The Bangles, “Greatest hits” (1995)

正直すごいバンドではないと当時から思っていたけれども、コーラスワークに関しては良かったという記憶が残っていた。先日、大ブレークの予感がするLillixを聴いていてふとそのコーラスワークのことを思い出した。それで唯一保有しているベスト盤を改めて聴いてみようかという気になったのだ。しかし、VH1の解説によれば、これはコロンビアが版権を持つヒット曲だけを収録しているので、バンドの全容を知るには必ずしも適していないそうだ。

“Manic monday”は全米2位まで行った出世作となったシングルで、実はPrinceがこの曲を書いたらしい。“If she knew what she wants”あたりもいいミディアムテンポのポップロック。“Walk like an Egyptian”は全米No.1になったけど、ちょっと軽すぎだなあ。

で、私がBanglesというと思い出すのが、“Hazy shade of winter”“。言わずと知れたSimon and Garfunkelの名曲をカバーしたもの。Bret Easton Ellis原作の”Less than zero”を映画化したもののサントラに使われた。原作の邦訳は読んで印象的だったけど、映画は見なかったな。ちょっとハード目な音とコーラスが特徴的で、Lillixを聴いてBanglesを思い出したというのは、そんなところに理由があるのだろうと自己分析。“Eternal flame”も全米No.1になった曲で、これはいいバラード。当時から気になった曲だ。改めて聴くとほんとにいいね。“I’ll set you free”もいいポップロックバラード。80年代から90年代への過渡期の曲っていう感じのするアレンジが印象的。やはりコーラスがいいね。

まとめると、ヒットになるように周りが丁寧に音を作った、という感じのするバンドなんだけれども、もらってる曲はいいのでそれなりに楽しめる、という一枚。先発のガールスバンドThe Go-Go’sなんかよりは、はるかに上質のバンドと見た。