Lisa Loeb, “NO FAIRY TALE” (2013) ~ 2004年以来の新譜と来日

Lisa Loebの2004年以来となる新譜が2/5に発売になる模様。
http://www.lisaloeb.com/news/
ところが、国内ではもう先行発売されていたのですね。。。。
http://www.jvcmusic.co.jp/-/Artist/A019008.html
昨日・今日とBillboard Live Tokyoで来日公演があるのは気付いていてスルーしてたのですが、新譜発売と絡んでいたのは知らなかったです、

Lisa Loebのほとんど新譜と言えるような再発もの(08/01/22発売)

Lisa Loebのメジャーデビュー前の作品である”Purple tape”が、CDとして陽の目を浴びることになったらしい。収録曲の中には、”Do You Sleep,” “Snow Day,” “Train Songs,” “This,” “Airplanes” and “It´s Over.”のように、後にメジャー盤に含まれることになる曲もある。あとは、“Cherries”という、6曲収録のMP3ダウンロードアルバムっていうのも知らぬ前に出ていたのに気付く。CDショップの店頭を見ているだけではダメな、難しい時代になりました。

詳細は、オフィシャルサイトを参照されたし

Lisa Loeb東京公演@渋谷Quattro (2005.1.20)

私にとっては、富山の夏祭りでやってきた白井貴子さんのステージを除くと、まともなライブに行くのは1996年にPhoenix, AZで見たJames Taylor以来、さらに日本でとなると1994年以来の出来事なのだ。当然Quattroなんて初めてで、外タレ(死語?)の来日公演も随分様変わりしたな、と痛感したのだ。

しかしいいステージだった。最新作と”Tails”からの曲が中心だったようで、”firecracker”からの曲が少なかったのは残念だったが。“Fools like me”,“Stay”あたりが特に印象に残る。Lisaはちょっと舌足らずながら、私には非常にわかりやす英語で、とにかくしゃべりまくっていた。Lisaのギターは、ストロークはいまいちだがアルペジオはミスなくしっかりピックで全音拾っている。歌いながらあれだけできるのか、とちょっと尊敬。そして非常に印象に残ったのが唯一のサポートメンバーのMatt Beckのプレー。Lisaがアコースティック、Mattがエレクトリック担当なんだが、非常にいいサウンドに仕上がっていた。

終了後にしっかりサインなど貰ってしまったのは、直前に40歳に達していた私としてはやや恥ずかしい点なのだが、まあよしとしよう。いいステージでした。

Lisa Loeb, “The way it really is”(2004)

前作は契約がこじれたのか、日本盤が本国より数ヶ月先行発売になったり、別レーベルから再度発売になったりと慌しかったのだが、本作はブルーグラスなどになじみの深い人にはピンと来るRounderレーベル系のZOEからの発表。日本ではVictorの取り扱いとなるようだ。本国では商業的に成功しないと思うのだが、日本ではまずまずの出足のよう。

最初の二作ほどの輝きはないとの、散々な評価をよく見かけるが、僕は結構この作品が好きだ。2. “I control the sun”, 3. “Hand me down”, 5. “Try”, 11.“Now I understand”あたりをiPodで常時携行。特に好きなのは4. “Fools like me”。たたみかける歌詞がLisaワールド全開なのだ。

Lisa Loeb and Elizabeth Mitchell, “Catch the moon”(2004)

Lisa Loebと、IdaのElizabeth Mitchellの共作による、子供向けのアルバム。この二人、大学時代のルームメイトで、”Liz and Lisaというグループで自主制作盤も残していると、日本盤のライナーノートにある。オリジナル作ほどの冴えは期待できないが、“Oh Susanna”とか“Donguri/Rolling acorn”(どんぐりころころ)などのおなじみの曲は、微笑ましく聴けることでしょう。

Lisa Loeb, “Cake and Pie” (2001)

このアルバムの発売前後、ちょっとした混乱が起こっていた。まず日本発売が本国より4ヶ月早かった。本国で発売されたA&M盤は商業的に成功せず、同年のうちにレーベルを変え、一部の曲目を入れ替えて”Hello Lisa”(Kittyちゃんがジャケットに載ってるやつ)として再発。

内容はと言えば、前二作ほどのキレは無く、確かに売れないのもわかるのです。しかしワタシ的には、2.“Bring Me Up”, 5.“Someone You Should Know”, 7.”We Could Still Belong Together”, 8.“Kick start”, 9.””, あたりが好き。

Lisa Loeb, “Firecracker” (1997)

二枚目の“firecracker”。私はこれを聴いたとき、「やっぱり天才っているんだなあ」と思ったものだ。

一曲目の“I do”は、シンプルなアレンジのアメリカンな音。この人の歌詞の特徴は、単純な短文をきっちり韻を踏んで連続してたたみかけることで、詞を織り成していくっていうもののようだ。よくある感情を題材にしている分、下手すりゃ小学生の感想文風になってしまうとこなんだけれども、そこはやはり天才、ずっしり重いものに仕上げてくるよね。

三曲目の“Truthfully”は彼女としては珍しくpositiveかつstraightな内容の歌詞のかわいい仕上がりの曲で、とっても好きなんだけれども、同時にちょっとした違和感も感じてしまう。四曲目の“Let’s forget about it”もいい曲だ。アメリカにいたころ、この曲名と同じ言葉を口癖とする友達がいたなあ、などという個人的な記憶と結びついているんだけど。七曲目の“Wishing Heart”も大変好きな曲で、特にアコースティックギターのバッキングとドラムの乗りは大好きだ。たたみかけるような歌詞もいいね。ラストの“Guessing game”も結構不思議な曲で気に入っている。

なんといっても、これらの歌も、アルバムの音自体もアメリカ人にしかつくれない代物で、そういう意味でも大いに私のお気に入りなのだ。

ところで、二曲目の“Falling in love”の出だしはどこかで聴いたことありませんか?あたしはJames Taylorの”Sweet Baby James”にそっくりだと思ってしまった。

Lisa Loeb & Nine Stories, “Tails” (1995)

後にCDとして再発された”purple tape”はあるが、これが事実上のCDデビュー盤。一番すごいと思ったのは、二曲目の“Snow Day”。曲のはじまりのあたりでのアコースティクギターのアルペジオの取り方が、昨今耳にしないほどきれい(まあ典型的と言ってしまえばそうなのかもしれないけど)。でも、“It’s a bad day. You’re my medicine….”とかって歌いきっちゃってるさびのところなんかの迫力もすごいんだな。とても自由な感じで曲を組み立ててる感じがします。ラストの“Stay”でも、よく計算されてるわりには自由に聞こえる生ギターとマンドリンのからみが聞ける。これはほんとにいい歌。初期のJoni Mitchell的な発想かな。

1曲目の“It’s over”、3曲目の“Tabby”での歌詞なんかは、典型的なLisa Loeb world。9曲目の“Alone”は、エレキギターのバックアップが個人的に気に入らないけど、やっぱりいい曲だと思う。10曲目の“Waiting for Wednesday”の場合はまったく逆で、エレキギターの音質・フレージングともにByrdsっぽくてとっても好き。良質のFolk-Rockって感じかな?あらためて聞き直してみると、うん、すごい佳曲ぞろいだ。聴くべし。