう?“horses in the city”もいい曲だ。どことなくLisa Loebと通じるところがあるような気もする。どこか抜けきらず篭った声がいいのかもしれない。

“hold on to me”とか“got me down”のような、スローなロックバラードっぽい曲もなかなかよろしい。


  1. Now I Can Die
  2. 2003
  3. Tonight And The Rest Of My Life
  4. Badway
  5. Horses In The City
  6. Hold On To Me
  7. New Year's Eve
  8. Fade To Black
  9. Number One Camera
  10. Got Me Down
  11. Too Slow Too Ride
  12. Hate Your Way
  13. The End Of The World
  14. Black And Blonde

Solveig, “vegabond squaw” (2000)

意外にあっさり発売になった二枚目。前作を上回る秀作とみた。どこまでもポップ。一曲目の“Mon Ami de I’Ouest”から、60年代後半から70年代前半っぽい音作りで、前作の路線を踏襲していている。どうもこの手の音っていうのは、最近では北欧勢の独壇場になっている感じなのは、私の勉強不足?6曲目の“Untrue”のストリングとホーンのからみなんかは、Swing Out Sisterっぽいしね。いかにも欧州系っていう音。

Joni MitchellやらNeil Youngをバックグランドに持つと日本語のライナーに書いてあるのだが、その片鱗は7曲目の“The same mistake”、9曲目の“How can it be?”あたりに感じられる。Buffalo Springfield的と言えるかな?むしろ直感的には、Neil Youngを後追いしきれていなかった頃のAmericaの音っぽいと思ったけれども。

2曲目の“What love can do”なんかもいい曲だ。


  1. Mon Ami de l'Oust
  2. What love can do
  3. Can't keep up
  4. Vagabond squaw
  5. Behind it all
  6. Untrue
  7. The same mistake
  8. Gettogether
  9. How can it be?
  10. Love
  11. Settle down in the sun
  12. Nothing stays the same

Workshy, “Clear” (2000)

このアルバムも、外れのない快作。とても心地よい緻密な音なのだ。BGMとしては最高、しかし決定的に吸い込まれていくインパクトの強い曲があるかといえば、そうでもない。というあたりが微妙だ。

1. “Got it clear”, 4. “With Or Without You”, 5. “Anything You Want”あたりがお勧め。6.“If You’re In Love”は、Stevie Wonderあたりを想起させられるメロディーの運び、かつ次作”Mood”の中の”Forever”にも似てますかね。


  1. Got It Clear
  2. Get It On
  3. Let It All Go
  4. With Or Without You
  5. Anything You Want
  6. If You're In Love
  7. You Want It, You Got It
  8. End Up Here
  9. Way Back When
  10. The Reason
  11. Love Squall

Song for Memories, “Song for Memories” (2000)

鈴木康博(元オフコース)・山本潤子(元赤い鳥、ハイファイセット)・細坪基佳(元ふきのとう)の三人によるユニット。これが1970年代後半に実現していたら、CSN&Y並みのスーパーグループになったことでありましょう。60-70年代のフォーク・ニューミュージックの名曲をカバーするという趣向のライブアルバム。完全に後ろ向きなコンセプトではあるのだけれど、非常に楽しめます。

泉谷しげるのフォーク時代の名曲A-2 「春夏秋冬」、PPMのA-4 “Puff”、GAROのファーストに収録されている名曲 A-7 「地球はメリーゴーランド」、荒井由実のA-9 「あの日にかえりたい」B-5 「中央フリーウェイ」、カーペンターズのB-7 「YESTERDAY ONCE MORE」、ふきのとうのB-8 「白い冬」、オフコースのB-9 「さよなら」、赤い鳥のB-10 「翼をください」のあたりは、まさに自分の中学?高校時代のリスナーとしての嗜好にびたりと一致するのだ。しかし、やっぱり潤子さんの歌は素晴らしいね。


  1. HELP!
  2. 今はもうだれも
  3. 春夏秋冬
  4. でももう花はいらない
  5. PUFF(THE MAGIC DRAGON)
  6. DAYDREAM BELIEVER
  7. 地球はメリーゴーランド
  8. 心の旅
  9. あの日にかえりたい
  1. MRS.ROBINSON
  2. CALIFORNIA DREAMIN'
  3. EVERY BREATH YOU TAKE
  4. 旧友(old friend)
  5. 中央フリーウェイ
  6. Dream Dream Dream
  7. YESTERDAY ONCE MORE
  8. 白い冬
  9. さよなら
  10. 翼をください

The Indigo, “BLUE” (2000)

このバンドで一番気に入っているのが、大仕掛けじゃないんだけど、はっとさせられるアレンジ。アルバムを通して薄目の音が貫かれていて心地よい。一番の決め手は、開放弦の使い方が上手い市川裕一氏のアコースティックギターのコードカッティングで、見事にはまってしまった。国産ロック黎明期のガロ、一時期渡辺美里のバックをしていた佐橋佳幸氏以来久々に出会ったいい音って感じがする。音が薄めだと、必然的にベースラインとかも気になるんだけれど、高木権一氏のベースもいいんだよね。

さて、そんな中での田岡美樹の歌であるが、実にいいとこ突いていると思う。最近女性ボーカルが入っているユニットっていうのはあまたあるけれど、どうもそういう場合の女性ボーカルって「歌わされてる」感じがしてならない。でも、田岡美樹の場合は、完全に自分の世界にしちゃって、自由に歌ってる気がする。わたし的な一番のポイントは、高音域絶唱型じゃないというところ。声質的には、売れまくってるaikoとかに近いかな?

で、このアルバムなんだけれども、外れのない佳曲ぞろい。わたし的に一押しなのが、2曲目の「きかせて」。コード進行が拡がり感をうまく出してるんだなあ。“教えてよ”という単純な歌詞の一節にころっといってしまった。

「大切なもの」は、聞いていてふっと自分の東京での20代を思い出してしまった歌。“limiter”は、エレキギターのエフェクターの音質といい、ハモンドといい、わたし的に一番はまってしまう70年代の後半っぽい音でやられちまいました。“take away”もそんな感じかな?

その他、“blue”“if”「口紅」なんかは、昔のフォークっぽくもあるけれども、確実に現在の音の造りで、うーん絶妙だ。わけのわからん英単語を変なアクセントで入れ込みすぎる時代にあって、日本語を大切にして歌を作ってるところにとっても共感してしまう。これって「はっぴいえんど」的な思考回路?


  1. BLUE (album remix)
  2. きかせて (album remix)
  3. if
  4. LIMITER
  5. GIVE ME
  6. GOOD BYE DARLING
  7. TAKE AWAY (album remix)
  8. 飴色
  9. きれいな時間
  10. MUDDY ROAD (instrumental)
  11. 大切なもの
  12. 口紅

Maggie Reilly, “starcrossed” (2000)

冒頭の“Reunion”から、抜けるような声に圧倒される。“Always you”なんかも好きな曲。しかし、おっ、というような新機軸もなく、うまくまとまってはいるけど、初期作品ほどのエキサイティングなところは薄れているように思われる。

 

 


  1. Reunion
  2. Stolen Heart
  3. Adelena
  4. When It's Over
  5. Half-Light
  6. Always You
  7. Now
  8. Replay
  9. I Think It's Gonna Rain
  10. Talking To Myself
  11. Changes
  12. Memories

IDA, “will you find me” (2000)

はまってしまった・・。金沢のタワーレコードの試聴コーナーで耳にして、その場でにやつき(周囲には不気味に思われたことであろう)、その後躊躇せずにCDを手に取りレジへと向かった。これほどすんなり「これキープ」と思えるCDは久々で大感動。

で、何にはまったかと言えば、2曲目の“maybelle”なのである。高校生の時からのアイドルであるCrosby, Stills and Nashの一枚目に収録されているDavid Crosbyの曲”Guinnevere”の雰囲気そのままなのだ。アコースティック系のバンドからCSN(&Y)の雰囲気を感じることは、そう珍しいことではない。でも、David Crosbyっぽい感じを出せる人っていうのは、そうはいないと思うのだよね。もっとも、日本語のライナーノーツの中にある「彼らが影響を受けたアーティスト」って項には、Neil Youngが辛うじて登場しているが、Crosbyに関しては影も形もないのだけれど。

その他の特徴としては、デュオとしてスタートした名残なのだろうか、コーラスが大部分は二声で抑えられてて、分厚いコーラスで勝負したりはしないってことが挙げられる。この辺が、ついついSwan Diveと比べてしまいたくなる由縁なのだろう。6曲目の“shotgun”なんかが典型なのだが、薄い音の作りな割りにものすごく垢抜けた音。ちょっとしたバリエーションもあって、最初の曲の“down on your back”では基本的に二声で進行するが、さびになると実に効果的にもう一人かぶってくる。“triptych”はソロ曲かと思っていたら、やっぱりほんのちょっとだけコーラスが、ほとんど楽器によるバックアップみたいな感じでかかって来るしね。

かと思うと、5曲目の“The Radiator”は、コーラス一切なし。これがまたいいのだ。10曲目の“Georgia”なんかは、Lisa Loebっぽいソロボーカル。“encantada”もソロボーカルみたいだけど、この曲のアレンジは絶妙に70年代前半的な感じでかっこいい。アコギ・ピアノだけでバックアップをとって組み立てて、あとから非技巧的なエレキのフレーズがかぶってくるっていうパターンなのであるが。

といった感じでとにかく絶妙な一枚。是非聴かれんことをお勧めする。蛇足ながら、ここまで書いてようやく思い当たった。このギターのコードとかアルペジオの取り方って、サイモン・アンド・ガーファンクルっぽいんだ。やっぱり東の方の音なんだね。

 


  1. Down On Your Back
  2. Maybelle
  3. This Water
  4. Shrug
  5. The Radiator
  6. Shotgun
  7. Turn Me On
  8. Man In Mind
  9. Past The Past
  10. Georgia
  11. Triptych
  12. Firefly
  13. Encantada
  14. Don't Get Sad
  15. Glass
  16. Trunxtun Park
  17. Out Of Our Minds
  18. Shrug

Freya, “Chasing my tale” (2000)

出てから二年も経ってから入手した一枚。邦盤と輸入盤でジャケットが違うが、当然価格重視で輸入盤を購入。

一曲目の“Girlfriend application”の異様とも言えるポップ度の高さで、「一体どこの国にシンガーだ?」などと思ってしまうのである。”Wasting time”“Rule No.1”と、いい感じのポップスが続く。

単調だなあ、といい加減聴き飽きてくる頃の8曲目の“History of the last 5 minutes”がスローな曲で、ぐっと落ち着くのだ。しかし、それにしてもLisa Loebっぽい・・・。最後の“Diary”もお勧め。スローな曲もなかなかいいのだから、もうちょっと全体の構成考えればいいのに、と思ってしまう。

総括としては、頭空っぽにしてポップスに浸るのにはいい一枚、といったところか。

 


  1. Girlfriend Application
  2. Wasting Time
  3. Rule No. 1
  4. Listen Once
  5. Airmail For Miss Emma
  6. Free Session
  7. Rain
  8. History Of The Last 5 Minutes
  9. Use The Good China
  10. Kind Of Tasty
  11. Dizzy

Silje Nergaad, “Port of call” (2000)

本作から。名義はフルネームのSilje Nergaard。KKVを離れて、名門ジャズレーベルと契約。本格的なジャスボーカルアルバムを発売した。ノルウェーで2000年の春、ドイツで2000年秋の発売になり、ジャズチャートでかなり上まで行った。“The Waltz”のように、ノルウェー語で出したアルバムの曲を英語で焼き直したような曲も混じっていたりする。純粋なジャズボーカルのアルバムとして考えれば、そんなに素晴らしい出来と言えるのかなあ?と私は思ってしまうのだが、Siljeだという理由だけをもって許してしまう。


  1. Me Oh My
  2. Bewitched, Bothered And Bewildered
  3. Do Nothing Till You Hear From Me
  4. If You Love Somebody
  5. What's New
  6. The Waltz
  7. You're Kind
  8. For All We Know
  9. Shame On You
  10. Every Time We Say Goodbye
  11. Dream A Little Dream
  12. Don't Explain

Swan Dive, “June”(2000)

久々の新譜である。最初は退屈なアルバムに思えて、一度聞いたきりしばらく放置してあった。しかし、聞きなおしてみると、これがなかなか良いのである。

“Girl on a wire”、”Truly, Madly, Deeply”(かなりBeatlesっぽい)、”Puzzle Ring”(この曲のボーカルはBill DeMain)、”Kaleidoscope”と「Swan Diveっぽい」ポップスが並ぶ。確固たるスタイルが前作から継承されていて、安心して買うことが出来るアルバムだと言えましょう。以前からのファンを絶対に裏切らないものと思う。

心地よいポップスもいいのであるが、Mollyのボーカルの良さを味わえる他の曲も個人的には好き。ボサノヴァっぽい三曲目の”one sided”、”Safe and Sound”、アコースティックな”Mountains”、”Katydids”が秀逸。


  1. Girl On A Wire
  2. Truly, Madly, Deeply
  3. One Sided
  4. Puzzle Ring
  5. Go With Love
  6. Kaleidscope
  7. Mountains
  8. Katydids
  9. Safe And Sound
  10. Augustine
  11. My Mistake
  12. Have You Ever Been In Love

Soy, “Soy2” (2000)

きっと20年以上経っても、時折CDキャビネットから引きずり出して聴いてしまうアルバムだろう。そう確信させられる一枚。西海岸っぽいアコースティックロックとアメリカンポップスが絶妙に混じりあった感じが心地よい。

彼らを知ったきっかけは、ある日ふと気になって「佐橋佳之」のキーワードでインターネット検索をかけてみたことだった。佐橋氏は言うまでもなく渡辺美里の初期作品やライブで中心的な役割を果たしていた、アコースティックな音が偉くかっこよかったギタリストである。探し当てたサイトにはこうあった。「現在『山弦』というギターユニットと、それにさらに元ランパの平松八千代を加えた”Soy”というユニットでの活動をしている」。ランパ・・・「イカ天」に出ていたなあ。あのボーカルの落ち着いた声は好きだった。10年以上経過して私の好みも変り、あの声質はいっそう好きになっている。そういう思いが瞬時に頭をかけめぐり、このアルバムはメンツを聞いた時点で(実際に聴いたことがないにも関わらず)「買い」候補の筆頭へと躍り出したのである。

で金沢郊外のCD屋で探し当てたのが彼らの二枚目にあたる”Soy2″。アコギ二本のからみから始まる一曲目「おしえて」から、すっかり狂喜乱舞状態に陥ってしまう。「リベルテ」は、Steven Stillsっぽい音作りにこれまた狂喜乱舞。「恋に似ている」は、とてもきれいな高音域が聴ける。さび前の曲想は大貫妙子っぽいなかな?「嘘は罪」では、中音域が生理的に気持ちいい。いまどきのお子様シンガー達にはこういう世界は作れないだろうなあ。「ひなぎく」“SUBWAY”「遠い日」は80年代中期のEPOのスローな曲っぽい。「雪降る街でノースリーブ」EPOのポップス路線時代の曲っぽい。そういえば佐橋氏って高校はEPOと同窓で、業界デビューはEPOのレコーディングだった筈、と思い出してしまった。「EPOっぽくて良い」と私が書いていると受け取られると、それはちょっと不本意。声質では八千代さんが上をいっていると思うし、テクニック的にもまったく遜色ない。

アコースティックギターフリークの方々にもこのアルバムはとてもお勧め。計算しつくされたアコースティックギターワークと、声質最高の女性ボーカル。こんなグループがあればいいなと思っていたのが実現されてしまうなんて、邦楽もなかなか捨てたものでないなと思った次第。


  1. おしえて
  2. リベルテ
  3. 恋に似ている
  4. 海鳥~10years After~
  5. ひなぎく
  6. 雲を見ている
  7. Once In Blue Moon
  8. Subway
  9. 嘘は罪
  10. 父親の靴
  11. りんご
  12. 雪降る街でノースリーブ
  13. 遠い日

Ivy, “Long Distance” (2000)

3年のブランクを経ての三作目。アレンジが”ApartmentLife”のあたりとは少し変わり、ギターは奥に引っ込んだ。ある種Swing out sisterっぽくなったかも。おしゃれ系ポップスですかね。邦楽で言えば、The Indigoのような音といえばいいだろうか。アメリカでの発売は2001年で、日本では2000年に先行発売されたようだ。

気になる曲は、3. “Edge Of The Ocean”, 6. “Lucy Doesn’t Love You”, 9.“Midnight Sun”のあたり。4. “Blame It On Yourself”, 13. “Digging Your Scene”あたりの、前作っぽいギターサウンドも良い。


  1. Undertow
  2. Disappointed
  3. Edge Of The Ocean
  4. Blame It On Yourself
  5. While We're In Love
  6. Lucy Doesn't Love You
  7. Worry About You
  8. Let's Stay Inside
  9. Midnight Sun
  10. I Think Of You
  11. Hideaway
  12. One More Last Kiss
  13. Digging Your Scene
  14. It's All In Your MInd

Monica Starck, “Stories untold” (1999)

ジャケットはちょっとレトロな感じで60年代っぽいのかなと思わされるが、むしろ70年代前半の西海岸風の、とても快適なアコースティック・ポップ/ロック。ふとMathew Sweetを思い出してしまうような音の作りである。一曲目の”The trouble with Ben”, 二曲目の”in from the cold”と、生ギターの心地よいカッティングに、歯切れのよいMonicaのボーカルが乗ってくる。そういう意味ではMeja的であるとも言えるかもしれない。

とにかく、スカンジナビアン・ポップスに騙され易いわたしです。しかし、邦盤のボーナストラック付全16曲ってのは、ちょと多すぎであるな。


  1. The Trouble With Ben
  2. In From The Cold
  3. Into The Unknown
  4. Happy
  5. Even Summer
  6. This Side Of Blue
  7. Stories Untold
  8. Powerful Thing
  9. I'd Rather Sleep Alone
  10. I'm Just Like You
  11. The Farewell Of Julia
  12. Written On My Heart
  13. Give Me Back To Me
  14. Stories Untold(Live)
  15. Even Summer(Live)
  16. Written On My Heart(Live)

EPO, “Peach” (1999)

音的には薄目のアコースティックな作りで、チャレンジングなところっていうのはあんまりないけど、それを圧倒するように歌詞がじわっと来る一枚。20代の時にはわからなかった世界だな。EPOっていう人が、いい歳の重ね方をしてるんだなと、そういうことが伝わってくる一枚。この時期は個人的にかなりキツい時期だったので、この一枚には随分と助けられた。

5曲目の“Memories”には、特にはまってしまい、つい口づさんでいる自分に気付く。ばんばひろふみの「さちこ」を思い出してしまうのは、さびの音使いが一緒だから?

6曲目の「あきらめたくない」、も、なかなかじわっとくる曲。

7曲目の「君のさがしもの」もいいね。歌いだしは、多分あおい輝彦の「あー、ことしも~~」って曲(「君だけを」だったっけか?)の影響受けてるな。でも、さびのあたりは80年代中期のエポっぽい音の運び。

 


  1. 誰かを本気で愛してみたい
  2. ハラハラドキドキ
  3. 幸せもの勝ち
  4. 無言のジェラシー
  5. Memories
  6. あきらめたくない
  7. 君のさがしもの
  8. Go on my way
  9. Baby's Magic
  10. キミとボク

Alanis Morissette, “Alanis Unplugged” (1999)

このアルバムはいいなあ、と思う。いつものアルバムのどこが自分の体に合わないのかと言えば、曲自体というよりは、エレクトリックなバックのアレンジの気色悪さに原因があるらしいと悟る。

一曲目の“You learn”からとてもいい。“No pressure over Cappuccino”“That would be good”“aprincess familiar”といい感じで続く。

“ironic”に関しては、元のバージョンの方がいいな。


  1. You Learn
  2. Joining You
  3. No Pressure Over Cappucino
  4. That I Would Be Good
  5. Head Over Feet
  6. Princes Familiar
  7. I Was Hoping
  8. Ironic
  9. These R The Thoughts
  10. King Of Pain
  11. You Oughta Know
  12. Uninvited

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