Naimee Coleman, “Silver wrists”(1996)

これがデビュー盤らしい。特に抜いた声の出し方をするときに、強烈にMaggie Reillyを想起させられる。それは、リバーブの使い方のせいだろうか、声質のせいだろうか、ファルセットの使い方のせいなのか。しかし、それ以上に、張った声の出し方をするときに誰かに似ている、と思うのだが、Mejaだろうか。maggie ReillyとMejaでは離れすぎている気もするし、ちょっと不安。

音の拡がりも重きを置いたアレンジなどは、同じIrishのEnyaなどを思わせる部分もあり。“care about you”は売れた曲らしいのだけれど、やはり良い。“ruthless affection”のアレンジも私好みだ。丁寧に歌い上げている“hold tight”も佳曲。レコファンで380円で発掘したことを思えば、コストパフォーマンスの高い一枚であった。

Naimee Coleman, “Bring down the moon” (2001)

しょっぱなの“My star”は小気味よいポップスで、どことなく同じアイルランド出身のSinead Lohanに似た音の作りだなと思わされる。シンセ多用なわりに、しっかりアコースティックしてるところは、Donna Lewisっぽくあるような気もする。しかし、ライナーノーツによればこれはおそろしくNaimeeっぽくない曲なのだそうだ。

タイトル曲の“bring down the moon”“Delicate”もなかなか印象深い曲に仕上がっている。こっちの方が彼女っぽいのでありましょう。曲だけ聴いてるとポップな“Standing Strong”も、歌詞はちょっと考えちゃいます。なんだか“precious”という語にこだわりあるらしく、歌詞に多用しているなあ・・。デビューから間があいているわりには、これが二枚目らしい。