Lovesじゃなくて、Livesとなっているのがポイント。81年の”dad loves his work”ツアーでのアトランタ公演をCD化した、よく分からない一枚。イタリアの怪しいレーベルから出ているのだが、住所など連絡先までしっかり入っている。やっぱりブートとして扱うべきなのだろうか?Dan Dugmore, Waddy Wachtel, Leland Sklar, Rick Mrotta, Don Grolnickと、いつも通りのすごい面子が揃っている。
カテゴリー: James Taylor
70年代西海岸を代表するSSW James Taylorのアルバムをレビュー。女性ボーカルレビューサイト My Favorite Female Singers番外編
武道館で大規模な環境系のコンサートがあったことがある。新聞やぴあ等の前宣ではJames Taylorの出演を前面に押し出していたのだが、行ってみるとJamesの出番は数曲、あとはギタリストのLee Ritenourの独壇場だった。ワタシは大いに怒り狂ったのだが、会場から出てみると他にも怒り狂っている人がいて安心した。
今になって調べてみると、Michael McDonaldがいいパフォーマンスしてたりするんだけど、James Taylorの名前がさっぱり出て来ない。Ivan Linsもいたはずなんだけど、やっぱり検索にかからないなあ。
2012/08/24 渋谷TSUTAYA
James Taylorはデビュー盤をBeatlesのアップルレコードから出しているのだが、これはアメリカでの再デビュー盤。大学に入ってすぐの頃、サークルの先輩からテープを借りてダビングさせてもらったのだが、アルバムを通して聴くなんてことはここ20年以上は無かったな。
さて70年代Singer-songwriterものが大好きなワタシにとっては、James TaylorはJackson Browneと並ぶ神なのです。このアルバムのしょっぱなに来ている1.“Sweeet baby James”は、SSW時代を開いた一曲。5.“Country road”、8.“Blossom”あたりは、典型的なJames Taylorの音。
このアルバムで特筆すべきは7.“Fire and rain”でしょう。後に彼は”That’s why I’m here”(1985)の中で、
“Oh, fortune and fame’s such a curious game
Perfect strangers can call you by name
Pay good money to hear fire and rain
Again and again and again”
と歌うのですが、複雑な思いを持ちながらも自己の代表作だと認識しているのですね。その歌詞については諸説あるらしいのですが、下の記事が一番理解の助けになったかな。
評論家には酷評され、売り上げもイマイチだったというこのアルバム、私は結構好き。 プロデューサーはNYのフュージョンシーンを牽引したギタリストのDavid Spinnoza。いかにもスピノザの音だなあ、というところが随所にある反面、Jamesの歌がとても優しい。70年代前半の洗練された音の代表格みたいな仕上がりじゃないでしょうか?
タイトル曲、1. “Walking man”は、ビルボードチャートにさえ入らなかった曲らしいですが、とてもいい曲です。3. “Let It All Fall Down”, 5. “Daddy’s Baby”, 6. “Ain’t No Song”, 7. “Hello, Old Friend”, 10. “Fading Away”も佳曲。
フィンガーピッキングの名手として知られる、ギタリストとしてのJames Taylorの良さが目立つアルバムからもしれません。
名盤です。一番印象深いのが映画「FM」のサウンドトラックでも使われていた、1. “Your smiling face”(邦題:「きみの笑顔」)。AORっぽいアレンジが素晴らしいのだ。 2. “There we are” , 7. “Handy man”あたりも素晴らしい。この三曲って、”dad loves his work”の頃にNHK-FMでJames Taylor特集があって、その時にかかった組み合わせじゃないかと思う。エアチェックしたカセットテープが擦り切れるほど聴いたんで、さすがに頭に刷り込まれたかな。
その他、10. “Terra Nova”は当時の奥さんのCarly Simonとのデュエット。9. “Looking For Love On Broadway”もいい曲です。
FM局を舞台とした映画“FM”のサウンドトラック。映画自体は後世に残るようなものではなかったが、サントラだけはその豪華顔ぶれから生き残っているという作品のようだ。二枚組CDもの。下の通り、「ごめんなさい」と平伏すしかない選曲です。
西海岸系のアーティストによる反原発コンサート。下に示すようなメンツなので、聞かないわけにはいかないアルバム。これは映画にもなって、東京に出たての頃だったろうか、レーザーディスクを上映する渋谷の飲み屋までわざわざ見に行った記憶がある。しかし、選曲のせいだろうか、メンツの割には正直面白くないアルバムだと今になると思う。しいてお勧めするのは The Doobie Brothers with John Hall & James TaylorというメンツでのJohn Hallの名曲、5. “Power”だ。
Woodstock, Bangladesh concert, No Nukes, Live Aid…….ロックで時代が変わると信じてられていた熱気も今は昔。
“Winter wonderland”, “Jingle Bells”, “Santa Claus is coming to town”, “Auld Lang Syne”(蛍の光)などの定番も入ったクリスマスアルバム。ジャズっぽいアプローチに、Jamesのアコースティックギターが絡むつくりの曲が多い。
Joni Mitchellの“River”を取り上げているのに興味を持って購入したのだが、歌詞こそ同じものの、コード解釈やメローディーラインの取り方がJoniのオリジナルのとはかなり違って聞こえて、「こうなっちゃうのかな?」というのが正直な感想。
“Baby, It’s cold outside”はNatalie Coleとのデュエット。これはなかなかよろしいです。
この時期はアコースティックな路線に回帰しているのが特徴。FiddleにMark O’coner, DobroにJerry Douglasなんて涙物の組み合わせだねえ。かと思うと、Breacker兄弟やSteve Gaddみたいなジャズ系の大物も登場していて、これにも驚き。
“Copperline”, “The water is wide”みたいな、dobro, Fiddle付きのばりばりのアコースティックな曲、私は好きなのだ。“The water is wide”は、元はケルトのトラッドみたいだけれど、ドラマ”summer snow”でSisselが歌っていたので、そちらを覚えている人も多いのではないだろうか。歌詞にMartin Luther Kingが登場する“Shed a little light”は、メッセージ色の強い、ちょっとゴスペルがかった曲。かと思うと“Slap Leather”はロックンロール。“Like everyone she knows”では、久々にJamesの絶妙なフィンガーピッキングが聴ける。この曲ではサックスにBranford Marsalis。
まとめてみると、ちょっと散漫な感もあるが、いろいろ聴き所のあるアルバム、と言えましょう。
こんな長い正式タイトルだったと今更知った私。しかし、間違いなく名作なのだ。なんといってもこのアルバムで一番好きなのが、“You’ve got a friend”だ。Carole Kingの曲で、上に書いたように彼女も自身のアルバムで演じているけれど、私はこのJames Taylorのフィンガーピッキングのギターと、ボーカルの方が好き。バックボーカルにJoni Mitchellがクレジットされてるのがちょっと驚き。
タイトル曲の“Mud slide slim”も、この時代のものとは思われない洗練された曲。ピアノとバックボーカルでCarole Kingが参加している。“Hey mister, That’s me upon the jukebox”もカントリーっぽさを出しながら、ギターとベースラインが洗練されていて絶妙の仕上がり。
余談ながら、“Riding on a rail road”での、Banjo: John Hartford, Fiddle: Richard Greeneというのが、ブルーグラス上がりの私にとっては感動もの。
大胆なジャケットが話題になった作品。確かにLP時代にこれを見た時は、「なんだろ、これは」と思ったものだ。70年代後半のAOR路線を代表する一枚でもあり、7. “B.S.U.R.”, 8. “Rainy Day Man”あたりが秀逸。
この時期はアコースティックな路線に回帰しているのが特徴。FiddleにMark O’coner, DobroにJerry Douglasなんて涙物の組み合わせだねえ。かと思うと、Breacker兄弟やSteve Gaddみたいなジャズ系の大物も登場していて、これにも驚き。
“Copperline”, “The water is wide”みたいな、dobro, Fiddle付きのばりばりのアコースティックな曲、私は好きなのだ。“The water is wide”は、元はケルトのトラッドみたいだけれど、ドラマ”summer snow”でSisselが歌っていたので、そちらを覚えている人も多いのではないだろうか。歌詞にMartin Luther Kingが登場する“Shed a little light”は、メッセージ色の強い、ちょっとゴスペルがかった曲。かと思うと“Slap Leather”はロックンロール。“Like everyone she knows”では、久々にJamesの絶妙なフィンガーピッキングが聴ける。この曲ではサックスにBranford Marsalis。
まとめてみると、ちょっと散漫な感もあるが、いろいろ聴き所のあるアルバム、と言えましょう。
フュージョンっぽいアレンジとJamesの歌がぴったりマッチした名盤。AORの最高峰の一角を担う作品だと私は思う。しょっぱなの“hard times”から、がつんとやられる。なんでこんなにかっこいいんだろうね?続く二曲目は、私がこのアルバムで一番好きな曲。J.D. Southerとのデュエットの“her town too”(邦題は「憶い出の街」だったかな?)。これはシングルチャートでも上まで行って、よくFMでかかっていたのでよく覚えている。ギターの1~3弦のアルペジオを聴くだけで泣けてしまうのです。音が違うよね。歌詞は、離婚した女性についた歌ったものでちょっとシビアなのであるが・・。
“I will follow”なんかは、昔ながらのシンプルなアレンジで、シンガーソングライターとしてのJamesの良さが堪能できる。最後がアカペラ→ピアノのバックだけがかかってくる“that lonsome road”で締めというのも感動。
アリゾナ在住中の1996年の秋、Desert Sky Pavillionまで、研究室の院生だったEugine君と見に行った。野外ステージだったんだけど、James Taylorを聞き始めて15年目、感動したなあ。しかし、このEugene君も自分でギターを弾く人だったが、このJames Taylorのコンサートに行く車中で私がThe PretendersのCDをかけていたら、「俺も好きなんだよ」と。James TaylorとThe Pretenders両方を好きな支離滅裂な趣味の人間など自分くらいだろうと思っていたが、まさか職場の同僚がそういう人だとは思わなかったなあ。