“now in a minute”(1996), “Blue Planet”(1998)とヒットを連ねてからのしばしの沈黙を破る一枚。Atlanticレーベルと決別し、自主プロデュースでの発表。TowerやHMVの店頭でも遭遇しないので彼女のサイトから直接購入するしかないかな、と思っていたところにiTume Music Storeでの取り扱いが始まっていたので購入してみた。
彼女の初期作品はダンスチャートで強く、踊れるポップスという印象が世間的には強いのかもしれない。これに対して僕は以前のレビューでは「打ち込み系の割にはアコースティックなのが彼女の魅力」と書いた。本作はピアノを中心とするキーボード一台だけがバックという曲ばかりで、どっぷりアコースティックなのだ。評価は分かれると思うが、とてもよい作品だと思う。微妙にケルトっぽい音作りが混じる彼女のソングライティングの才能と、独特の声質がしみてくる。印象に残るのは、“Be Still”,“Moonbeam”, “Hands”のあたり。