EPO, 「さとうきび畑」(2002)

帯には「癒し系の原点と誉れ高いアルバム「UVA」より」とある。”UVA”は1995年発売のアルバムだが、私はこの時期EPOへの興味を失っており、かつ日本にいなかったので、このアルバムはノーマークだった。そのアルバムから、二曲をシングルとして再発したのが本作。

今のEPOのスタイルの原点がはっきり見える二曲だ。「さとうきび畑」のアコースティックな音の作りは確かに癒し系であろうが、沖縄戦を題材に取ったと思われるその歌詞はずっしり重く、私は凍り付いてしまった。

もう一曲は”Pump! Pump!”に収録されていた「音楽のような風」のアコースティックバージョン。これも、ボーカルとギターのみの薄い音の作りで、素晴らしい仕上がりだ。ブレスの取り方までもが計算されつくされているような、すごい音。必聴。今までこれを聞き逃していたとは、無念でならない。