真っ白なカットソーにジーンズでのナチュラルな立ち姿のジャケットに心奪われる一枚。Go-Go’s的なサウンドの1. “Goodbye Day”からいきなりのベリンダワールド炸裂。肩の力が抜けた感じがたまらない。2. “Big Scary Animal”, 3. “Too Much Water”もいいなあ。6.“One With You”は、どことなくDuran Duranなんかを思い出すメロディーの運び。10. “Here Comes My Baby”も良いロックバラード、いい曲で締めてくる。総じて、決して上手くも美声でもないけれど、なぜか惹かれる一枚です。
カテゴリー: Belinda Carlisle (The Go-Go’s)
Go-Go’sを経てソロになり、80-90年代にとても売れた女性シンガー Belinda Carlisleのアルバムをレビュー。ちょっとバカっぽいイメージあるかもしれませんが、実はいい曲を歌ってます。女性ボーカルレビューサイト My Favorite Female Singers
Belinda Carlisle, “Runaway Horses” (1989)
これは実は名盤じゃないかと思う一枚。1. “Leave A Light On”から、pop-rockの王道を行くような曲。この曲でスライドギターを弾いているのは、今は亡きGeorge Harrisonらしい。2. “Runaway Horses”も自然体のいい曲に思える。4. “(We Want) The Same Thing”も名曲。「じゅわいよ・くちゅーるマキ」のCMで使われていたのだ。5. “Deep Deep Ocean”も、ストレートなロックでいいなあ。7. “Whatever It Takes”も、いかにも80年代らしい良いロックバラード。
Go Go’s, “Go Go’s Greatest” (1990)
パンクとしてスタートしたという割には、全編を通じてベンチャーズ・ビーチボーイズっぽい、昔ながらのカリフォルニアサウンド仕立て。とにかく、単純に勢いでもっていってしまえ、という曲が揃っているのだ。しかし、その中にあって、どうにも記憶にこびりついて離れないのが“vacation”。私の履歴のところにも書いたが、高校3年に札幌でも”Best Hit USA”の放映が始まった。その頃ちょうどヒットしていたのがこの曲。簡単なフレージングなんだが、シンセが印象的なのだ。同名のアルバムのジャケットが、いかにもカリフォルニアしていた記憶が鮮明。この一曲を聴きたいがためにこのアルバムを買ってしまった。たとえば、夏の頭が朦朧した時期に、完全に脳味噌溶かしきってとどめを刺したいというような用途には大変向いているアルバムだ。
Belinda Carlisle, “Belinda” (1986)
シングルデビュー盤。Go Go’s末期は、薬とアルコールでぼろぼろになっていたらしいが、それから徐々に抜けてきた段階での一枚。ポップスとしては楽しめるかもしれないが、「これで決まり」という曲もない、という感じかな。
Belinda Carlisle, “Heaven on Earth” (1987)
これはもう“Heaven is a place on earth”で決まりなのだ。大ヒットしたので、当時はとにかく耳についたものだ。でも、いい歌詞だよね。Go Go’sの時期とはまったく違う味を出しており、中低音域での上手すぎないボーカルが結構はまる人には、はまるのではなかろうか。底は浅いような気もするけど、どことなくStevie Nicksっぽいところもあるかなあ。“Fool for love”では、ロッカーの片鱗を見せている。“I get weak”, “We can change”の、ベースラインとかシンセのかぶり方なんかは、いかにも80年代っぽい音の作りで、そういう意味では懐かしい思いにひたれる一枚。