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EPO, “Vitamin E•P•O”(1983)

これを初めて聴いたのは大学1年の夏の帰省中のことであった。華やかな渋谷の人通りなど思い出しながら、「こういうポップスはあういう街からじゃないと出てこないよな。」などと、カルチャーショックに見舞われつづけた東京暮らしの最初の三ヶ月を静かな札幌の町で総括したりしたものだ。ジャケットは今見るととても恥ずかしいものがあるが、名曲揃い。今年(2008年)でこのアルバムが出てからちょうど四半世紀。未だに輝きを失わない絶対的な名盤だと思う。後年のTVのインタビューで見ると、この頃しみついた元気者のイメージで、本人は後からずいぶん苦しんだらしいが、ファンなんて、お気楽稼業だからなあ。

イチオシは、5. 「う、ふ、ふ、ふ」。毎年春になると、今でも聞きたくなる曲。休日の晴れた午後の渋谷のスクランブル交差点とか公園通りで。その他、1.“Vitamin E•P•O”と、ひょうきん族で使われてた2.「土曜の夜はパラダイス」は、初期のPOP爆走路線時代を代表する曲。3.「無言のジェラシー」, 4.“Would You Dance With Me?”あたりも忘れられない曲だなあ。6. “PAY DAY”は、当時はちょっと近寄りがたかった六本木の街が思い浮かぶ。「明日は日曜日、踊りに行きましょう」って歌詞からは、この当時はそういえば週休二日制が定着する以前だったな、と思い出す。7.「かなしいともだち」もいい曲だなあ。8.「五分遅れで見かけた人へ」は、おそらくは成田空港が舞台と思われる、新婚旅行に出かける昔の恋人を見かけたって曲。成田空港ってのは僕にとっても悲喜こもごもの場所で、いろんなことを思い出してしまいますね。