Swan Dive, “William & Marlys” (2004)

しばらくの間、私の車の中ではこのアルバムがかけっぱなしにしていたという、お勧めの一枚。久しくデビュー盤の“You’re beautiful”を「この一枚」としてきたが、その座を交代。Swan Diveと契約解除してしまったSonyさん、惜しいことをしました。Victor Entertainmentさん、ナイスフォローです。

一曲目の“Good to be free”は、どことなく初期ビージーズなどを思い起こさせられる曲。わざと舌っ足らずに歌っているのは、Mollyの新境地かな、と思う。“Hometown”も、ストリングのアレンジがかっこよく、しかもMollyの歌が冴えるスローな曲。“Almost over you”は、昔ながらのアメリカンフォークの香りが面白い曲。“Happy for you”では、ペダルスティールのかぶってきかたに、初期Eaglesを思い起こさせられる。“That hat”も、Mollyのボーカルがきれいなスローな曲。一転、“Up with love”は、Swing out sisterあたりダブるポップス炸裂の音作りで、このアルバムで一番の当たりの曲と見た。“Few thousand days ago”は、late 60’s風と言えばいいのだろうか、これもいい曲。“Where am I going”はバラードだが、これもこのアルバムで一・二を争う佳曲。Americaの”Daisy Jane”(邦題:「ひなぎくのジェーン」)とか、Glenn Freyの”The one you love”(邦題:「恋人」)なんかと繋がる曲想だ。“Automatically Sunshine”は上記“Up with love”とも通じる、突き抜ける感じのポップな曲。日本盤ボーナス曲の“Western sky”“Sleeper”も聞きやすい曲。外れの殆どないアルバムで必聴盤と言えましょう。