輸入盤を購入したのだが、カバーに「マドンナの認めた」バンドだとの日本語の紹介文のシールが貼ってあった。インスト面でだいぶサポートメンバーも入っているので過大評価もいけないのだろうが、完璧なコーラスワークを誇る実力派。お子様ガールズロックとあなどってはいけない。これを聴いて、Avril Lavigneなんかは、私の中ですっかり霞んでしまった。(実際彼女たちは、インタビューなどで同じカナダ出身のAvrilのことをかなりこきおろしている。)
音の作りとしては、西海岸系のアメリカンハードの王道を行く、という感じだ。しょっぱなの“Tomorrow”のサビから、そのコーラスワークに圧倒されるのだ。続く“Quicksand”でふと思い出したのがBanglesだった。“It’s about time”あたりは、いいミディアムテンポのポップロック。それにしてもコーラスはすごいな。“Sick”なんかは、演奏がタイトでリズムがいいのだ。この曲が、このアルバムではベストかな。続く“Invisible”も、キーボードがメインのちょっと洗練された感じの曲。
とにかく外れのないアルバムなのだ。ポップなメロディラインと、ちょっとハード目で厚い音の作り、そしてそれをしっかり支える演奏力、と欠点が見当たらない。アメリカンハード好きの皆さん、これは「買い」です。
と、買った当時は相当入れ込んだが、直に聴かなくなった一枚。