アルバム単位でおすすめできるのは、上記の”eyes”くらいである。これには仕掛けがある。特に三枚目以降、彼女自身はR&Bやfunkっぽい音へ傾斜してアルバムにはそういう曲が多く収録されている。しかし、シングルで当てたのは大抵がアメリカンロック的な曲なのだ。単純に私はアメリカンロックの音が好き。であるからして、ベスト盤の方が安心して聴けるのだ。というわけで、デビュー10周年記念のベスト盤。めぼしい曲はすべて入っている。
しょっぱなの「世界で一番遠い場所」が好きだった。この曲はこのアルバムのための書き下ろしだったはず。ちょうどアリゾナに住んでいた頃、買い出しに出かけたロサンゼルスのリトルトーキョーのヤオハンでこのアルバムを買い、日本から遠く離れた場所で毎日この曲を車の中でかけていた。
もちろん、名曲“My revolution”も収録されている。「サマータイム・ブルース」とか「真夏のサンタクロース」もいい曲だった。「夏が来た」とか“10 years”はあまり好きな曲ではなかったけれども、何故か痛烈に西武球場が思い出される。