英領バミューダ諸島で1967年に生まれる。幼少時は、家族(犬猫含む)と共に、大部分の時間を船の上で過ごす。アメリカに移住後、ロードアイランドのカレッジに進む。その後最初はNY、後にLondonへ移り、レコードデビューを果たす。このページでは、ロンドンでキャリアをスタートした+バミューダが英領という意味で英国・アイルランド系に分類させてもらう。
- Heather Nova: V2 Music (公式ホームページ。英語版。)
- Heather Nova-Wikipedia
英領バミューダ諸島で1967年に生まれる。幼少時は、家族(犬猫含む)と共に、大部分の時間を船の上で過ごす。アメリカに移住後、ロードアイランドのカレッジに進む。その後最初はNY、後にLondonへ移り、レコードデビューを果たす。このページでは、ロンドンでキャリアをスタートした+バミューダが英領という意味で英国・アイルランド系に分類させてもらう。
Swing out sisterの公式アプリという謎なものが出てきました。曲のストリーミングが聴けたり、YouTubeの動画へのリンクが示されていたり、ライブ情報がわかったりするというものなのですが、今後の発展に期待。
発売直後にiTunes Storeで購入したのに、今までレビューを書いていませんでした。久々に新譜のレビューを書けるチャンスだったのに、出遅れちゃいましたね。
さて、この作品、なかなか素晴らしいのです。1. “Looking Forward To”と4. “Bitter or Sweet”の二曲が特にお勧め、ワタシのiTunesでのratingは五つ星です。その他、11. “West End Lane”, Michael John McDermattがボーカルを取っている10. “Only Maybe”も素晴らしい。
さて、WorkshyのオフィシャルウェブがFacebook上で開設されています。興味を持たれた方は是非。
http://www.facebook.com/WorkshyOfficial
また、Chrysta Jonesは個人でも参加していて、ワタシは友達登録していただきました。こういうつぶやき方をする人なのか、と新しい発見でした。
hmvからリリース予定メールが来ました。
Workshy, “Bitter & Sweet”
2010年12月15日 発売予定
Imperialレーベルでの発表もありました。
http://www.imperialrecords.jp/intl/topics/index.php#entry-1860
Debut盤。かなり話題を呼んだようですが、当時滞米中で情報収集力が落ちていた私は気づいておりませんでした。
3. “I Love You Always Forever”は、やはり名曲でしょう。これに対して、5. “Simone”,7.“Agenais”, 11. “Silent world”あたりの、バックの音を薄くしたスローバラードもいい。後述の”Be still”(2002)への流れの布石として捉えてみると、これらの曲の意味というか、彼女の本当の強みとするところががわかってくるような気がする。
もう10年前のアルバムになるのですね。Workshyらしい上質な音。1. “Got It All Together”, 4.“Coast To Coast”, 6. “Don’t Bring Me Down”あたりがいいですね。
このアルバムも、外れのない快作。とても心地よい緻密な音なのだ。BGMとしては最高、しかし決定的に吸い込まれていくインパクトの強い曲があるかといえば、そうでもない。というあたりが微妙だ。
1. “Got it clear”, 4. “With Or Without You”, 5. “Anything You Want”あたりがお勧め。6.“If You’re In Love”は、Stevie Wonderあたりを想起させられるメロディーの運び、かつ次作”Mood”の中の”Forever”にも似てますかね。
と、隣の部屋でテレビを見ていた妻が言うので、怖いもの観たさで近づいてみた。そこに映っていたのは。。。。
The PretendersのChrissie Hynde姐御であった。
しばし絶句。「なんという、とんでもないことを言うのだ。おれの女神様だぞ。」と胸中では思いつつも、黙って見入ってしまったのでした。いくつになっても、ひたすら格好いいのである。引き続いてのThe Doobie Bros.も良かったねえ。2006年のウドーフェスの録画でありました。(実際の会場は、相当面白い状況だったようですが。)
これもiTune Storeで調達したもの。私が世界で一番声がきれいだと信じてやまないMaggie Reillyの最新作。昨夏にCDの邦盤も発売になっていたはず。
しかし、正直この作品はしんどい。トラッド志向が強くなって、ポップス色は非常に薄くなってしまった。”Echoes”の時代の音が好きだった私としては、ちょいと受け入れがたい。2. “Who Knows Where the Time Goes?”, 4.“Star”, 8.Heartsongあたりは、まあ聞けます、っていう程度でしょうか。
5年ぶりとなる新譜が、テイチク系のImperialレーベルから出た。相変わらずの洗練されたサウンドは見事なのだ。しかし、前作”Mood”のように、心奪われるようなものにはなっていない。どうしてだろうかと考えてみたのだが、原因はどうやらChrysta Jonesのボーカルの声域にありそうだ。Workshyのは高音域を売りにしてようだが、前作で私が心奪われたのは低中音域の豊かさだった。この作品は、その中低域を使った曲が非常に少なく、初期作品のように高音域にぶら下がったような曲が多い。これはもう生理的なものだとしかいいようがなく、アルバムの出来の評価の指標としては不適切なものなのだが。
いいなあ、と思った曲は、3.“Publiceye”, 7. “Breakthrough”のあたり。2.“smile”や6.“Call on me”なんかは、初期作品っぽい軽さというか、キラっとした派手さがある曲だ。
“Smile again”というタイトルの新譜が、11/21の発売だそうです。詳細は、テイチク系のImperialレーベルのページを参照のこと。試聴の結果は、なかなか期待できそうです。
これも良いアルバム、大人の音です。1. “I Thought It Was You”, 2. “Patches Of Happiness”, 3. “Swept”, 4. “Rainbow Heart”とアルバムの前半は外れなしの隙のない出来。 8. “As She Whispers”あたりは個人的には好きな曲調ではないけれど、すごいということはわかる。10. “Tied”で、ずっしり重いバラードを歌い上げて静かにアルバムの幕を引いていくのです。
これが二枚目なのだと思うが、ややうるさい音作りだった一枚目からうって変わって良い大人の音に仕上がっている。ボーカルの良さをフルに引き出して、広がりのある音世界を作るアレンジが光る。
タイトル曲である2. “Porcelain”はさびのメロディーが何か他の曲とそっくりなのだが思い出せない。でも、良い曲だ。Juliaのボーカルの良さがフルに引き出されている。6. “Manhattan Skyline”はメロディーもいいし、開放弦を多用したアコースティックギターのストロークも良い。8. “Towerblock”はスローバラードだが、サビで高音に抜けるフレーズを柔らかく唄いきっているあたりは圧巻。9. “Island”も深みのあるいい曲。
これがデビュー盤。ややうるさいアレンジが耳障り。静かな曲だとボーカルの良さが出てきているのにもったいない。3. “Few Too Many”, 4. “Few Too Many”, 6. “Cocooned”あたりはいいんじゃないでしょうか?
まるで80年代のJoni Mitchellじゃないか、と思ったら、(当時の)Joniの旦那のLarry Kleinプロデュースだったという一枚。また、声質も似ているのだ。この人の声には特徴があって、好き嫌いも激しく分かれるようだが、僕は好きだな。
1. “I Can’t Help Myself”、8. “Love & Forgiveness”あたりが、特にJoni Mitchellっぽいつくり。タイトル曲の3. “Falling forward”のさびのあたりはすごい。9. “Honeymoon”は、ピアノ(+うっすらストリング)のバックに、圧倒的な歌唱力で歌いこんでくる曲で、素晴らしいのだ。6. “Different Time, Different Place”あたりも好きかな。アルバムを締める11. “Safe”も素晴らしいバラード。
“now in a minute”(1996), “Blue Planet”(1998)とヒットを連ねてからのしばしの沈黙を破る一枚。Atlanticレーベルと決別し、自主プロデュースでの発表。TowerやHMVの店頭でも遭遇しないので彼女のサイトから直接購入するしかないかな、と思っていたところにiTume Music Storeでの取り扱いが始まっていたので購入してみた。
彼女の初期作品はダンスチャートで強く、踊れるポップスという印象が世間的には強いのかもしれない。これに対して僕は以前のレビューでは「打ち込み系の割にはアコースティックなのが彼女の魅力」と書いた。本作はピアノを中心とするキーボード一台だけがバックという曲ばかりで、どっぷりアコースティックなのだ。評価は分かれると思うが、とてもよい作品だと思う。微妙にケルトっぽい音作りが混じる彼女のソングライティングの才能と、独特の声質がしみてくる。印象に残るのは、“Be Still”,“Moonbeam”, “Hands”のあたり。
Tower records横浜駅西口モア店内にて、聞き覚えのある曲がかかっていた。Maggie Reillyの”Everytime we touch”のカバーなんだけど、私の苦手なユーロビートテイストで、聴くも無残な状況。ドイツのCASCADAというグループによるものらしいが、それ以前の問題としてこの邦題はなんとかならんのか?しかしこれがそれなりにマーケットでは当たったようだ。非常に複雑な心境なのだが、これを機にMaggie Reillyの名盤”Echoes”が再発でもされて、より多くの耳に止まりますよう。
あと、どこでも店頭でのKT Tunstallのプロモーションが盛んだ。新譜が出たのかと思ってあせって見てみると、そうではない。”Eye to the Telescope”の邦盤が、今頃になって東芝EMIから発売されたようだ。ずいぶん前に買った気がすると思うので調べてみると、UKでは’04/11の発売だった。それでもやはり、良い音楽がより多くの人に届くのはうれしいもの、日本での売れ行きに注視したい。
ソウルの名曲を彼ららしいアレンジでカバーしていくという趣向のアルバム。四作目というタイミングはカバーアルバムを出すタイミングとしてはいいのではないかと思う。(リアルタイムで聴いたアルバムではないので説得力薄いですが)
1. “I say a little prayer”は、Dionne WarwickやAretha Franklinが歌ったのだそうだが、私がなぜこの曲を覚えているかといえば、ドラマ”Ally McBeal”で見たからだろう。3.“Its too late”は、ソウルとも言いがたいCarole Kingの名曲だが、このサラリと流すアレンジはなかなか良い。2.“If I ever lose this heaven”や7.“Work to do”もいい曲だね。黒いソウルはどうも駄目な私だが、こういう音の作りであれば受け入れられるなあ。
さわやかさ半分、ゴージャスさ半分という微妙な路線を継承した三作目。1.“But alive”, 7.Love Love Loveなんかはその典型。8.“I’ll never know”なんかのさわやかサウンドも、夏っぽいというか何と言うか、かなり良い。この時期のChrystaの声質は、さわやかそうだけど実はちょっと尖った芯があり、ちょっとしたシャープさをかもし出している。はまると結構心地良いかも。
これも随分遅くになって中古で購入した一枚。一番気になる曲は、3.“Postcard”。4.“Wings on my heels”の、ジャズトリオの構成におよそ似つかわしくない楽器が絡んでくるアレンジも面白い。9.“California”も、スコットランド人の彼女がこういう曲を書くのが面白いね。10.“Follow my tears”も、アメリカントラッドっぽい。11.“Psychic Reader”の不思議なアレンジも、やはり才能なんだなあ。12.“Please don’t ask me to dance”も、ソングライティングが冴える佳曲なのだ。
アコースティックポップさを前面に打ち出した最新盤(といっても発売から2ヶ月経っているが)。ミディアムテンポの1.“Starting Today”を、まずはさわやかに歌い切る。続くは、ファーストシングルとなった2.“Shivar”。インパクトのある曲だ。3.Satisfiedも良い曲。タイトル曲である4.“Counting down the days”は、このアルバムの中でも、私が最も好きな曲の一つ。これは、やはりフィルスペクターサウンドなのかな。スローな6.“Slow Down”もしっとりと仕上がっている。どこかで聴いたメロディーの運びなんだけど(多分邦楽)、どうしても思い出せない。8.“Perfectly”もポジティブに仕上がった音だ。
とにかく、よこもここまでアコースティックに徹し切れたね、という音作りで渡し的には大満足な一枚。お勧めです。
こちらはぐっとエレクトリックな音作りだった二枚目。歌詞をぎっしり詰め込んだ譜割りの1.“That day”は、それなりのインパクト。アコースティックな音の作りの3.“Satelite”あたりが、私はやっぱり好きかなあ。5.“Wrong Impression”, 9.“Sunlight”なんかも面白い曲ではある。12.“Butterflies”, 13.“Come September”あたりも、彼女の歌の良さがわかる曲だ。
しかし、ボーナストラックが半端な位置(10曲目)に入ってるので、本国盤そのままのジャケットや、PCで再生したときのMedia Playerの曲名リストと、実際の曲名が最後の方でずれるのは困ったもんだな。
1.“The right place”は、醸し出す世界に圧倒される一曲。2.“Patience of Angels”もやはり佳曲。4.“Scarecrow”も、トラッドな香りを残した曲で面白い。6.“Joke (I’m laughing)”も、曲の良さに圧倒される。
7.“The exception”は、どことなく初期のJoni Mitchellを思い出すような曲で楽しいのだ。10.“When I watch your sleeping”は、じわっと来る曲。その他の曲にも外れがなく、アレンジの素晴らしさとも併せて、安心してお勧めできる一枚。
作のカバーアルバムからは、そう間を置かずに出てきた新作。なかなかよろしいのです。“Indifferences#1”の、ゆるゆる感が素晴らしい。“Old low light #2”なんかは非常に彼女らしいなと思う曲。
さて、そんな中で私としては、“Beachy head”という曲に注目したい。やたらさわやかな曲調と、そうでもない歌詞の対比が面白い曲なのだが、問題はこのタイトル。これが地名だと気づいた人は多くないはずだが、この近くに住んでいたことのある私には覚えがありました。このページのSeven Sistersの項を参照。slip offなんて言葉が歌詞に出てくるので、おそらく間違いないと思う。
これがデビュー盤らしい。特に抜いた声の出し方をするときに、強烈にMaggie Reillyを想起させられる。それは、リバーブの使い方のせいだろうか、声質のせいだろうか、ファルセットの使い方のせいなのか。しかし、それ以上に、張った声の出し方をするときに誰かに似ている、と思うのだが、Mejaだろうか。maggie ReillyとMejaでは離れすぎている気もするし、ちょっと不安。
音の拡がりも重きを置いたアレンジなどは、同じIrishのEnyaなどを思わせる部分もあり。“care about you”は売れた曲らしいのだけれど、やはり良い。“ruthless affection”のアレンジも私好みだ。丁寧に歌い上げている“hold tight”も佳曲。レコファンで380円で発掘したことを思えば、コストパフォーマンスの高い一枚であった。
“DUI”という言葉は、英語圏で暮らした人なら覚えがあることだろう。”Driving Under Influence”の略なのだが、「アルコール・薬物の影響下での運転」を意味する。このアルバムタイトルを見たとき、これに邦題をつけるとすれば『ラリってる』かな、と直感したのだが、『恋に酔って』という解釈が正しいそうだ。
さて、一曲目の“Under the influence”がいいかな、という程度。とても精緻な音の作りで、それは素晴らしいことなのだろうけれど、R&B志向の弱い私としては、他のアルバムと比べるとお勧め度はやや下がります。
これがデビュー盤ということになる。上述“Mood”を先に聞いてから、遡って中古で入手したので、グループの13年での変遷がはっきりわかる。Chrystaが唯一のボーカルとして前面に押し出されているわけではなく、Michael John McDermattもリードを取っている。Chrystaの声質は、深みがある現在と比べ、若さゆえ微妙に尖ったところがある。しかし、これに伴う華やかさが捨て難い。音の作りは、エレクトリックポップス・ブラジリアンなどのてんこもりで、メロウというより清清しさを感じさせらる。
“You’re the summer”, “I saw the light”とさわやかな曲で夏向きだ。“Love is the place to be”でのコーラスワークなどは、吸い込まれていきそうな感じすらする。“Somewhere”の軽快さも素晴らしい。
渋谷のレコファンで大量仕入れした一枚。ソウルっぽいかなという音もあれば、ファンクっぽいかなという音もあり、かと思うと70年代後半のフュージョンっぽい音があったりもする。“Mama didn’t raise no fool”, “La la (means I love you)”, “Stop and think it over”あたりが個人的にはお気に入り。“All in your mind”の(古典的な)フュージョンっぽい音もなかなかだ。
Kathryn Williamsの二枚目は、意表をついたカバー曲を集めたアルバムとなった。二枚目というタイミングにはちょっと首をかしげてしまう。もう一・二枚オリジナルアルバムで彼女の色を強く出してから、このアルバムを聴きたかった、と思うのだ。カバーアルバムというものは、The Indigoの“My fair melodies”のようにアレンジ陣が頑張るか、EPOの “Pop track”のように本人の卓越した歌唱力で聴かせるか、といったところがない成功しないように思う。このアルバムの選曲というのはとても好きなのだけれど、選曲の妙だけが売りであれば自分と趣味の合うDJの番組を聞くのとどう違う?とも思ってしまうのだ。
不満めいたことから書き出してしまったが、本当にこの選曲は好きなのだ。彼女のバックグラウンドと自分のそれが重なる部分が大きいことを知ると、彼女の一枚目が気に入ったのもうなずける。Neil Youngの“Birds”, Jackson Browneの“These days”などと来ると、もうたまらない。何と言っても涙ものの選曲は、“The ballad of easy rider”だ。アメリカン・ニューシネマを代表する”Easy ride”のサントラで使われたアコースティックバラードの名曲で、後期The Byrdsによる作品。こういう曲を聴いて育った人かあ、と思うと一層親近感が湧くのであった。“In a broken dream”あたりも素晴らしい出来。
本国での人気もすっかり落ち、このアルバムは日本限定発売なのだそうだ。非常に寂しい感じもするし、グループの将来が気になったりする。それでも新星堂あたりの売り上げではトップ5に入るのだそうで、SOSは最近のカフェミュージックブームにも乗って、やはり日本人受けする音を作るグループであり続けているのだ。思えば、私の好きなSwan Diveあたりも、ほとんど日本以外では売れていないわけで、こうしたアルバムをしっかり出し続けてくれる日本のレーベルに感謝すべきなのだろう。
で、このアルバムなのだが、残念ながらインパクトに欠ける一枚となっている。詳細なレビューは、また後日。
二作目。このアルバムから、日本のポニーキャニオンと契約。一部はポルトガルでの録音らしい。一曲目の“Fascination”に特に強く惹きつけられる。ゴージャスな音の作りを、しっかり抜けの良さと両立させている。“Trouble mind”の中途半端な南米志向の音も、なぜか楽しめる。“Show me the night”は、Swing out sisterの感じによく似た軽快なポップス。“Dream street”, “Where are you now?”もいい曲だ。
最後にどうでもいいこと。ライナーノーツのChrystaの経歴に、「ロイヤル音楽院中退」とあるんだけど、「王立音楽院中退」の方がしっくり来るような気がするが、いかが?
セントラルパークのライブと言えば、Simon and Garfunkelでしょ、と思うあなたは古い人です。このライブは、Eric Clapton, Chrissie Hynde, Sarah Mclachlan, Stevie Nicks, Keith Richardsらの豪華顔ぶれでのライブ。
しょっぱなの“Everyday is a winding road”から大変かっちょいい。これは日本ではジーンズのCMかなにかでかかっていたのではなかったか(日産シルビアが正解のようだ[2005.3.1追記])?“Gold dust woman”はStevie Nicksの持ち歌だけど、やっぱりいいねえ。“If it makes you happy”も売れた曲だが、これをChrissie HyndeとSherylが、がっぷり組むかのように歌ってるのは感動ものだ。“happy”での、Keith Richard, Chrissie Hyndeとの揃い踏みも、テレキャスの似合う三人だったのだろうと想像がふくらむ。かと思うと、全くカラーの異なるSarah Mclachlanとも、“The difficult kind”で、ちゃんと噛み合ってるところが面白い。“White room”のClaptonは貫禄と言う以外ないね。これにはSherylも霞みますわ。
言わずと知れた10ccの名曲を、映画”independet proposal”のサントラでカバー。それがシングルカットされたものらしい。2曲目はご丁寧にもカラオケである。
原曲の緻密なスタジオワークは、私にとっては殆ど宗教の域に達した、信奉の対象なのだ。なわけで、いかにPretendersと言えども、この安易なカバーには正直許せないものを感じてしまう。
このアルバムでアメリカでの評価がぐぐっと上がったのだそうだ。NHKで放映されていた”Roswell”というアメリカのドラマで彼女のコンサートのシーンがあった気がするのだが、このアルバムが出た後のことだと思う。しょっぱなの“Stolen Car”は、マイナーのアコロック。歌のピッチのずれに、なんとも言えずそそられる。
タイトル曲の“Central reservation”での、アコースティックなバックにに乗っての、なんとも言えない気だるいボーカルがまたよろしい。”Love like larughter”, “Devil’s song”も、フォークっぽさを漂わせる佳曲。私的に一番いいなと思えるのは“Feel to believe”だな。
ライナーノーツによれば、レゲエ盤にしようかという話もあったくらいだというくらい、レゲエっぽい曲が多く収録されている。わたし的には微妙なアルバム。
しょっぱなの“Lie to me”から笑えた。ギターのリフについては、「おお、Stonesっぽい」というのが一般的な受け止め方だろうが、私はBaffalo SpringfieldというかNeil Youngの”Mr. Soul”が頭に浮かんでしまった。
コースティック回帰が強まった感のあるアルバム。Ryan Adamsって人とのデュエットの“Concrete sky”が、アコースティックな佳曲。“Carmella”は、初期のJoni Mitchellにも通じる、フォークっぽい音の作り。“This one’s gonna bruise”も、やはりいいアコースティックな曲。Eddi Readerといい、最近はBritishな人たちの方がこういう音作りが得意なのかもしれないな、などと考えてしまう。
“God Song”は、懐かしのEmmylou Harrisとのデュエット。
余談ながら、ジャケットの歌詞・クレジットは、大変読みにくく難儀する。
横浜・上大岡の新星堂の試聴ブースで気に入り購入した一枚。生音がすばらしい。昔ながらの定義の「シンガーソングライター」という言葉がぴったり来る人だ。
ウッドベースの単調さが印象的な一曲目の“little black numbers”から、音作りがどことなくLisa Loebっぽいなあ。自分の趣味が固定化されてきてると、危機感を感じてしまう。
さえない時期を過ごしたあと、一躍脚光を浴びるきっかけとなった一枚。音は全般的に、ちょっとハード目。ピッチの狂いがなんとも落ち着かない。が、“Truth and bone”, “Walking higher”,“Doubled up”あたりがお気に入り。
メジャーデビュー盤。ジャケットのカバーフォトがなんともいいな。邦盤のライナーノーツによれば、かなり複雑な音楽的バックグラウンドを持つようだ。でも、私は単純なアコースティック好き。“Don’t need a reason”, “Sugar boy”, “Whenever”, “I wish I never saw the sunshine”あたりがお勧め。
気持ちよくアコロックで疾走する“Live as you dream”, “How far”も良い。
またまた、基本的な指向性に前作との大きな違いは見られません。4曲目の“little boy’s eye”, 6曲目の“listen to your heart”, 7曲目の“syonia”あたりが気に入っている曲。
Swing out sisterは、同じアルバムの中でも曲の好き嫌いは激しいし、どのアルバムにも気に入った曲はあるので、とても難しい。そんな中で、鮮烈な印象という観点からするならば、やはりこのデビュー盤を一番に挙げたい。
この当時は、electricな打ち込み系ニューウェーブと、その対極にあるゴツゴツしたロックンロールバンドが栄えていた。そこに、Swing out sisterが出て来た。ホーンを旨く採り入れたスウィングジャズっぽいアレンジがちょっと昔に戻った感じのゴージャスさを持っていて、上質のポップスがイギリスから出てきたな、という感じだった。
でも、そういった音自体の他に、私がのめりこんでしまった原因はプロモビデオだったなあ。一曲目の“breakdown”のビデオで、ちょっと大柄な、ショートボブのねーちゃんがとびきりのsmiling faceを見せていた。それがCorinne Dreweryだったんだな。イギリスに一夏滞在したこともある私だが、Britishの女性であれだけいい笑顔を見せる人に実際に会ったのは一度だけ、御用達の銀行の窓口のおねーちゃんの営業スマイルだけだ。
その他のおすすめとしては3曲目の“after hours”なんかだろうか。何とも不思議な世界なのだ。Swing Outのスローテンポの曲はいくつかいいのがあるんだけど、とにかく引き込まれてしまうんだよね、何故か。
ナチュラルな音に固執して作ったアルバムだそうで、どうり肌に合うと思ったのだ。“Somewhere in the world”, “Here and Now”, “We could make it happen”といい曲が続く。“Better make it better”もいい曲だし、“Something out of the world”,“Stoned soul picnic”, “Always”と本当に外れの少ないアルバムだ。
そんな中でも一番印象深い曲は“Now You’re not Here”だろうね。常盤貴子と織田裕二が出てた「真昼の月」のタイトル曲だったのだが、この曲でしばらくさめていたSOS熱が復活したのだ。ちょうどアメリカにいた時期で、日本語恋しさに二週間遅れで日本から入ってくるビデオを家でむさぼるように見ていた。そんな情けなくも懐かしい頃を思い出してしまう曲なのだ。
基本的な指向性に、前作との大きな違いは見られない。2. “So much more”, 7. “I won’t turn away”, 10. “only love”あたりが気に入っている曲。
Mike Oldfieldのアルバムには、Maggie Reillyがかなりの数登場しているらしいのだけれど、私が持っているのはこれだけなもので。2.“Moonlight Shadow”でのボーカルが秀逸。Maggie Reilly自体、世間ではソロとしてより、この曲で歌った人として認知されている。
ちょっとPOP色が強いけど、これもお薦め。ジャケットのChrissieのTelecaster姿がかっちょいい。ヒットした“Don’t Get Me Wrong”が好きなのだ。シンセの音に違和感を覚えたりもするんだけれど。“My baby”のイントロは、いかにもプリテンダースのケルトっぽい音使い。“When I change my life”は、ストリングが印象的。George MartinがプロデュースしてたころのAmericaっぽい音。 “Chill Factor”、“Hymn to her”はChrissieが本領発揮するロックバラード。
二枚目の”Blue Planet”。私にとっては1998年に購入したアルバムの中では三本の指に入る当たりの作品でした。
まず、1. “Will Love Grow”にころっといってしまいました。maj 7系のコードでつないでいくという、極めて単純な仕掛けだったんですがね。2. “I could be the one”も、popで気に入ってしまいました。9. “Lay me down”, 11. “Take me home”も良いよ。
3rd album。メンバー四人のうち二人が、薬がらみで死んでしまうという危機を乗り越えての一枚。一曲選ぶとすれば、5曲目の“Show me”かな。もちろん、売れた一曲目の“Middle of the road”も良い。“Back on the chain gang”, “My city was gone”, “Thin Line Between Love and Hate”,“2000 miles”と本当に名曲ぞろいで、これを聴かずして80年代ロックを語ることなかれという一枚。
思えば当時のチャートは、Culture ClubやらDuran Duranやらの新興イギリス勢 vs. アメリカではMichael Jacksonの「スリラー」てな時代であった。ストレートなロックが弱かった時代にあって、やはりきらりと光る一枚であったと、今にして思う。当時はCalifornia Sound漬けだった私は、このCDを真面目に聴いたのはもっと後になってからのことだった。おはずかしい・・・。
デビュー盤。前半はちょっといただけないが、後半がよろしい。“Stop your Sobbing”, “Kid”,“Brass in Pocket”辺りのシングルになった曲がお勧め。それにしても、邦題の「愛しのキッズ」はいただない。
ちなみにこのアルバムは、MTV系のケーブルチャンネルVH1の選んだ”100 Greatest Album of Rock & soul”の第52位にランクされていた。残念ながら、VH1のサイトにあったこのページは既になくなってしまったのだが、周囲に並ぶアルバムは歴史的名盤ばかり。どれくらい高く評価されているか、改めて驚いてしまったのだった。
これだけメンバーチェンジを繰り返しても、やはりThe Pretendersの音なのだ。意地の悪い見方をすると、初期Pretendersの後追いとも言えるような回帰も見られるアルバムではなかろうか。
しょっぱなの“Hollywood Perfume”から、ギターサウンド炸裂のChrissie節。“Night in my veins”は、のりのりでいい曲だと絶賛したいのだが、歌詞の対訳を見てちと赤面。自分の英語力の無さを呪う。“revolution”は、メロディーの音の運びとかギターのトーンとかがさりげなくケルティックで、いかにもPretendersっぽいのだ。
“All my dream”, “I’ll stand by you”はいいロックバラードだと思う。それに対して、似たような感じではあるが“977”は、いまいち消化不良なような気がする。締めはBob Dylanの“Forever young”。これもいまいちですな。
非常に好き。“The Adultness”はminor系の曲にも関わらず、珍しくお気に入り。“I go to Sleep”を聞くと夜のPhoenixを車で走っている自分を思い出す。“Talk of the town”はPretendersの曲の中でも最も気に入っている曲で、ギターがまたいいのだ。“Pack it up”,“Day after day”, “The English Roses”も同様の理由で大好きな一曲。ギターバンドとしてのPretendersの頂点となるアルバムであると私は思う。このアルバムが出た後に、ギターのJames Honeyman Scottはこの世を去ってしまったのである。
この時期絶頂だったUnplugedブームにのっかったライブアルバム。ちょっとうなずけない。
同名のベスト盤も発売されているが、私がおすすめするのはビデオの方。デビューから”Get Close”までのシングル曲のビデオ集。一番良かった時期のPretendersを堪能できる。やっぱ、かっこいいわ。ちなみに、NH4Clのデンドライト成長のビデオという、私の本業に密接に関係がある場面が挿入されている。舞い上がってしまったのは、おれだけか?
“better to travel”の成功を受けて、二年以上を経てから世に出た、じっくり作った秀作。確かにデビュー盤は鮮烈だったが、こっちのアルバムの方が音楽としての出来としては格段に優れているみたい。
1. “You on my mind”が、ヨーロッパ的な音の抜けの良さとでもいうんだろうか、心地よいポップスで、SOSの曲の中でもベスト3に入る大好きな曲。6. “Waiting Game”も同様にSOSの魅力満載といった曲。歌詞はそれほどおめでたくないけどね。
7. “Precious World”はCorrineの歌をじっくり聴くのに適したおとなしめのサウンド。佳曲
最初に購入した“Echoes”。これがソロデビュー作のはず。この人の声の奇麗さを堪能するには、3.“Echoes”,10. “Only a fool”のあたりがお薦め。世界で一番きれいな声のシンガーをあげろと言われたら、この人を私は挙げてしまうなあ。まあ、結構リバーブが深くかかってたりもするんだけど、絶叫型の人には作れない空間を感じさせる世界を堪能されたし。
私のだんとつのお気に入りは,6.“Real World”。”forget about a land of fantasy”と現実の世界に生きることを強く推奨する内容の歌詞。わたし的には、つぼを得たギターのバックアッププレーが相当のお気に入り。よく出来た曲だという感じがするのだ。
ちなみに、1999年にノルウェーを旅行中、小さな町のヨットハーバーでこのアルバムの曲をがんがんかけながら、船の掃除をしている人がおった。ここでは愛されてるんだな、と感慨深かった。
しょっぱなの“My star”は小気味よいポップスで、どことなく同じアイルランド出身のSinead Lohanに似た音の作りだなと思わされる。シンセ多用なわりに、しっかりアコースティックしてるところは、Donna Lewisっぽくあるような気もする。しかし、ライナーノーツによればこれはおそろしくNaimeeっぽくない曲なのだそうだ。
タイトル曲の“bring down the moon”、“Delicate”もなかなか印象深い曲に仕上がっている。こっちの方が彼女っぽいのでありましょう。曲だけ聴いてるとポップな“Standing Strong”も、歌詞はちょっと考えちゃいます。なんだか“precious”という語にこだわりあるらしく、歌詞に多用しているなあ・・。デビューから間があいているわりには、これが二枚目らしい。
ソウルっぽい音に固執して作ったアルバムだそうで、どうり肌に合わないと思ったのだ。それでもなお“Don’t say the word”はいい曲だね。“Am I the same girl”はカバーらしいんだけどいい曲。
ギターバンドっぽい音への回帰が顕著な作品。「お帰りなさい。」と言いたくなる。“human”は非常に気に入ったが、実は他のバンドのカバーだと聞いてちょっと驚いてしまった。変な表現かもしれないけど、「伝統的なPretendersの音」だもの。“From the heart down”はきれいにまとめたスローバラード。“Who’s who”も、古くからのファンは涙なしには聞けぬ曲だろうな。
“One more time”はJanis Joplin節ってな曲で、Chrissieってこういう趣味があったのか、などと感じてしまったよ。“Leagalise me”はJeff Beckがギターを弾いているところに注目。それにしてもleagalizeではなくleagaliseなのね、さすがBritish。
最後に、日本盤の歌詞対訳中でうなずけない箇所を一点。“popstar”の中の、”red meat”ってそりゃ「赤い肉」だけど、これ「牛肉」の意味ぢゃないの?
冒頭の“Reunion”から、抜けるような声に圧倒される。“Always you”なんかも好きな曲。しかし、おっ、というような新機軸もなく、うまくまとまってはいるけど、初期作品ほどのエキサイティングなところは薄れているように思われる。
しょっぱなの“never do that”から、ほとんどお約束のようなギターサウンドとChrissieのヴォーカル。三枚目の(“Show me”+”back on the chain gang”)/2ってな曲と言えばいいのかな。“when will i see you”も好きな感じの曲だ。“hold a candle to this”も、ちょっとハード目の佳曲。
スローな曲でいいのがない、というのがこのアルバムの感想。強いて言えば、ラストの“criminal”くらいだろうか。全般を通して、昔からの路線をちょっと踏み外して一気に魅力低減、という曲が多いアルバムのように思う。これは私がThe pretendersに求めているものが決まってしまっている、ということなのかもしれない。が、一方で前作までで芸の幅は決まってしまったぞ、という印象を受けてもいる。
これも金沢のタワーレコードの試聴ブースで聞いて、一発でやられてしまったCDである。メロウな曲調が特色で、丸められたコードワークがひたすら心地よい。さて肝心のChrystaのボーカルであるが、絶叫・熱唱型とは反対の力が抜けた歌い方なのだが、しっかりテクニシャン。いわゆる美声とはちょっと違うのに、ひたすらに心地よいのだ。一言で言えば大人なのです。
一曲目の“Forever”でのファルセットにすっと抜くところにいきなり感動。二曲目の“how it is”も上質のポップスである。六曲目の“summer’s gone”なんかも、コーラスの組み立てがお気に入りの曲なのだ。とにかく、仕事から帰って、ちょっと照明を落とした部屋で脱力しながらひたりたい、そういう一枚である。
しょっぱなの“London rain”が、非常に良い。“Heart and shoulder”も似たような感じ。80年代のBrian Adamsとか、あのあたりの音の作りが思い出されるからだろうか。“Widescreen”も、良いポップロックだと思う。
一方で、“What a feeling”は良いバラードだ。同じくスローバラードの“Paper cup”もいい曲だと思うのだが、もうちょっと歌唱力あればねえ・・・と思ってしまう。アコースティックな音作りの“Valley of sound”, “Avalanche”も聞き逃せない。
前二作が売れてツアー疲れをしてしまい、バミューダでちょっと休息をとっての新作。明るい音が印象的。ピッチも安定して聴きやすくなった感がある。
軽めのアコースティック・ポップロックに大きく傾いた音作り。しょっぱな“If I saw you in a movie”から、良い感じなのだ。一番のお勧めは“It’s only love”。“virus of the mind”も良いアコロックで、ちょっとSheryl Crowっぽい音の作りだ。“heaven sent”もいいポップロック。
一方で“waste the day”なんかは、タイトル通りのけだるい曲でこれもいいな。夏の昼下がり向きじゃなかろうか。
貫禄の一枚と言ったところだろうか。しょっぱなの“Through the sky”から、すっかりSwing outの世界に引きずり込まれてしまう。引き続く“Will we find love”もいい。
このアルバムでは私的にはベストの一曲は、“What kind of fool are you?”だろうか。メロウな感じがたまらない。“Where the hell did I go wrong?”も、似たような感じでいい。(曲名までどことなく似ているが)
さすがにデビューから15年も経つだけあり、初期の作品のようなポップス炸裂感はないけれど、大人の音になって、それでも魅力を失わないswing out sisterはやっぱりすごいぞ、と思わされる一枚。
日付はネット検索で出てきたもので、確実な記録が手元にあるわけではありません。
確かKaleidoscope WorldのツアーをNHKホールで見た。レパートリーが少なかったからか、インストの曲でCorrine Dreweryが踊っていた。やめて欲しかった….。やはりホーンをシンセなんかで置き換えられてしまうと雰囲気出ないし、ボーカルもライブではあまり良くなかったし、やはりSwing outはCDで聴くものだと思った。レパートリーが増えた今となっては、事情も違うのだろうけどね。
私としては、これがEddiとの出会い。前々から気にはなっていたが、どの一枚から手を出していいものか悩んでいた。そんな人ではあったが、試聴ブースで実物を聴いて、ためらうことなく購入した一枚。他のアルバムと比べた場合、「シンガーソングライター」らしい生音勝負に徹したのが本作の特徴。一曲目の“Wolves”から素晴らしい。二曲目の“The wanting kind”は、一番のお気に入り。
この人のアルバムとしては二枚目に当たるらしい。アメリカ出張中に、Tempeのタワーレコードの「期待の新人」コーナーで見かけた。ジャケットに「びびび」と来たので試聴もせずに購入。ジャケットと中の歌詞カードのアートワークのヨーロッパ的な色使いがとってもきれいで、見ていて楽しい。
で、肝心の音の方だが、声域としては低めのところで攻めてくる。上手いシンガーという訳ではないけれど、いい曲を書く人なんで大正解。一番のお気に入りは3曲目の“Whatever it takes”。シンセの音なんかが80年代前半っぽい。ラストの“Diving to be deeper”なんかも似た系統の音作り。これらは軽快なポップスなんだが、反対にだるだるでいいのが1曲目の“No marmaid”とか2曲目の“Don’t know”。機械的なリズムの刻みに、アコースティックなバックアップを乗せていって、声質とあいまって、独特のけだるさを出していると言えばいいのか?
10曲目の“Disillusioned”なんかは、だいぶ感じが違って、かなり純なフォークっぽい感じでいい。トラッドなIrishに造詣が深い人なら、もっと楽しめるのかも。アップテンポの曲より、むしろスローな曲の方にこの人の特徴が出ているようだ。