Carole King, “Tapestry” (1971)

言わずもがなの名盤中の名盤。洋盤のタイトルの邦訳には泣きたくなるようなものが多いのだが、このアルバムの「つづれおり」というのは実にいい訳だと思う。ピアノの弾き語りがやはり特徴で、このスタイルが定着したのは、やはりCaloreの功績が大きいのではなかろうか。矢野顕子があるのも、八神純子があるのも、Beth Nielsen Chapmanがあるのも、Vannessa Carltonがあるのも、元はと言えばこの人の影響なのかなあ。個人的にはJoni Mitchellの功績も外して欲しくないのだが。

アルバムは名曲“I feel the earth move”から始まる。最近、元Mr. BIGのPaul Gilbertや、日本でもIndigoがカバーしていた。続く“So far away”も名曲だ。James Taylorのギターもいいね。“It’s too late”も、最初に聴いたのは高校生の時だったような気がするけれど、フォーク・ロック・ポップスの要素が絶妙にブレンドしている、頭から離れない曲。“Home again”もいい曲だ。どうしてこうも名曲が続いてしまうのだろう。

そしてそして、“You’ve got a friend”は、やはり不朽の名曲なのだ。ピアノ弾き語りのこのバージョンと、ギター弾き語りのJames Taylorバージョンを、是非聞き比べて欲しい。このアルバムでもJames Taylorがバックでギターを弾いているのだけれども、大変抑えたプレーでちょっとさびしい。

その他、The Shirellesが歌って1961年に全米No.1 に輝いた“Will you love me tomorrow?”、タイトル曲の“Tapestry”“, Aretha FranklinやCeline Dion がヒットさせた“(You make me feel like) a natural woman”あたりも、聞き逃せないでしょう。

  1. The official Carole King Website (公式サイト。)