Beth Nielsen Chapman, “Beth Nielsen Chapman” (1990)

10/07/18 250円で購入@伊勢佐木町ブックオフ。このCDの紹介の最初のバージョンは、1995年のサイト開設直後に書いた記憶がある。気温45度を越すアリゾナ在住中に車中にCDを放置したせいで、長らく聴けない状態になってしまっていた。ようやく中古で買い替えて一通り聴き直してみると、とにかくハズレのない佳曲揃いなのに、改めて驚く。

このCDは、たしか渋谷で買ったのだろうと思う。それがCiscoだったか?Waveだったか?記憶が定かではない。試聴ブースで聞いてほぼ即決だったのは、1. “Life holds on”のイントロの強烈さが決め手になったのだと思う。なぜかといえば、そのピアノのフレーズが、CSNの1977年再結成盤の”Shadow Captain”にあまりにそっくりだったから。もちろん、曲本体は素晴らしい。20年に渡る愛聴曲。

尖ったところは無く,無難に良い曲が並ぶ。コンテンポラリーなソングライターで、そのあたりはCarole Kingに通じるだろうか?通常のTop 100チャートに入るような曲は無かったが、アダルトコンテンポラリーチャートでは、3. “I Keep Coming Back To You”, 4. “Walk My Way”, 5, “All I Have”が10位台を記録している。

他に当時好んで聴いたのは、9. “Avalanche”, 12.“Years”あたり。6. ”Take It As It Comes”の最初のキーボードの使い方も、Joni Mitchellの80年代の作品そっくり。時代の音だったんですねえ。

Beth Nielsen Chapman, “Sand and water” (1997)

このサイトを1995年に始めたとき彼女のアルバムを掲載していたが、その後一時期、所蔵枚数も一枚だけだしということで外していた。なのに、復活させたのには訳がある。それはNHKでも放送中のアメリカの人気ドラマ”ER”で挿入歌がどうにも気になったことだった。調べてみると、それが昔馴染みの彼女の作品であることを知ったのだ。その決定的な一曲というのが“Sand and water”である。ご主人を亡くされた後に書かれた曲らしいのだけれども、Elton Johnがダイアナ妃の追悼コンサートで取り上げた曲としても有名。なんとも書きようのない素晴らしい曲。一度自分で聴かれることを強くお勧めする。

“Sand and water”の印象にかき消されがちだが、“The color of roses”“Beyond the blue”なども素晴らしい曲。

Beth Nielsen Chapman, “You hold the sky” (1993)

やはりこの人の本領は、“Say it to now”“Rage on rage”“The moment you were mine”で聴かれるように、ピアノの弾き語りと薄いバックで、フォークっぽい音作りの曲を歌い上げる点にあると思う。この点でCarole KingJoni Mitchellの初期とイメージがかぶる。

“Dance with me slow”は、ジャズのスタンダードボーカル風で、これも一興。