Matthew Sweet, “Girlfriend” (1990)

これがソロ三作目だったらしい。ひたすらに快作。レコードコレクターズとかちょっとマニアな洋楽誌では、その年のベスト盤を選ぶような企画があったものだが、かなりの評論家から一位をもらっていた記憶がある。

60年代後半から70年代前半の音を感じさせつつ、でもしっかり1990年の音なのだ。一曲目の“Divine Intervention”のギターサウンドで、しっかりトラップされてしまうのだ。“I’ve been waiting”が一番のお薦め。el.Gtrでのしつこいアルペジオに、ボーカルがかぶる。ポップなんだけど、しっかりロック。表題曲の“Girlfriend”は、なんせ歌詞が“need somebody to love”なので、「あ、Jefferson」と思ってしまうのだ。“Looking at the sun”もメロディーのきれいな曲。“Winona”は、Pedal Steel Gtr.とAc. Gtr.の絡みが印象的な、とても美しいロックバラード。“Evengeline”も、いいロックナンバー。“Thought I knew you”では、イントロのAc. Gtrの絡みは多録なんだと思うけど、わざと息が合わなかったかのように見せかけるアレンジなんか、とても考え付かないよね。“Don’t go”の60年代後半っぽさなど、もう涙ものなのだ。

とにかく外れのないアルバム。絶対の名盤。これを聴かずして、という作品。