The Doobie Brothers, “The Captain And Me” (1973)

大学時代、Eaglesは死ぬほど聴いていたが、Doobieはさっぱり。デビュー盤であるこの一枚を聞いて、単なる食わず嫌いだったことを思い知らされる。おそらく、洋楽を聴き始めた頃は、Micheal McDonaldのソロが非常に売れていた頃で、(後期の)ちょっとむずかしめのサウンド=Doobieっていう思い込みがあったのだと思う。この一枚をツタヤで借りてきたのだが、失われた20年を呪うような内容だった。

2.“Long Train Runnin'”、ひたすらギターが格好いいねえ。3.“China Grove”も言わずと知れた名曲だ。5.“Clear As The Driven Snow”みたいな、いかにも西海岸って音もいいなあ。こういう曲があることを知っていれば、見方はすっかり変わっていたはずなのだ。タイトル曲である10. “The Captain And Me”のコーラスワークも、教科書的な三度コーラスながらすごいなあ。Eaglesが「コーラスではDoobieに絶対勝てない」と思っていたというのが納得できる。

The Doobie Brothers, “Minute By Minute” (1978)

The Eaglesと共に70年代後半のウエストコーストシーンの双璧をなしたグループ。これは後期作品で、Steely Dan流れのMicheal McDonald色の強いアルバムだ。2. “What A Fool Believes”が傑出した名曲。このコーラスワークは、本当にすごい。タイトル曲である3. “Minute By Minute”もやはりすごい。10, “How Do The Fools Survive?”もいいねえ。音が初期Doobieほど単純ではなく、ちょっと難しいところはあるかもしれないが、AORの名盤と捉えておけばよいでしょうか。

Original Soundtrack, “FM” (1978)

FM局を舞台とした映画“FM”のサウンドトラック。映画自体は後世に残るようなものではなかったが、サントラだけはその豪華顔ぶれから生き残っているという作品のようだ。二枚組CDもの。下の通り、「ごめんなさい」と平伏すしかない選曲です。

Original Soundtrack, “No Nukes” (1979)

西海岸系のアーティストによる反原発コンサート。下に示すようなメンツなので、聞かないわけにはいかないアルバム。これは映画にもなって、東京に出たての頃だったろうか、レーザーディスクを上映する渋谷の飲み屋までわざわざ見に行った記憶がある。しかし、選曲のせいだろうか、メンツの割には正直面白くないアルバムだと今になると思う。しいてお勧めするのは The Doobie Brothers with John Hall & James TaylorというメンツでのJohn Hallの名曲、5. “Power”だ。

Woodstock, Bangladesh concert, No Nukes, Live Aid…….ロックで時代が変わると信じてられていた熱気も今は昔。