America, “View from the ground” (1982)

久々にヒットしたのがこのアルバム。ビルボード最高位は8位。その栄華は短かったが、自分の洋楽どっぷり期と重なり、忘れ得ぬ一枚。日本版のLPは、パーム椰子と、いかにもアメリカンなコーヒーショップと、その前に停まった旧いアメ車かなんかの写真がぺらぺらした紙に印刷されていてそれが表に出るようになっており、元の地味なカバーフォトを覆い隠していたなあ。

で、最大のヒット曲はRuss Ballad提供の“You can do magic”(邦題:「風のマジック」)であった。垢抜けないプロモビデオがいかにも貧弱で、悲しい思いにひたったのを覚えている。第二弾シングルは“Inspector mills”だったと記憶しているが、これもまあまあの佳曲。

個人的に気に入っているのが、“Love on the vine”。どことなくお洒落なサウンドを、かっちょいいなあ、と思っていた。“Right before your eyes”も、Gerryの甘ったるいボーカルが印象的な曲。そして何といっても、“Jody”である。Russ Ballad提供によるこの曲は本当に好きだった。英語の不自由な高校生にも容易に理解できた甘ったるい歌詞は、ちょっとなあ、なんだけれど。ベスト盤なんかにも絶対収録されることはない曲なのだが、きれいな曲なのだ。この一曲を聴きたいがためにCDの再発をずいぶん待った。このCDはオーストラリアのEMIからの再発なんだけれど、店頭で見た時は、本当に涙が出そうでしたよ。