Crosby, Stills, Nash and Young, “Déjà vu” (1970)

こういうHTMLで書きにくいタイトルは止めてくれ、というのが第一の感想。Neil Youngが初参加したアルバム。タワーレコード札幌店でなけなしの小遣いをはたいて買った一枚で、これが洋楽への入り口となった。思えば、大きく人生を狂わせてくれた元凶だとさえ言える。「レコードがすり切れるほど聴く」という表現は今は死語となってしまったが、まさにそういう感じの一枚だ。

最初のノックアウトされたのは、“Carry on”のギターのイントロと、いきなりの三度コーラスだった。こんな世界があったんだ、と打ち震えた感動が忘れられない。続く“Teach your children”も定番的な名曲。スチールギターを初めてかっこいいと思った曲だ。この曲は、映画「小さな恋のメロディ」でも使われていた。“Almost cut my hair”は、いかにもDavid Crosbyという曲。当時はあまり好きではなかったが、今はなじめる。Neil Youngの“Helpless”も、これまた定番的名曲。カナダカナダした歌詞が良い。この曲は、映画「いちご白書」(”strawberry statement”)で、機動隊に包囲された封鎖学生のシーンで使われていて、あまりのはまり具合に感動した。今でも自分が危機的状況に陥ると、頭の中でこの曲が悲しく鳴り響く。“Woodstock”は、下手っぴなエレキが印象的な一曲。Joni Mitchellの”Ladies of the Canyon”(1970)に収録されているアコースティックバージョンと比較してみるのも面白い。“Déjà vu”も、これまたCrosbyの難解な曲。でも、すごいんだな。このアコースティックギターワークは、私の中では「一等賞」なのだ。

それから一転して“Our house”は、Graham Nashの甘ったるい曲。わかりやすいがために、最初は一番よく聴いた曲だ。その姿はよほど印象に残ったらしく、うちの母親は今でも「あんたが死んだら葬式でこの曲をかけてやる」と言う。“4+20”は、Stillsのソロ曲。このフィンガーピッキングのギターも当時ははまりにはまった。“Country girl”は組曲仕立てのNiel Youngの曲、。そして最後は勢いで持っていってしまう“Everybody I love you”“Everybody, I love you. Everybody, I do. Though your heart is an anchor….”と、実に単純な曲だが大好きだった。高校の卒業文集に歌詞そっくりぱくって書いたものね。

書いていて思わず涙ぐみそうになるね。関係者の方々、私が死んだらこの一枚を棺桶に入れて下さい。CDじゃなく、LPがいいな。