Jennifer Kimball, “Oh hear us” (2006)

“Veering from the wave”以来、8年ぶり2枚目となるソロ名義でのオリジナルアルバム。ポップさは薄くフォークっぽいが、アコースティック臭くない、という不思議な仕上がり。アルバムの前半は全く乗れず「外したか?」と思ったが、後半がなかなか良い。6. “When I was lost”, 7, “East of Indiana”あたりがお気に入り。8. “Lightning Bugs”は面白い。この手の変てこなリズムは前作でも見られたが、これが彼女の真骨頂だろうか。9. “Ballad #61”のAc. Gtr.のオープンチューニングも面白い。CSN&Yっぽいと言うか、Joni Mitchellっぽいと言うか。無条件でお勧めというわけでもないし、全くの外れというわけでもないし、微妙なアルバムというのが結論。

The wayfaring strangers, “Shifting Sands of Time” (2001)

Matt Glaser, Tony Trishkaら、ボストンのあたりの名うてのBluegrasserたちのバンド”the wayfaring strangers”のボーカリストとしてJennifer Kimballが参加しているというアルバム。しかし、(bluegrass的には)豪華なゲストボーカル陣に主役を奪われた格好になっているのは、”acoustic-based folk-pop”のJennifer好きの私にはとても悲しい。

しかし、15年ぶりに購入したブルーグラスアルバムである。神様だったTrishkaも随分おとなしい感じになってしまったなあ、と昔日を懐かしんでしまった。さて、検索エンジンなんかでこのページをひっかけた(特に40代前半の)ブルーグラス関係者で、Clarence WhiteとかRuss Barenbergが好きな関東の学生だった私に心当たりがある方、メールでも出してやってください。

Jennifer Kimball, “Veering from the wave” (1998)

これがソロデビューアルバムらしい。私好みの典型的な音で、www.jenniferkimball.comによればacoustic-based folk-popという分類になるんだそうだ。3月にアメリカに行ったときにTower Recordsの試聴コーナーで気に入って買ってしまった。

1.“Meet me in the twilight”から、「アコースティックだせい」という音の仕上げで、「いいアルバムにあたったかもしれない」という気にさせられる。一昔前のBruce Hornsbyみたいだ。CDのあたまにいい曲が来ているっていうのは、わたしのような試聴コーナーで衝動買いする人を引き込むには重要。

3.“Fall at your feet”は、ちょっと気色悪いコードから歌いだすんだけど、さびではきれいな曲に化けてしまうという不思議な曲。

5.“It’s a Long Way Home”が私の一番のおすすめ。生ギターがCSN&Yの頃のNeil Youngみたいな感じ。典型的なアメリカンってな歌詞で、実にありふれたところを突いているところが、軽薄な私受けしてしまう原因かもしれないな。

9.“(this is)My new vow”っていうのも結構気になる曲である。この曲でJenniferはStrumstickっていう楽器を弾いているんだけど、これはハンマーダルシマみたいなもんなのかな?The New Yorkerに出ていた詩に触発されて書いた曲なのか、一部引用があるようだ。曲自体はすごくきれい。

11.“Veering from the waves”もいいな。かなりのおすすめアルバム。