1983年春に大学入学のため札幌から東京へ出てきた。北海道にはない梅雨が天敵だった。そんな時期、丁寧に読んでいた「ぴあ」にGAROの再結成ライブがあるとの記事を見た。西武池袋線に初めて乗って、行ってきました江古田マーキー。蒸し暑い中、列に並んで開場を待った記憶がある。
この再結成は、マークこと堀内護とトミーこと日高富明によるもので、ボーカルこと大野真澄は参加していない。しかしそれでも、アコースティックギターワークとコーラスは素晴らしかった。彼らはそのあと何回かマーキーでライブをやったようだ。
しかし、それも日高さんが1986年に亡くなって終了。NHK-BSのフォーク番組なんかを見ていると、「もし日高さんがいたら、GAROもこういう番組に出ていたかもしれないのになあ」などと思う。
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国産アコースティックロックバンドの草分け、GAROのアルバムをレビュー。これが素晴らしいのです。女性ボーカル専門レビューサイト My Favorite Female Singersの番外編
Ma・Ma・Doo!!/フルーツシャワーレディ (1981)
ご無沙汰しております。震災以降は初めてのカキコミになるのですね。いろいろ思うことはあるのですが、それは置いておいて。。。
狂喜乱舞してしまう動画を発見してしまいました。GAROの日高富明さんが解散後に結成したHRバンド、Ma・Ma・Doo!!の「フルーツシャワーレディ 」です。高校生だった頃、TVのCMで使われていたのを聞いて気に入って、FMでエアチェックしたカセットも持っていましたっけ。GAROにのめりこんだのはその後で、これが日高さんのバンドだったなどとは当時は知らなくて。
随分音源を探したのですが、アルバム化されなかったために入手出来ずに四半世紀くらい?久々に聴いたこの曲は、やはり気持ち悪いほどのさわやかさでした。
このバンドの活動前後について、素晴らしい資料がありました。↓
MAMADOO!!
have a happy holiday
小田和正さんの「クリスマスの約束」は、ファンではないものの、つい毎年見てしまう番組です。昨日の放映のみどころ(ききどころ)は二カ所。
一つは、山本潤子さんが歌ったハイファイセット時代の名曲「冷たい雨」。
もう一つは、ガロの「美しすぎて」。これの元ネタは、ライブ盤に収録されたバージョンだと、ワタシにはピンと来ました。以前にも一度紹介しているのですが、再度どうぞ。↓
GARO, 「美しすぎて」(1973)
「学生街の喫茶店」で知られるガロの、いわば陰に押しやられた名曲です。
この作品は、もともとスタジオ録音バージョンがA面曲としてシングル発売されました。その際のB面曲が「学生街の喫茶店」。なぜかB面曲の方の人気が沸騰し、ついにはA面、B面が逆転して再発され、バカ売れしたという代物です。類似テイクは、彼らの2枚目”GARO2″にも収録されていますが、はっきり言ってこれはつまらない。(実はシングルとLPでもテイクが違うそうなのですが、えとせとらレコードのサイトに詳細がありますので、ご覧あれ)
今回特にご紹介させていただくのは、1973年発売のLP “GARO LIVE”に収録されたテイクです。アコギとコーラスだけによる、CSN&Yフォロワーの真価を発揮した、まさに美し過ぎる曲なのです。
現在最も安直な入手法は、SONYがやっているダウンロードサイトmoraでの購入です。CD-Rに一度落とさないとiTunesに読み込めないという面倒くささはありますが、アコースティックロックファンの方は是非是非聞いてみてください。必聴です。
GARO, “GARO” (1971)
携帯に舞い込んだ渋谷・TAUTAYAのレンタル半額キャンペーン。ここは以前から狙っていたブツをまとめ借りなのだ。で、これは名盤の誉れ高いGAROのファーストである。数年前に出たボックスものも買いぞびれ、中古屋では10年近く探し回っても遭遇せず、という逸品。レンタル屋で借りれたなんてね。自分の間抜けさ加減を呪うのです。
このアルバムとの出会いは高校時代に遡る。CSN&Yで洋楽に目覚めた僕は、ほどなく和製CSN&Yの異名をもつGAROにたどりつく。もちろん「学生街の喫茶店」なんかで知ってはいたのだが、アコースティックロック色が強かった一枚目の存在は知らずにいたのだ。同時期に、富澤一誠著による「失速〜ガロが燃え尽きた日」という本も店頭に並んでいた。この作品は、今に至るまで議論の多い一冊だけれども、間違いなく僕をGAROへと導いた一冊だった。とは言っても、80年代初頭には既に廃盤になっており、あちこち探して北18条駅の北大教養部そばにあった中古レコード屋でLPに遭遇したのは、高校三年の夏だったろうか。予備校の夏期講習帰りかなんかだったと思う。この一枚は、LPを大量に処分したときも生き残り、未だに手元にある。でも、プレーヤーがないんだけどね。
さて家に戻ってLPに針を落とすと、そこには邦楽とは思えない世界が広がっていた。1. 「一人で行くさ」の、イントロでのアコギの絡み、いきなりの三度コーラス、これはCSN&Yの”Deja vu”とか、Americaの”Homecoming”に針を落としたときと正に同じ感覚で、すっかりやられてしまった。この一曲は、GAROの曲としては最も好きな曲のひとつだ。4, 「何もかも遠くに」あたりは、Stepehn Stillsっぽいよねえ。6. 「暗い部屋」は、あまり好きではない曲調なのに、なぜか深く囚われてしまった曲。8. 「小さな恋」は、当時はそのわかりやすさが好きだった。今思えば、甘ったるすぎるけど。9. 「地球はメリーゴーランド」は、今でも好きだなあ。Bee Geesっぽいんだよね。
1983年に江古田マーキーでの堀内・日高二人だけの再結成ライブには行ったが、三人揃っての再結成は日高さんが他界したことであり得ないことになってしまった。久々に聴いてみて、黎明期の日本のアコースティックロックを代表するバンドであることを再確認。はっぴえんどほど後世にインパクトを与え続けられるグループではなかったかもしれないけど、好きだなあ。洋楽で言えば、AmericaとかBreadとかと似たような位置づけですかね。